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 タイ向けりんご等の生果実輸出検疫実施要領


第1 趣旨

1 タイへ輸出するりんご、なし、もも、さくらんぼ、かき、キウイフルーツ、いちご、ぶどう及びなすの生果実(以下「タイ向けりんご等の生果実」という。)について、タイ向けりんご等の生果実の生産者(以下「生産者」という。)及び選果こん包施設の責任者等が実施する園地管理、収穫、選果こん包等が関係法令に従って適切に実施されることを確保するほか、植物防疫官が行う検疫を斉一に実施することをもって、我が国からのタイ向けりんご等の生果実の円滑な輸出を確保するため、本要領を定める。

2 タイ向けりんご等の生果実の検疫は、植物防疫法(昭和25年法律第151号)、植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)及び輸出植物検疫規程(昭和25年8月4日農林省告示第231号)に定めるもののほか、この要領により実施するものとする。

第2 定義

  この要領において、「りんご」とは商業的に生産されるMalus domesticaをいい、「なし」とは商業的に生産されるPyrus pyrifoliaをいい、「もも」とは商業的に生産されるPrunus persicaをいい、「さくらんぼ」とは商業的に生産されるPrunus aviumをいい、「かき」とは商業的に生産されるDiospyros kakiをいい、「キウイフルーツ」とは商業的に生産されるActinidia deliciosaをいい、「いちご」とは商業的に生産されるFragaria x ananassaをいい、「ぶどう」とは商業的に生産されるVitis viniferaをいい、「なす」とは商業的に生産されるSolanum melongenaをいう。

第3 生産園地の登録

1 生産者又は生産者が属する生産者団体等(以下「生産者団体等」という。)の責任者は、タイ向けりんご等の生果実の栽培に際し次の(1)及び(2)の措置が的確に実施される生産園地を、タイ向けりんご等の生果実の生産園地として申請するものとする。

  なお、生産者又は生産者団体等の責任者は、タイ向けりんご等の生果実の生産園地として登録を希望する園地が複数集まった地域を一つの生産園地として、当該地域を取りまとめる者を代表者(以下「代表者」という。)として申請させることができるものとする(以下「包括申請」という。)。

(1)都道府県又は地域の農業協同組合その他の団体が定めるGAPGood Agricultural Practice(農業生産工程管理))を踏まえ、農薬を適正使用する等の病害虫防除及び栽培管理が行われること(GAPの取得を義務付けるものではない)。

(2)(1)の措置の実施状況について、生産者により、生産園地の管理に係る記録が作成され、少なくとも2年間保管されること。

2   生産者、生産者団体等の責任者又は代表者は、1の申請に当たっては、タイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地申請書(第1号様式)を作成の上、当該生産園地の所在する都道府県に提出するものとする。

3   2でタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地申請書の提出を受けた都道府県は、提出された申請書を取りまとめ、タイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地申請一覧表(第2号様式)を作成の上、四半期ごとの締切日(毎年3月31 日、6月30 日、9月30 日及び12 31 日)までに当該生産園地の所在地を管轄する植物防疫所(那覇植物防疫事務所、支所及び出張所を含む。以下同じ。)の植物防疫官に提出するものとする。

なお、包括申請の場合は、都道府県は、当該申請に係る生産者又は生産者団体等に関する情報を管理・保管し、植物防疫官からの要請があった場合は、当該情報を提供するものとする。

4   2でタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地申請書を提出した生産者、生産者団体等の責任者又は代表者(以下「申請者」という。)は、その記載内容に変更があったときは、速やかに再提出するものとする。また、都道府県は、3で提出したタイ向け輸りんご等の生果実登録生産園地申請一覧表の記載内容に変更があったときは、速やかに再提出するものとする。

5   3でタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地申請一覧表の提出を受けた植物防疫官は、内容を確認した上で、タイ向けりんご等の生果実の生産園地をタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地一覧表(第3号様式)に登録するとともに、登録したタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地(以下「登録生産園地」という。)を都道府県に通知するものとする。

6   植物防疫所長(那覇植物防疫事務所長を含む。以下同じ。)は、5のタイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地一覧表を、提出があった四半期ごとの締切日(毎年331日、630日、930日及び1231日)から30日後までに消費・安全局植物防疫課長(以下「植物防疫課長」という。)に報告する。

7生産園地の登録後に、1の(1)又は(2)の措置が適切に実施されていないことが判明した場合、植物防疫官は、当該登録生産園地の申請者に対し、改善措置を実施するよう指導するものとする。

    なお、植物防疫官が改善措置を実施するよう指導したにもかかわらず、申請者が従わない場合には、植物防疫官は、当該登録生産園地に係る5の登録を取り消すものとする。

8植物防疫課長は、タイ王国農業・協同組合省農業局(以下「タイ農業局」という。)からの要請に応じて、タイ向け輸出りんご等の生果実登録生産園地一覧表を提出するものとする。

第4 選果こん包施設の登録

1   選果こん包施設の責任者は、タイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請書(第4号様式)を当該選果こん包施設の所在する都道府県に提出するものとする。

2   1でタイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請書の提出を受けた都道府県は、提出されたタイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請書を取りまとめ、タイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請一覧表(第5号様式)を作成の上、四半期ごとの締切日(毎年3月31日、6月30日、9月30日及び12月31日)までに当該都道府県を管轄する植物防疫所の植物防疫官に提出するものとする。

3   選果こん包施設の責任者は、1のタイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請書(第4号様式)の記載内容に変更があったときには、速やかに再提出するものとする。また、都道府県は、2のタイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請一覧表の記載内容に変更があったときには、速やかに再提出を行うものとする。

4   2でタイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設申請一覧表の提出を受けた植物防疫官は、次の(1)から(3)までに掲げる要件を備える選果こん包施設を、タイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設一覧表(第6号様式)により、タイ向けりんご等の生果実の選果こん包施設として登録するものとする。

(1)生果実の等級付け、選果こん包、病害虫被害果の除去等に係る標準作業手順書を有し、かつ、それに従って作業を行い、タイが侵入を警戒する別表の検疫対象病害虫(以下「検疫対象病害虫」という。)の寄生果が混入しないこと。

(2)施設内に登録生産園地以外で生産された生果実がある場合は、タイ向けりんご等の生果実と物理的に隔離して保管できること。

(3)選果こん包を行うタイ向けりんご等の生果実の生産者情報に係る記録を作成し、2年間保管すること。

5   植物防疫官は、4に登録した選果こん包施設(以下「登録選果こん包施設」という。)を都道府県に通知するものとする。

6   植物防疫所長は、タイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設一覧表を、提出があった四半期ごとの締切日(毎年3月31日、6月30日、9月30日及び12月31日)から30日後までに植物防疫課長に報告するとともに、当該一覧表(選果こん包施設責任者氏名の欄を除く。)を植物防疫所ホームページに掲載するものとする。ただし、1の申請時に植物防疫所ホームページへの掲載を望まないとした登録こん包施設についてはこの限りでない。

7   植物防疫官は、登録選果こん包施設について、原則として1年に1回以上、4の(1)及び(2)に掲げる要件を満たすものであることを確認するものとする。

8   選果こん包施設の登録後に、4の(1)又は(2)に掲げる要件を満たしていないことが判明した場合、植物防疫官は、当該登録選果こん包施設の責任者に対し、改善措置を実施するよう指導するものとする。

    なお、植物防疫官が改善措置を実施するよう指導したにもかかわらず、従わない場合には、植物防疫官は、当該登録選果こん包施設に係る4の登録を取り消すものとする。

9   植物防疫課長は、タイ農業局からの要請に応じて、タイ向け輸出りんご等の生果実登録選果こん包施設一覧表を提出するものとする。

第5 選果こん包等の実施

1   登録選果こん包施設におけるタイ向けりんご等の生果実の選果こん包作業等は、次により行うものとする。

(1) 登録生産園地で生産されたタイ向けりんご等の生果実を選果すること。

(2) 選果こん包作業の開始前に清掃を行うこと。

(3)選果作業は、検疫対象病害虫を発見するために適切な照明設備及び選果設備を使用して行い、各登録選果こん包施設が定める標準作業手順書に基づき、検疫対象病害虫の付着のない生果実を選果すること。

(4)タイ向けりんご等の生果実のこん包に用いる容器は、未使用で、清潔であること。

(5)こん包内には、土、枝葉、植物残さ等の混入がないこと。

(6)検疫対象病害虫の寄生果が発見された場合は、選別後直ちに施設外へ搬出し、廃棄すること。

(7)各こん包の側面に、タイ向けであること(EXPORT TO THAILAND)、日本産であること、輸出者名、生果実の名称、登録選果こん包施設番号及び登録生産園地番号を表示すること(参考様式)。なお、タイ向けであること(EXPORT TO THAILANDについては、こん包をパレット積みする場合は、パレット積みの各側面に表示することにより、各こん包への表示を省略することができる。

 2   選果こん包実施報告書の交付

    登録選果こん包施設の責任者は、選果こん包等が1により行われたと判断した場合には、登録生産園地及び品種ごとに重量が記載された書類を添付したタイ向け輸りんご等の生果実選果こん包実施報告書(第7号様式。以下「選果こん包実施報告書」という。)を2部(輸出検査申請書添付用及び輸出者保管用)作成し、タイ向けりんご等の生果実をタイへ輸出しようとする者(選果こん包の実施依頼者を含む。以下「輸出者」という。)に交付するものとする。

第6  輸出検査

 1    輸出者は、植物等輸出検査申請書(規則第14号様式(イ)。以下「輸出検査申請書」という。)にタイ農業局が発行する輸入許可証の写し及び第5で登録選果こん包施設の責任者から交付された選果こん包実施報告書を添えて、あらかじめ輸出検査の実施を希望する植物防疫所の植物防疫官に提出するものとする。

    また、船積み貨物として輸出する場合、輸出検査申請書の備考欄には、コンテナ番号及びコンテナシール番号を記載するものとする。

 2   植物防疫官は、1の輸出者に、あらかじめ輸出検査の実施予定日時及び実施場所を通知するものとする。

 3   植物防疫官は、次により輸出検査を実施するものとする。

 (1)輸出検査の単位(ロット)

    申請のあった生果実に対し、登録生産園地及び登録選果こん包施設が同一のものを品種ごとに1つの輸出検査単位(ロット)とし、検査を実施する。ただし、ロットが細分化され、輸出検査が非効率となる場合であって、かつ、申請者からの要望があった場合は、登録生産園地及び品種については、異なるものをまとめて1ロットとすることができるものとする。

 (2)輸出検査の内容

    ロットごとに2パーセント以上の重量を無作為に抽出し、次について確認するものとする。

    ア  検疫対象病害虫の付着が認められないこと。

    イ  抽出したタイ向けりんご等の生果実の各こん包の側面に第5の1の(7)の表示があること。

    ウ  こん包内には、土、枝葉、植物残さ等の混入がないこと。

 (3)輸出検査の結果行う措置

    ア  タイ向けりんご等の生果実の輸出条件に適合すると認められた場合

    植物防疫官は、合格証明書(規則第18号様式(ロ))を交付するものとする。合格証明書の交付に際しては、次の(ア)のとおり追記を行うとともに、船積み貨物の場合は(イ)の内容について追記を行うものとする。

(ア)“The consignment of (生果実の名称を記入) fruit was produced and prepared for export in accordance with the conditions for import of (生果実の名称を記入) fruit from Japan to Thailand.

(イ)コンテナ番号及びコンテナシール番号

    イ  検疫対象病害虫が発見された場合

    当該ロットを不合格とするものとする。

第7 輸送方法

    タイ向けりんご等の生果実は、商業用の船積み貨物又は航空貨物として輸送するものとする。
 

 

別表・様式1~7・こん包表示(EXCEL : 39KB)