地域密着の着地型旅行により、熊野の魅力を総合的に発信
一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューロー(和歌山県田辺市)
取組概要
田辺市熊野ツーリズムビューローは、田辺市合併の翌年、平成18年4月、田辺市内の観光協会(田辺、龍神、大塔、中辺路、熊野本宮)を構成団体に、官民共同の観光プロモーション団体として設立しました。 設立当初の4年間は、国内外への情報発信と受入れ地のレベルアップなど、観光プロモーションやインバウンドの推進に取り組みました。また、22年7月には第二種旅行業免許を取得し、FIT(外国からの個人旅行者)に対応した「着地型旅行業」を開始しました。 地域に根差した「着地型旅行業」の開業により、着地(目的地)での現地情報や地元のネットワークを活かしたきめ細かなサポートが可能となり、地域に意識の変化と経済効果をもたらしています。 |
取組推進のポイント
平成18年8月には、スタッフとして招聘したカナダ人を中心に、体験型講座(ワークショップ)を開催し、簡単な日常会話の指差しツールの作成等、訪日外国人旅行者の受入環境整備を進めました。 ビューローが運営する旅行サイト「KUMANO TRAVEL(日英)」では、熊野を知り尽くしたスタッフが薦めるモデルコースを提案、さらに、宿泊施設、オプション、サービスを選択して、オリジナルツアーの組み立てができるようになりました。また、オンライン予約システムの導入により、宿泊予約、決済、キャンセル等一括した対応が可能となっています。旅行者はターゲットである欧米豪からのFITが多いものの、最近ではアジア圏からも増えています。 |
課題
訪日外国人旅行者を中心に、年々利用者が増加している一方、人気の熊野古道「中辺路ルート」の宿泊施設数が限られている集落については、予約が大変取りづらいという状況が続いています。特に繁忙期については、集落内の宿泊施設のほとんどが早い段階で満室になることから、「中辺路ルート」以外の新たなウォークコースの提案が課題となっています。
将来展望
単に旅行者と観光事業者を結ぶだけの旅行会社ではなく、地域全体をプロデュースしながら、旅行者に紹介する中間支援組織として、100年先を見据えた「持続可能で質の高い観光地」を目指し、「お客様の満足」と「地域における観光・産業振興」を柱として「地域に密着した着地型観光」を推進していきたいと考えています。お問合せ先
企画調整室ダイヤルイン:075-414-9036
FAX:075-414-9060