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近畿農政局

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近畿地域食育実践者等の交流会の概要

近畿地域食育実践者等の交流会~ここから始まりここから繋がる~

  • 日時:平成24年2月27日(月曜日)13時00分~16時30分
  • 場所:京都テルサ第1、2会議室(京都市南区東九条殿田70番地)

この交流会は、「未来につなぐ食育倶楽部」の会員等が、お互いの活動状況や異なる分野の事例情報の共有・情報交換を行い、より連携を深めることを目的として開催し、約130名のご参加をいただきました。

また、平成23年度の「未来につなぐ食育プロジェクト」の成果発表も併せて行いました。

以下に交流会の概要を紹介します。

 開会挨拶

小栗 邦夫(近畿農政局長)

小栗局長

  • 昨年、第2次食育推進基本計画が策定され、「食育とは何ぞや」という周知の段階から、実践段階へと入った。 
  • 近畿地域は大都市と農山漁村が近い関係にあることから、近畿農政局としても、皆様に農林水産業の状況を知っていただくとともに、食生活の改善・向上にも役立てていただきたいということで、食育を主要なテーマとして取り組んでいる。
  • 昨年6月には近畿地域の食育ネットワーク「未来につなぐ食育倶楽部」を創設した。また、「未来につなぐ食育プロジェクト」として小学校、大学あるいは社食・学食など段階ごとにテーマを決めて食育を推進している。
  • 今、日本は人口の減少、高齢化時代を迎えており、国民の健康の改善についてはより一層の取組が求められる。そのことが農林水産業の発展、地域の発展にも繋がっていくことから、今後も精一杯、農政局として取り組んでいきたい。 

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 取組事例報告:「こめコメクラブ浦風545!!」~今、私たちにできること~

高木 章 氏(尼崎市立浦風小学校 校長)

高木校長

  • 昔は、家庭にいたおばあさんが、自分のぬか漬けを家族に食べさせ、これが我が家のぬか漬けだ、と言ってた日本の社会。そういう社会が失われつつある。今の時代こそ食育や農業に関して、学校教育やみなさんが目を向けなくてはいけないのではないだろうか。
  • 学校が子供を育てるというスタンスを持ち、学校の先生方が、自分たちの子供を通わせたい学校を作ろうということで、今年度は夏休みと冬休みで約85の特別講座を開いた。これは学校が責任を持って子供を育てるという意思の表れである。
  • 学校の重点取組は心の教育と基礎学習、この二点を焦点としている。心の教育の一つとして、命のいたみや命の大切さ、自然と共に生きる、私たちは自然に生かされている、ということを中心に子供の心を鍛え、人間形成の基礎を作ろうと取り組んでいる。
  • 命の教育は道徳教育の中の一つの観点である。体験活動をたっぷりとさせて、その中で、子供たちが世話をしたり観察する中で気づきを深め、そしていろんな発見や意識化して、感謝の心をもつ、そしてそれを生活の中に活かしていく。まさに触れて気づいて深める作るという、道徳の教育過程のことを柱に入れて、組織的な取組を実践している。
  • 見ようとしないと見えない世界がある。自然の奥深さというのを見せなくてはいけない。そしてそれを体験することに終わらないで、子供の中にくさびとして言語化して、それを生涯生きる力へと作っていかなくてはいけない。
  • 農業体験をしていろんな成果が出ている。学校が落ち着く、規範意識が育つ、給食の残量が減る、体験が学びに転化する。書く力が育つ、自然に関する関心が高まる。地域や保護者の関心が深まる。そして、新たなプロジェクトや、現状の進化が始まる。子供の心を鍛え、人間形成の基礎、命の教育ができていけば、という思いで取り組んでいる。

宮崎 雅文 氏(尼崎市立浦風小学校 教諭)

宮崎教諭
  • 今年度の5年生の実践報告をさせていただく。まず、『「こめコメクラブ in 浦風545!!」~ 今、私たちにできること~』と題して、お米作りを柱とした学習に取り組んだ。自分が課題を持ち、進んで調べ、考えを深めることにより、できることを理解し、生活に活かそうとする力を育てることを目標とした。
  • 導入として、自分たちの給食残飯をデジカメで撮っておき、授業冒頭でこの写真を見せ、感じたことを発言させた。子供たちからは「もったいない」、「作っている人に申し訳ない」などの発言があった。その発言を手がかりにして、自分たちでもお米を作ってみよう、お米について調べてみよう、という学習の方向性を確認した。
  • よりお米作りに対する関心を持てるよう自分のバケツを用意してバケツ稲作りと、学校の田んぼ、尼崎市食満にある安田さん(農家)の田んぼで体験した。子供たちは体験を通して、土の軟らかさ、稲のにおい、稲の大きさ、籾の数など、学校の田んぼと安田さんの田んぼとの違いに気づいた。
  • なぜ違いがあるのかということを考えた結果、土や水の管理、雑草や動物などの妨害対策、お米作りをしている人の努力や工夫があってお米ができている、ということを学んだ。
  • 次に、収穫した稲をどうするかを、子供たちと一緒に考えた。子供たちからは、おにぎりにする、ポン菓子を作る、といった収穫したお米を食す意見が出た。また、ぬかで大根のぬか漬けを作る、もみがらを土の肥料にする、最後に、わらでしめ縄を作るという活動計画を立てた。
  • さまざまな体験活動を終えての子供の変容としては、一学期に比べて、二学期末から現在にかけての給食の残飯がほぼない状態となった。
  • 体験を終えての子供たちの振り返り作文の一部。「私はお米をいつも残していました。でも、お米の学習をとおして、お米をたくさん食べるようになって、本当にお米がおいしくなりました。」「スーパーで売っているお米は、農家の人々の苦労のかたまりだ、ということを知った。」「自分の子供ができたときに、前よりももっと機械化が進んでいるだろうけれど、自分が体験した手作業の大変さを伝えていきたい。」
  • 保護者の感想の一部。「田植えから収穫の過程を体験し、農家の人の大変さや、お米一粒のありがたみを理解できたのではないかと思います。」「都会で育っているとなかなか経験できない米作りを経験できて、とてもよかったと思います。」「土に触れることのない子供たちにとって、将来の選択肢が増えたのではないかと思います。」
  • これらの体験や学びを今後の生活に活かしてもらいたいと願っている。農業が心を育てることを柱に、いのちの教育としての自然を見る目を養い、日本の社会を育てる実践を今後も行っていきたい。

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 取組事例報告:「みらいく師範塾」

多門 隆子氏(相愛大学人間発達学部 発達栄養学科 教授)  

多門隆子氏
  • 本日は、若年者を対象とした2つの取組について報告させていただく。
  • 一つ目は「マジごはん計画 in アメリカ村おいしい顔パフォーマンスコンテスト」で若者が集うアメリカ村の御津公園(通称三角公園)でマジごはん推進キャンペーンを行った。
  • 若い人達にかっこいい食について投げかけ、食について考える機会を作っていきたいという取り組みで、大阪産の野菜を手にしておいしい顔、野菜に対する自分の思いなどを表現してもらった。
  • 食べることを本気で考えることが少ない若者に対し、同世代の学生が啓発を行うという新たな取り組みであり、学生が作成した簡単野菜レシピも好評であった。
  • 二つ目は「ちゃんと食べよか推進プロジェクトマジごはん by 大阪のキックオフミーティング」で、若い人達が「マジごはん計画」を実践するためのきっかけづくりになるよう、また大阪から産官学連携によるプロジェクトの立ち上げを目指すことをねらいに相愛学園学舎で開催した。
  • 第一部は魚戸おさむ先生をお招きした大学生とのトークショーで、魚戸先生の食への思いや心に残る出会いなどの話をお聞きした。
  • 第二部はマジごはん高校“ちゃんと食べよ科”参観授業ということで、ステージに高校の教室を再現した。武庫川女子大学の藤本先生に担任役をお願いし、学生は大阪府内の高校三校と相愛大学、府立大学の学生が生徒役で授業を実施した。
  • 各自が考える「食」について思いついた言葉を学生達に画用紙に書いてもらったところ、「食事は楽しく大切に」、「食べるため犠牲となっている食材に感謝して食べたい」、「好きなものだけを食べるのではなく、苦手のものをしっかり食べ、作ってくれた人に感謝したい」、「食とは家族との絆であり、楽しみである」、「食とは思い出の味を引き継ぐ架け橋である」、「食は材料であり、生きていく上で食財の財、宝である」など食への大切な思いが溢れていた。
  • 参加した学生に、「マジごはん計画」を効果的に推進するための方法を聴くと「農業体験や料理をすることで、食材の大切さや感謝の気持ちがわかり、ごはんのことをマジメに考えることができるのではないか」、「ファッションに興味を持つ時期なので、ファッション雑誌の会社の協力でより多くの若者がマジごはん計画を知るきっかけになるのではないか」、「今回のような参加型のイベントを多くの学校で行い、生徒役を実際にやることで、マジごはんについて考える機会をたくさん作ってはどうか」など積極的な意見が多くでた。
  • ミーティングに参加した管理栄養士を目指す男子学生は「食べることは愛であるという言葉にすごく感銘を受けた。食べることは生きていくために必要なことくらいにしか考えていなかった。しかし、食を通して、僕自身も愛をもらってきたように思った。母子家庭で育ち、母は仕事で大変だったと思うが、朝起きれば、朝食を準備してくれてあったし、お昼はお弁当を作ってくれ、暖かい夕食を作り待っていてくれた。毎日違う献立を考えるだけでも大変なはずなのに、母の食事には愛があったことに気づかされた。」という食についての考えが変わったという感想を寄せてくれた。
  • 大阪から若い人達に「マジごはん計画」を推進する初めての取り組みであったが、今後の活動に繋がる成果が得られたと思っている。

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 取組事例報告:「先ず健康!!」-強い身体・強い心を創る!!-

小林 和美 氏(和歌山工業高等専門学校学生課 寮務係長)

小林和美氏
  • 学生寮では、技術者を目指して研鑽を積んでいる学生が日々生活をしている。技術者を支えているのは知識であり、技術であり、健康。学生寮からの立場で、学生たちに何ができるかを考え、私の考える食育、学生寮での実践結果を述べさせていただく。
  • まず、自分の健康は自分で守りましょうということ。健康に対する自信は、すべての生活に対し、積極的な生き方となる。まず、健康、強い体と、強い心を作ること。キーワードは、食事は三食きっちり、しっかり摂る。
  • 取組を始めた当時、地元の人からは、和歌山高専の学生寮は不夜城と呼ばれるほど、深夜から明け方まで起きている寮生が多く、寮生全体の生活が夜型になっていた。寮生活が乱れ、学校や学業への興味をなくし、成績不振となる寮生や、体の健康はもとより、心の健康も崩れ、次第に思わぬトラブルに巻き込まれてしまう寮生もいた。
  • ごはんの朝食は一週間のうち一日か二日間であったのを、順次多くし、座って、ゆっくり、しっかり食べる習慣づくりを試みた。どうしてもパン食に、という寮生もいたので、朝食をパンかご飯かの選択制にした。ご飯は味噌汁おかわり自由、漬け物や佃煮の副食も好きなものを自由にとれるようにした。
  • どうしても朝食はパン食を希望する学生は、数の限られたパン食を確実に取るために、少し早めに起きてくる。パン食目当てで食堂にきた寮生の中でも、パンが残っているにもかかわらず、せっかく早く来たのだから、ごはんを食べるという寮生も出てきた。
  • ゆっくり座って食べる朝のごはんを通じて、寮生の朝食に対する意識が向上した。寮生を夜型の生活から昼型に戻すことができ、授業の遅刻や欠席が激減した。選択制の導入により、厨房設備機器の稼働率が向上し、調理作業工程の短縮により、適温での食事の提供がより可能になった。
  • 学寮の食事には、行事食や郷土料理を取り入れる。世の中は食事と同じ。好きなものばかりが出てくるのではない。それよりも、春が来た、夏になった、秋が来た、もうすぐ冬になる、出てくる食材から、行事や季節を知り、ちゃんと季節の変わり目のわかる人になって欲しい。
  • 今日の食事は明日の体を作る。すべては食べることから始まる。強い体を作る。強い心を作る。毎日毎日の食べる力は、生きる力、生きていく力、生き抜く力になる。体が元気ならば、心も元気でいられる。少々のことは乗り切ることができる。

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 取組事例報告:「ヘルスアップキャンペーン食事バランスガイド」キャンペーンの考え方と23年度実施報告

土井 ゆみ 氏((株)魚国総本社京都支社CS推進部 リーダー)

土井ゆみ氏
  • 私たちの業務である食堂運営は、レストランやコンビニなどとは違い定期的にご利用いただくお客様が多い。そのため、そういった所以上にお客様の健康を考えることが大変重要であると考え、「栄養バランス」「食材、料理の安心安全」そして「心から健康になる、うれしい、たのしい」食事を提供することに力を入れている。その取組の一つとして、食事バランスガイドを用いて栄養士がお客様に栄養アドバイスを行うという「食事バランスチェック」のキャンペーンを行っている。
  • まずは、私たちがこの食事バランスガイドを知る必要性があったことから、一般の人と見方を違えて栄養士としてどうコマをみるか、といった勉強会を行った。
  • 以前、食事バランスガイドは当社のシステムと連動していなかった。そのため、多く普及しようと思うと手作業になり、それでは栄養士業務が増えていくばかりとなる。業務の軽減のため新しいプログラムの作成を考え、コマのサービングを管理して、それをうまくメニューに反映させるシステム作りを行った。
  • 新システムによりメニューカードにコマ表示ができるようになったが、それに切り替えてもお客様がコマを知らなければ、単なる飾りになってしまう。そのために切り替えの時期に合わせて食事バランスガイドを知ってもらうための「食事バランスチェック」を実施することになった。
  • 昨年の12月中旬には滋賀県のパナソニック様とパナホーム様で「食事バランスチェック」を実施した。当社では季節の卓上メモを用意していたが、この時期だけは、食事バランスガイドのことを書いた卓上メモを一時的に置き、サンプル台のコマ表示とリンクするような形にしている。 
  • このキャンペーンは食事をされる前にお客様に聞き取り用紙(当日の全てのメニューとコマのカウント数が横に書いてある物)を配布し、それぞれの召し上がったメニューに丸をつけていただくようになっている。それを食後に栄養相談のコーナーもって来ていただくと、お客様の性別や身体活動に合わせたコマ(それぞれ3パターン)に転記し食事バランスガイドから見る食事に対してのアドバイスを行うという方法をとる。 
  • キャンペーンを実施したときは、内容が分からなくても名前から受けるイメージからか、いつもよりもバランスのよい物を食べなくてはいけないという意識が芽生えるようで、日ごろよく売れるラーメンやうどんの単品メニューよりセットメニューやヘルシーメニューがよく売れるという傾向がある。そういったことをコメントとして付け加え、お客様が召し上がられた食事バランスの集計結果を書面にして健康室の方にご提出し今後の健康管理に役立てていただいている。
  • このほか、京都支社では、『京都府の「たんとおあがり京都府産」の施設への認定』、『グリーン購入ネットワークの「地産地消キャンペーン」』や『フードアクションニッポンの推進パートナーへの参加』、『滋賀県の「おいしがうれしが」推進店への登録』など地産地消などを含む取り組みも積極的に行い『安心・安全』に努めている。また、成人対象だけではなく保育園や学校等でも年間計画を立てて食育活動を積極的に行い子供達の健康管理を行っている。今年度は高等専門学校で、『卒業後、一人暮らしをする際に役立つ調理実習』を行ったり、保育園・小学校で手洗いのチェックを行い衛生意識を持ってもらう食育を実施したりとさまざまな活動をした。
  • 私たちはお客様の健康を第一に考え様々な活動をしている。「栄養バランス」、「料理の安全・安心」そして「心から健康になる、うれしい、たのしい」食事提供は私たちの課題と考えて、これからも頑張って活動を行っていきたい。

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 取組のパネル展示の様子

意見交換

事例発表の機会がなかった実践者も、取組のパネル展示や資料配付し、参加者と意見交換により交流を図りました。

パネルディスカッション

会場各所ではパネルディスカッションが行われました。

(左の写真は(株)SRIによる「児童養護施設くすのき」での取組の紹介)

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 各取組成果について(総評)

今井 具子 氏(同志社女子大学生活科学部食物栄養学科教授) 【写真左】

今井教授
  • 小学校では農家個人ではなく、地域の力を借り、年間を通じて食べ物の命を感じるような食育活動が行われており、食育の取組は進んでいると感じた。
  • 大学では、サークル、ボランティア、授業の一環として学生達が食育に触れる機会が作られている。この学生たちは小学校時代に食育の経験がなくても、体験を通して成長してくれるのではないかと思う。
  • 小学生に比べ大人での食育は難しいが、給食施設においても企業の保健組合や経営側に健康について伝え、広めていく段階に来たと感じた。
  • これからの取組としては、ネットワーク作り。異分野で情報、人、知恵を交流させるということがポイントになる。
  • 小学校では10年前から取組が始まっている。他の分野がいかに継続できるかが二つ目のポイント。基盤、下地はある程度できていると感じるが、それをいかに上手く継続させていくか、ということ。

安田 曜 氏(京都市立池田東小学校 校長)【写真中央】

  • 取組事例報告を聞き、実践者の方々と意見交換をして感じたのは、共通して地域性、継続性があるということ。
  • 野菜や米を作ろうとすると気候などにより思い通りに行かないことが多い。それから、子供の興味、関心というのは、どんどん違うところに移り、こちらの意図していないところに辿り着きそうになってしまう。そこで本校では、“食育は人権教育”と位置づけ、「食べもので身体をつくり、食べ方で心をつくり、そして食卓は人間をつくる」というコンセプトで食育の終着点を考えた。
  • 「食べる」ことは字のとおり人を良くするということで、食事をきちっと摂っていこう、という考え。地域性でいえば、私たちが旅行したときに、旅先の食材や食べものを楽しみにしていく、それも食についての要素だと思う。
  • 食事をしているときの人間は悪い顔にはならない。子供を真剣に怒るとき、給食を食べながらは怒れない。食べるということは、一つのコミュニケーションを作り、一つのコミュニティを作っていくのではないかという気がする。食育というものは社会を変える原動力になると考える。

藤池 淳(近畿農政局次長) 【写真右】

  • 本日紹介された取組は平成17年に創設された食育基本法に基づき、23年に策定された第2次食育推進基本計画沿ったすばらしい取組であると思う。 ライフステージ、人生の各段階に応じた食育のまさに出発点である小学校での取組、生活習慣病の予防及び改善につながる大学での食育の推進、高専の学生の家庭ともいえる寮での実践の話、社食における取組は、その土地のものにこだわりながら栄養バランスに優れた日本型食生活の実践に大きく貢献するものとなっている。
  • みらいくらぶの大きな柱の一つは農業体験である。食は命の恵みであるが、これを実感するには農業の体験が大切である。
  • 食育基本法においては『子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも「食」が重要』とされている。豊かな人間性の中には命の大切さを実感することも含まれる。
  • 農業体験を通して命の大切さを教えるマニュアルはいらない、「すべての答えは農山漁村、そこに暮らす生き物の中にある」と考えている。

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 閉会挨拶

和田 務(近畿農政局消費・安全部長)

和田部長
  • 本日、皆様からご報告いただいた取組は、非常に多岐であって、地域により多彩であり、また、それぞれの地区による、地域による、また、その取組主体による、課題も多彩であり、それが故に、またいろんな思いもまた多彩なのかなという気がしている。
  • お話を聞き、発表を見せていただく中で、よりよく生きること、生きる力をつけること、人を活かしていくこと、そして命を感じ、命を大切にしていくということ、これが同じベクトル、最終的な食育の方向性、という感じを新たにした。
  • このネットワークは、広域な形で、実践者の方々のお互いの情報交換する仕組み、そしてお互いの悩みを解決する手段として、ご提案申し上げた。この中身については、繰り返しになるが、皆様方に育てていただきたい。皆様方の声によって仕組みがより大きなものになってくると思っている。
  • こうした中で、皆様の思いが、お互いに交流が活発になり、近畿の食育というものが一層活発になって、ゆくゆくは全国に対して、近畿からの元気が、日本全体の食育を活発にしていくということを、夢見ている。そのためにも皆様方からのご意見、ご出席をいただきながら、頑張っていきたいと思っているのでよろしくお願いしたい。

お問合せ先

消費・安全部消費生活課
担当者:食育班
ダイヤルイン:075-414-9771
FAX:075-414-9910