京都グルテンフリー米粉事業を行う「KOKU匊」の代表者、宮園ナオミさんにお話を伺いました
令和2年10月28日、京都府綾部市で米粉商品開発・カフェを運営している「KOKU匊」の代表者、宮園ナオミさんにお話を伺いました。
宮園さんは大阪府出身で、食に関係する仕事をされていたことから、自然食・マクロビオテックを通じて農業に興味を持ったそうです。その後、野草料理家の若杉氏と出会い、それをきっかけに12年前に京都府綾部市へ移住しました。
当初は野草や雑穀を使用した料理教室を行っていましたが、周囲に休耕している水田が多く、それらをなんとかしたい思ったことから、お米の需要を増やそうと、米粉の研究をスタート。米粉で作ったパンの美味しさに感動し、米粉に目覚めたそうです。
その後は「京都グルテンフリー米粉事業」として、農家には米の生産に専念してもらい、自らは米粉の商品開発を行うという、それぞれの得意分野を活かす取組を始めました。地域の若手農家と連携し、これまであまり作られていない米粉専用品種の米を生産してもらい、製粉して品質の比較を行い、麺や菓子など様々な米粉商品の開発を進め、1年半前(2019年5月)にお米の新しいカタチを提案するお米ブランド「KOKU匊」をスタートしました。「匊」という漢字は「手のひらに米が乗っているイメージ」を表し、“大切に守り育てる”という意味が込められているそうです。
販売している米粉商品は、米粉パンケーキミックスから米粉かたクッキー、米粉麺、アルファー化米粉、などバラエティに富んでおり、すべて素敵なデザインのパッケージになっています。商品は日常的な使用はもちろん、手土産や、ギフト用として使っていただけることを想定してブランディングしているそうです。
宮園さんはこう言われます。「もともとは日本の美しい田園風景をそのまま残したい、と米作りを始めたが、小麦を米粉に切り替えて自分の体調が改善されたことから米粉にさらに没頭するようになった。米粉の魅力について、気づいていない人が多いので、もっと知っていただき、小麦粉からより安心して食べられる米粉にシフトして、米粉がどこの家庭にもあるスタンダードな食材になればいいなと。」
さらに、米粉商品の販売にとどまらず、米粉の基本体験講座の講師や米粉のコンサルタントも行っている宮園さんに今後の展望についてお伺いしました。「今後は商品の販路拡大等、地域での基盤をしっかり築いてから輸出も視野に考えている。米粉製品は『日本らしさ、日本のよいところ』が詰まっており、健康志向の高い世界に届けていきたい。」
地域を米粉で活性化させたいという米粉に対する熱い思いをたくさん語っていただきました。今後の宮園さんの活躍に注目していきたいと思います。
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