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近畿農政局

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大阪江坂のガラス温室で水耕栽培により農福連携に取り組む企業


ココワークの皆さん【ガラス温室内で】

吹田市  株式会社ココワーク

吹田市の株式会社ココワークにお話を伺いました。
農産物:フリルレタス、ミニセルリー、ルッコラ、パクチー等

(令和2年9月)


ガラス温室

【建設中の様子】※株式会社ココワーク提供

農業の概要

株式会社ココワークは、大日本住友製薬株式会社の「特例子会社」(注1)であり、親会社の敷地内にある江坂ファームで農業に取り組んでいます。
江坂ファームは、親会社の敷地内のテニスコート跡地にガラス温室として平成31年4月に建てられました。
経営面積は約10アール、従業員は9名(うち障がい者5名)です。


ガラス温室で育つパクチー

【ガラス温室で育つパクチー】

農業への参入の経緯

製薬会社として薬を売るだけでなく、薬だけでは解決できない患者さんの課題への取り組みが必要との考えから、精神障がい者さんの就労の場として農業に参入されました。
ファームマネージャー佐藤氏から「農業に携わることも障がい者さんと働くことも初めてであり、手探りでもあり苦労の連続でもあったが、参入し約1年半が経過しやっと軌道に乗ってきた」と説明がありました。


先輩から新人研修生への指導

【先輩から実習生への指導】

営農・経営の特徴

ガラス温室における高設栽培で、根の部分を流れる養液の温度や養分が一定でありストレスフリーな環境で育った野菜は、えぐみが少ないと言われており、ほうれんそうなどもそのまま生でサラダとして食べていただける野菜を栽培しています。
訪問時、ファームでは、先輩社員が実習生に仕事を教えている場面も見られました。教えている先輩社員も、説明を聞く実習生も一生懸命でした。


選別作業も根気が必要

【計量作業も根気が必要】

計量から出荷まで

計量作業は、出荷に向けての大事な作業の一つです。かなり根気の必要な作業にもかかわらず、黙々と作業に取り組んでおられました。計量から包装までの作業については、府内の2つの就労継続支援B型事業所(注2)から施設外就労として作業員を受け入れています。


出荷を待つミニセルリー

【出荷を待つミニセルリー】

今後の目標及び将来展望

ファームマネージャー佐藤氏から「コロナ禍でレストラン・ホテルへの出荷が激減し、苦労していますが。EC販売やスムージー、サラダテイクアウトなど色々な販路に挑戦しています。障がい者さんには自分の力を発揮できる仕事をみつけてがんばってもらい、この施設をフル稼働させることが直近の課題です。今後は、ガラス温室では栽培できないような野菜の栽培も考え、新しい土地(畑)を取得し、事業を拡大していきたい。」と抱負を伺いました。
 
 

*(注1)特例子会社(とくれいこがいしゃ)
   障がい者の雇用の促進等に関する法律第44条の規定により、一定の要件を満たした上で厚生労働大臣の認可を受けて、障がい者雇用率の算定において親
   会社の一事業所と見なされる子会社。
 
(注2)就労継続支援B型とは
   年齢や体力などの面で雇用契約を結んで働くことが困難な方が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスです。作業の対価である工賃を
   もらいながら、自分のペースで働くことができます。

お問合せ先

大阪府拠点

TEL番号:06-6941-9062
FAX番号:06-6943-9699