株式会社 玉牧場(鹿児島県霧島市)
個体観察と情報共有で肉用牛繁殖経営の高収益を実現
株式会社玉牧場代表の久留須 茂氏は、昭和54年に就農し、繁殖経営として黒毛和牛繁殖牛10頭、家畜人工授精所として種雄牛2頭を飼養していました。その後、計画的な規模拡大に取組み、現在は、繁殖牛200頭、種雄牛3頭を飼養しており、今後は肥育部門への取組みなども計画しており、更なる経営の拡大が期待されています。
また、きめ細かい個体観察やそれぞれの牛に応じた飼養管理に心掛けたことで、家畜市場への出荷月齢の早期化や繁殖成績の向上につながっています。
更に、自給飼料生産基盤の拡大と稲発酵粗飼料の利用により飼料費のコストを削減、所得率42.3%と、高収益化・低コスト生産を実現しました。
![]() |
![]() |
![]() |
玉牧場の代表者とご家族 | 玉牧場 | 飼育中の子牛 |
先進的な飼養管理技術の取組み
繁殖牛については、種付回数や受胎牛がだれでも識別できるように耳標への色分けしたカラーテープの貼付により、繁殖状況を見える化するなど、個体観察を強化したことで、繁殖率の向上が図られています。平均分娩間隔12.0ヵ月(全国平均13.3ヵ月)、また、子牛損耗率0.6%(県平均2.3%)と高い繁殖、ほ育・育成技術を有しています。
![]() |
![]() |
繁殖牛の牛舎 | 繁殖牛の牛舎内 |
飼料自給率の向上
飼料畑に加え、水田裏作によりイタリアンライグラス等の飼料の作付面積を拡大したほか、飼料稲の契約栽培による稲発酵粗飼料(WCS用稲)の生産拡大に取組んだことで、粗飼料自給率が92%(繁殖牛では100%)と向上し、飼料費の削減が図られています。![]() |
![]() |
稲発酵粗飼料 | TMRミキサー |
地域へ貢献
飼養管理技術の先進的な取組みは、地域生産者の模範となっており、人工授精業務で生産者を訪問した際は、飼養管理に関する指導なども行なっており、地域からの信頼も厚くなっています。また、代表者の妻は、女性農業経営士の認定を受けるとともに、県内畜産女性のネットワーク「畜産ネットさつまおごじょ」の会長として、女性の視点による研修会の開催や消費者との交流、後継者との意見交換を活発に行い、女性が活躍できる場として畜産を幅広く伝えています。
![]() |
牛舎内部に設置された消費者 向けのパネル |
平成29年度農林水産祭 畜産部門において内閣総理大臣賞を受賞
これらの取組みが評価され、平成28年度全国優良畜産経営管理技術発表会で農林水産大臣賞を受賞するとともに、平成29年度農林水産祭 畜産部門において内閣総理大臣賞を受賞されました。
平成29年11月23日(木曜日) に表彰式典が開催されます。
詳しくは、農林水産省ホームページをご覧下さい。
⇒ https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bunsyo/171018.html
添付資料
株式会社 玉牧場(PDF : 330KB)問い合わせ先
名称:株式会社 玉牧場住所:鹿児島県霧島市横川町上ノ6005-1
電話: 0995-72-1640
FAX: 0995-73-2522
お問合せ先
企画調整室
担当者:松田、木場
代表:096-211-9111(内線4117、4124)
ダイヤルイン:096-300-6012
FAX:096-211-8707