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九州農政局

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アグリ・インフォ九州第197号

アグリ・インフォ九州第197号(2017年9月7日発行)

《 今月の話題 》

☆コラム・こらむ☆

 『頑張っている九州農業』              
             九州農政局 生産部長  下條  龍二  (しもじょう  りゅうじ )

☆1☆ とぴっくす 

★九州

1.平成29年7月九州北部豪雨に係る災害査定の実施について
2.六次産業化・地産地消法に基づく事業計画の認定について

★全国

1.平成30年度農林水産予算概算要求の概要について
2.平成29年梅雨期における豪雨及び暴風雨による農林水産関係被害への支援対策について
3.平成28年度食料自給率等について
4.日EU・EPA交渉の大枠合意について
5.新たな原料原産地表示制度が始まりました。
6.「高収益な農業に取り組む現場から学ぶ-土地改良事業の実施地区から-」(第2弾)の公表について
7.平成31年10月からの消費税の軽減税率制度について

☆2☆情報定期便

1.「野菜の入荷量と価格の見通し(平成29年9月)」について
2.統計新着情報のご案内
3.食育イベント情報(9月以降)について
4.九州農政局「消費者の部屋」からのお知らせ!
5. 九州のトップランナーの取組を紹介!
6. 農政の動き
7. 農林水産省広報誌「aff(あふ)9月号」情報

コラム・こらむ 

『頑張っている九州農業』              
           九州農政局 生産部長  下條  龍二  (しもじょう  りゅうじ )

  今年4月に九州農政局勤務となりました。私にとって今回で、農林水産省に入って14回目の引越しであり、ちょうど20ポスト目を経験することになります。この間、ありがたいことに市町村勤務も県庁勤務も経験させていただきました。さらにありがたいことは今回が九州勤務2回目ということです。
 
  九州の農業について、このメルマガをお読みの方に2つ質問をさせていただきます。
(1)九州の農業生産額は、北海道よりも少ないか、多いか、同じぐらいか?
(2)九州の食料市場規模は、東京都の食料市場規模よりも小さいか、大きいか、同じぐらいか?
 
  そんなことは知ってるという方も多いかと思いますが、(1)の答えは、「多い」です。
  北海道の農業産出額は全国の13%ですが、九州は20%を占めます。農業産出額は北海道の約1.5倍です。九州の耕地面積は全国の約1割ですが、産出額は2割を占めます。
つまり、土地生産性は、全国平均の2倍ということです。これは、九州が全国でも有数の畜産地域となっていること、また、園芸農業が盛んで、ハウス面積はブロック別に見て、全国1位であること、水田においても麦の裏作も広がっていて、耕地利用率が比較的高いことなどが、背景にあります。
  こうした背景を作り出していった原動力としては、まず、農家の経営努力・技術の向上努力があり、JAなどによる各産地の産地間競争、各自治体の農業所得向上に向けた農政の展開、試験研究資源の投入、普及指導員やJAの営農指導員の活動などがあり、さらには生産基盤、施設等への農業投資があります。
  農業投資については、九州には旺盛な投資需要があり、国の事業からすると大のお得意先でもあります。事業の補助残の農家の自己負担分は、ほとんどの場合、融資によって調達されますが、近年、九州では、畜産施設や園芸施設投資を中心に融資額が大きく拡大しています。
  また、JAグループは全国的に、農家に出向いて農家の課題を聞いて回って持ち帰り、関係部署で受け止め、JAとしての答えを出すという運動(「TAC(Team for Agricultural Coordination)運動」)を近年強めていますが、この運動は九州のあるJAが始めたものです。他にも原動力はありますが、九州の農業の今は、こうした取組の結果だろうと思います。
 
(2)の答えはどうでしょう・・・。答えは、「同じぐらい」です。
直接のデータはないのですが、食料市場規模は人口に比例しますので、九州の人口は1千3百万人で東京都とほぼ同じで、食料市場規模も同じくらいとみていいと思います。
  つまり九州の農業にとって、東京、大阪といった遠距離の市場だけでなく、地元にも結構大きな市場があるということになります。このことは、九州の農業にとって有利な要素です。例えば、四国は4県で約380万人。地元市場が脆弱なため、販売の多くの割合を輸送費がかさむ関西、関東市場に依存せざるを得ません。輸送費をあまりかけないですむ大きな市場が近場にもあるということは、産地にとって競争上有利です。
 
  以上、今回は、九州農業のいい面を少し紹介しました。もちろんいろいろな課題がありますが、市場の動向にきちんと対応し、人、もの、金、技術といった資源を適切に配分し、あとは、関係者の「きっと課題を解決してみせる」という強い意志があれば、九州の農業・農村を今よりももっと発展させていくことは可能と信じています。

☆1☆ とぴっくす

★九州

1.平成29年7月九州北部豪雨に係る災害査定の実施について
農林水産省九州農政局及び財務省九州財務局は、平成29年7月九州北部豪雨により被災を受けた大分県内の農地・農業用施設の早期復旧に向けて、9月4日(月曜日)より災害査定を実施します。

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/press/bosai/170831.html
(担当)農村振興部防災課

2.六次産業化・地産地消法に基づく事業計画の認定について
六次産業化・地産地消法に基づく、九州管内の認定件数(累計:平成29年8月31日時点)は392件となりました。
うち農畜産物関係325件、林産物関係26件、水産物関係41件となりました。

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/seiryuu/syokuhin/rokuzika/nintei.html
(担当)経営・事業支援部 地域連携課

★全国

1.平成30年度農林水産予算概算要求の概要について
平成30年度農林水産予算概算要求の概要についてお知らせします。

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/yosan/170831.html

2.平成29年梅雨期における豪雨及び暴風雨による農林水産関係被害への支援対策について

平成29年の梅雨期(6月7日から7月27日まで)における豪雨及び暴風雨により、九州地方、東北地方、北陸地方を中心とした各地域の農林水産業に被害
がもたらされました。
このため、被災された農林漁業者の方々が一日も早く経営再開できるように、対策が講じられましたのでお知らせします。

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bunsyo/saigai/170808_5.html

3.平成28年度食料自給率等について

食料自給率とは、食料の国内生産の国内消費仕向に対する割合で、国内消費をどの程度国内生産で賄えるかを示す指標です。我が国の食料の国内生産及
び消費の動向を把握するため、毎年公表しています。
今般、平成28年度の結果が公表されましたのでお知らせします。

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/170809.html

4.日EU・EPA交渉の大枠合意について
平成29年7月6日(木曜日)、安倍総理大臣とEUのユンカー欧州委員会委員長が首脳協議を行い、日EU・EPAの大枠合意に至りました。
本件について、農林水産大臣談話を発表し、関係資料を農林水産省ホームページに掲載しました。また、農林水産分野の合意内容等を説明する動画も公表しています。

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/renkei/fta_kanren/f_eu/index.html

5.新たな原料原産地表示制度が始まりました。
加工食品の原料原産地表示について、平成29年9月1日から、国内で製造される全ての加工食品に対して、製品に占める重量割合上位1位の原材料の産地を表示することが食品事業者に義務付けられました。(平成34年3月31日まで経過措置期間があります。)
新たな原料原産地表示制度の導入に当たり、消費者庁が、全国各地において説明会を開催することとしており、九州においては、9月27日に福岡市内で開催されます。
開催場所や参加申込み等については、以下のホームページをご覧下さい。

詳しくは、消費者庁ホームページをご覧下さい。
(制   度)⇒ https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/quality/country_of_origin/index.html
(説明会)⇒ https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/quality/country_of_origin/briefing.html

また、九州農政局においても相談窓口を設置しましたので、ご不明な点は、お気軽にご相談ください。
(相談窓口)〇九州農政局消費・安全部 表示・規格課
              電話:096-211-9156  FAX:096-211-9700
              〇九州農政局福岡県拠点消費・安全チーム
              電話:092-281-8261  FAX:092-281-8268

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/syohianzen/jassquare/torikumi/gengen_kakudai_soudan.html

6.「高収益な農業に取り組む現場から学ぶ-土地改良事業の実施地区から-」  (第2弾)の公表について
農林水産省では、土地改良事業の実施地区において展開される高収益作物への転換などを通じ、所得や販売額を向上させるなど高収益な農業の実現に向けた取組を紹介する事例集を作成しましたので、お知らせします。

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/press/nousin/sekkei/170829.html

7.平成31年10月からの消費税の軽減税率制度について
平成31年10月から消費税の軽減税率制度が導入されます。

軽減税率制度の内容については、最寄りの税務署にお尋ね頂くか、国税庁HPをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/index.htm

 ※  消費税軽減税率電話相談センターのお問い合わせ(軽減コールセンター)
    (専用ダイヤル0570-030-456)
 ※  各都道府県の税務署で開催する説明会の日程をご覧いただけます。
   どなたでも参加できます。
また、中小事業者等に対して、軽減税率制度に対応したレジの導入支援、受発注システムへの改修等の支援をしております。

詳しくは、「軽減税率対策補助金事務局」(専用ダイヤル0570-081-222)
http://kzt-hojo.jp/ 
にお問い合わせください。

☆2☆ 情報定期便

1.「野菜の入荷量と価格の見通し(平成29年9月)」について

福岡市中央卸売市場の野菜の入荷量及び卸売価格の見通しをお知らせします。

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/seiryuu/yasai/yasai2.html
(担当)生産部 園芸特産課


2.統計新着情報のご案内

★九州
 ●統計新着情報ご案内(九州)
〔8月30日〕平成29年産水稲の8月15日現在における生育及び作柄概況(九州)
 ・普通栽培水稲の生育は、佐賀県、長崎県及び鹿児島県が「やや良」、福岡県、  熊本県、大分県及び宮崎県が「平年並み」で推移しています。
 ・早期栽培水稲の作柄は、宮崎県が10a当たり予想収量494kg(作況指数103)で 「やや良」、鹿児島県が同472kg(同107)で「良」が見込まれます。

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/press/toukei/170830.html

★全国
 ●統計新着情報ご案内(全国)
〔8月8日〕平成28年産キウイフルーツの結果樹面積、収穫量及び出荷量
〔8月18日〕平成29年産一番茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量(主産県)
〔8月18日〕水産加工統計調査(平成28年)
〔8月25日〕平成28年木材流通構造調査
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産大豆生産費
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産そば生産費
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産原料用かんしょ生産費
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産原料用ばれいしょ生産費
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産てんさい生産費
〔8月29日〕農業経営統計調査  平成28年産さとうきび生産費
〔8月29日〕平成28年農作物作付(栽培)延べ面積及び耕地利用率
〔8月29日〕平成28年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量
〔8月30日〕平成29年産水稲の8月15日現在における作柄概況
 ・8月15日現在の早場地帯の作柄は「平年並み」又は「やや良」、遅場地帯の生育は「平年並み」又は「やや良」が見込まれます。
〔8月31日〕平成28年産パインアップルの収穫面積、収穫量及び出荷量(沖縄県)

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/tokei/index.html


3.食育イベント情報(9月以降)について

九州地域においては、多様な関係者により、様々な活動が行われています。
これらのうち、九州農政局で把握できたイベント等について、「食育イベント情報」として取りまとめましたのでお知らせします。
現地で取材をされる場合は、事前に「問い合わせ先」へご確認頂きますようお願いいたします。
(主な取組)
 ◆福岡県で「公益財団法人福岡県学校給食会親子食育体験事業(バスハイク)」  を開催(9月16日、30日)
 ◆佐賀県で「第38回牛乳・乳製品利用料理コンクール」を開催(9月24日)
 ◆長崎県東彼杵郡波佐見町で「第23回全国棚田サミット『棚田は21世紀の社交場』
   ~棚田で出会う、触れ合う、分かち合う~」を開催(9月28日~29日)
 ◆熊本市北区で「家庭料理~旬の食材を使った料理~をします!」を開催(9月21日)
 ◆大分県杵築市山香町の大分農業文化公園で「姫島のむかし食堂」を開催(9月23日)
 ◆宮崎県東臼杵郡門川町で「四季をまるごと体験ecoスクール」を開催(9月18日)
 ◆鹿児島市で「昔ながらの手造りみそ講座」を開催(9月16日)
 
詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/press/seikatsu/170830.html
(担当)経営・事業支援部 地域食品課


4.九州農政局「消費者の部屋」からのお知らせ!

九州農政局「消費者の部屋」では、食料・農業・農村に関する各種施策の情報提供や普及啓発を行っています。
9月4日から9月22日までの間、「食べると危険な植物・食中毒をおこす細菌やウイルス、寄生虫!」をテーマに、9月25日から10月6日までの間、「木づかい推進月間~国産材製品と木育のご紹介~」をテーマに特別展示を実施しますので、是非ご来場下さい。
 ○展示場所1  熊本地方合同庁舎A棟1階  消費者の部屋
             展示時間は8時30分~17時15分(土日、祝日を除く。)
             ただし展示初日は13時00分から、最終日は12時00分まで
 ○展示場所2  フードパル熊本「熊本市食品交流会館」  熊本市北区貢町581-2
            第1、第3月曜日(当日が祝日の場合は翌日)は休館日
 ◆テーマ(1):「食べると危険な植物・食中毒をおこす細菌やウイルス、寄生虫!」
   期  間:平成29年9月4日(月曜日)~9月22日(金曜日)
   内  容:意外と身近にある食べると危険な植物、食中毒をおこす原因菌などについて紹介します。
 ◆テーマ(2):「木づかい推進月間~国産材製品と木育のご紹介~」
   期  間:平成29年9月25日(月曜日)~10月6日(金曜日)
   内  容:木材流通の紹介パネル展示、集成材(CLT)製品や木工品等を紹介。
          また、地拵や植付等、成林するまでの保育作業をパネルで紹介します。
         
詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/syohianzen/syokunoanzenansin/syouhisya/syouhisya.html
(担当)消費・安全部 消費生活課


5.九州のトップランナーの取組を紹介!

九州の優良事例ポータルサイトでは、九州の農林漁業者の皆さんや地域の方々の先進的な取組みや優良事例等を紹介しています。
今回は、『大分県カボス振興協議会』の取組みをご紹介します。

詳しくは、九州農政局ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/portal/toprunner.html
九州の優良事例ポータルサイトもご覧ください。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/portal/kyushu_yuryou.html
(担当)企画調整室


6.農政の動き

☆局
  ◇熊本地方合同庁舎において、夏休み見学デーを開催しました。(8月2日~3日)
☆県拠点
  ◇輸出促進に係る事業者等との意見交換を行いました。
   (8月24~25日)佐賀県拠点
  ◇ワイン用ぶどう生産者との意見交換会を行いました。
   (8月22日)熊本県拠点
  ◇六次産業化・地産地消法に基づく総合事業計画認定証の手交を行いました。
   (8月9日)宮崎県拠点

詳しくは、九州農政局ホームページ(あぜみち写真館)をご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/kyusyu/photo/index.html
(担当)企画調整室

7.農林水産省広報誌「aff(あふ)9月号」情報

農林水産省では、消費者の皆さんと農林水産業関係者、そして農林水産省を結ぶ“ビジュアル広報誌「aff(あふ)」”を発刊しています。
(9月号の内容)
☆ ニッポンの郷土料理  第5回:そば米汁[徳島県]
☆ 特集1:魚を食べよう
☆ 特集2:カキ
☆ 輝く!未来を担う生産者 vol.5:材木座水産(神奈川県)
 ・海は毎日違う。だから、漁がたまらなく面白い
☆ MAFF TOPICS
☆ 読者の声

詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/index.html


◇◇編集後記◇◇
9月は、防災月間です。
九州ではこれから台風のシーズンを迎えますが、台風に限らず地震や津波、集中豪雨などの自然災害に備えるには、災害に対する正しい知識と日頃からの備えが大切です。今一度、非常食や避難場所を確認するなど、災害に即応できるようにしておきたいものです。
さて、白露を迎え、朝夕の涼しい風に秋の気配を感じるようになりました。
日中はまだまだ残暑が続きますので、熱中症など健康管理には注意しましょう。

お問合せ先

企画調整室
担当者:松田、木場
代表:096-211-9111(内線4117)
ダイヤルイン:096-300-6012
FAX:096-211-8707

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