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地域の歴史

「土地の記憶」

良質米のふるさと。

庄内地方は山形と福島の県境にある吾妻山系にその源を発し日本海に注ぐ最上川下流域に位置します。庄内平野は、砂丘部を除いて面積約53,000ヘクタールに及び、北に東北第二の頂きを有する鳥海山、南には出羽三山で知られる霊峰月山を仰ぎ、西は日本海に面するきわめて平坦な海岸平野を形成しています。この平らで肥沃な地勢を生かし、農地のほとんどは近代的に区画整理された水田として活用されています。「はえぬき」をはじめ「ひとめぼれ」、「ササニシキ」、「コシヒカリ」等の良質銘柄米を生産、全国的にその名を知られています。

庄内平野を流れる最上川
庄内平野を流れる最上川

この地域の稲作の歴史は弥生時代に始まったと推測されますが、南北朝時代(1384年頃)に用水路開削工事が行われた記録が残っています。俳聖松尾芭蕉に「五月雨をあつめて早し最上川」と詠まれるほど、古くから農業用水の水源、内陸と庄内地方を結ぶ水運など、最上川は地域の生活に深く関わってきました。

最上川右岸の歴史、左岸の歴史。

広大な河川である最上川は右岸と左岸で用水確保の歴史も異なります。右岸は1591年(天正19年)上杉景勝公の忠臣、東禅寺城主甘糟備後守景継(あまかすびんごのかみかげつぐ)により相沢川を水源として旧平田町山谷から東禅寺城(後の亀ヶ崎城、現在城址は酒田市大町にある酒田東高校)までの大町溝が開削されたのが始まりといわれています。さらに時代は下り、天保、弘化(1830年頃~1846年頃)の頃になると開田、開墾が進んだために、水不足となり各所に溜池を築造しましたがそれでも水争いは絶えませんでした。藩政~明治以降には最上川からの疎水事業が何度か計画されたものの日露戦争その他の理由により、その都度中止になっていましたが、1958年~1970年(昭和33年~昭和45年)の「国営かんがい排水事業」により、ようやく最上川を主水源とする頭首工、揚水機場、用水路等の基幹施設が造成されました。 甘糟備後守景継武者姿図
  甘糟備後守景継武者姿図
(宮城県柴田郡大河原町 甘糟元氏 所蔵)
狩川城主北館大学利長の銅像 一方、左岸は江戸時代以前まで主だった水利の便がなく、清川から西側は最上川と京田川に挟まれていながら、その両河川よりも標高が高い(古来より岡所と呼ばれている)という地理的条件のため、その豊富な水量を利用することができませんでした。1612年(慶長17年)、山形城主最上義光の臣、狩川城主北館大学利長(きただてだいがくとしなが)により、最上川左岸の支流である立谷沢川左岸で取水し、出羽丘陵の 山麓に沿って堤防状の盛土(堰台)をつくり、その上に庄内平野に向かって流下する「北楯大堰用水路」が開削されました。当時、堰台造成の際に最上川の急流が山肌に迫り深い淵となっていたため、埋め立ててもすぐに流され工事は難航を極めていました。そこで、大学が乗っていた馬の鞍(くら)をはずし神に祈ってその鞍を川に投げると、流れが瞬く間 に静まりその後の工事は順調に進んだという「青鞍の淵(あおくらのふち)」の伝説が今に伝えられています。この用水路の完成により、耕地の開削が盛んとなり村落が次第に形成されていきました。
 狩川城主北館大学利長 銅像  

更なる向上と安定を求めて事業に取り組んでいます。

現在の最上川下流沿岸農業水利事業所の管轄は最上川の下流に展開する酒田市と1市1町にまたがる水田中心の穀倉地帯です。 このエリアの農業は、稲作を中心に、水田の畑利用による野菜等を組み合わせた複合経営を展開する点が特徴です。かんがい用水は、一級河川最上川及び立谷沢川、二級河川日向川等に依存し、先に記述した「国営最上川下流右岸土地改良事業」及び1942年~1971年(昭和17年~昭和46年)の「県営かんがい排水事業」で造成された頭首工、揚水機場及び用水路により配水、一部頭首工及び幹線用水路は1993年~2001年(平成5年~平成13年)の「国営最上川下流土地改良事業」により改修を行っているものの、築造後年数が経過していることによる老朽化が著しく、施設の維持管理に多大な労力、経費などがかかっています。このため「最上川下流沿岸農業水利事業」では老朽化に伴う機能低下が顕著な頭首工、揚水機場及び用水路の改修を行うほか、用水路の新設により用水系統を再編し、用水の安定供給と維持管理の軽減を図ります。この事業の予定工期は2001年(13年)度~2010年(平成22年)度となっています。併せて、関連事業により、区画整理を実施。農業の合理化・複合化を促進し、生産性の向上と農業経営の一層の安定を図ることを目的としています。

最上川下流沿岸農業水利事業所の管轄

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お問い合わせ先

最上川下流沿岸農業水利事業所
〒999-7781 山形県東田川郡庄内町余目字滑石54-1
電話:0234-42-3612
FAX:0234-42-3614

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