平成28年10月
銀杏 H28.10.28
毎年この時期になると近所でぎんなんを拾います。 ぎんなんはイチョウの木の実のことで、よく茶碗蒸しに入っていますよね。 ぎんなんを漢字で書くと「銀杏」ですが、イチョウも漢字で書くと「銀杏」…不思議です。もっと不思議なのは、なんと、イチョウは裸子植物(らししょくぶつ)なんだそうです。 この時期道路のそこかしこに落ちていて、強烈な臭いを発している果実のようなものは、じつは「外種皮(がいしゅひ)」と呼ばれる種子の一部なんです。 その中に硬い種皮があって、食べているのは硬い種皮の中にある胚乳(はいにゅう)の部分なんだそうです。

自分で取り出して食べた事がある人は知っていると思いますが 食べるまで手間がかかって大変ですよね(>_<) でも、手間が掛かる分なおさら美味しく感じるので我慢ですが…
まず外種皮を取り除くのですが、この時が拾う時以上に強烈に臭いです(>_<) 方法はいろいろあるようですが、実を水に浸けたり、土に埋めたりして腐らせ それを袋などに入れてほぐし、硬い種皮を取り出します。 外種皮には、ギンコール酸などのアレルギー物質が含まれているので かぶれないようにゴム手袋は必需品です。
取り出した硬い種皮をよく水で洗い、ザルなどに広げて天日干しすると お店でも売っているぎんなんになります。

食べる際に硬い種皮を割って中身を取り出すのもまたひと苦労です。 これもまたいろいろな方法があるようですが、私はヒビを入れてフライパンで炒って 中身を取り出します。 苦労して取り出した綺麗な翡翠(ひすい)色のぎんなんは、でんぷん、カロテン、ビタミンCなどを含み栄養価が高く、骨を作るのに欠かせないカリウムなどミネラルも豊富に含んでいます。 また、咳止めや、夜尿症の改善など様々な効果があるようでたくさん食べたいところですがなんと!ぎんなんには神経に働くビタミンB6の作用を妨げる中毒物質が含まれていて食べ過ぎると痙攣(けいれん)などの中毒が起きることがあるそうなんです(>_<) 美味しいからといって調子に乗って食べ過ぎてはいけませんね(^^ゞ
<ぎんなんご飯>
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ご飯をイチョウ色にしてみました。 ぎんなんがもちもちして美味しかったです(^o^)
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平成28年10月28日
押麦 H28.10.21
先日、知り合いから押麦をいただきました。 押麦というのは、大麦を食べやすくするために、蒸してからローラーで押しつぶして乾燥したもので、一般的な麦ご飯に入っているのはこの押麦です。
大麦は小麦と違い、パンの膨らみや、うどんのつなぎとなる「グルテン」という物質があまり含まれていないため、パンやうどんには不向きですが、小麦より水を吸いやすい性質のため麦ご飯などに適しています。

せっかくいただいたので「麦ご飯」以外で美味しい食べ方はないかと「押麦」について調べてみたら…健康食として人気急上昇中なんですね(^o^) 最も注目されているのが豊富な食物繊維で、精白米の約20倍、玄米の3倍も含まれています。 特徴的なのは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維という2種類の食物繊維がバランス良く含まれていることだそうです。 水溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らみ、他の食品と混ざり合いゼリー状になって消化管をゆっくり通過します。食べ物を消化吸収する速度を緩めるため、血糖値の急激な上昇を抑える作用があり、糖尿病予防に効果があると言われています。
一方、不溶性食物繊維は、異物として認識され体外に出そうとするので腸の活動が活発になって腸内にある他のものを巻き取りながら通過するためお腹がスッキリするそうです。 これは毎日でも食べたいですね。
押麦の具体的なレシピとしては、スープ、サラダ、リゾット、お粥などがありました。 今回はリゾットを作ってみました。リゾットは本来お米を使うのですが100%押麦にしてみました。プチプチとした食感で美味しかったです。
<100%押麦リゾット風>

平成28年10月21日
反省… H28.10.14
先日、七北田中学校(仙台市泉区)で行われた『「弁当の日」応援プロジェクト 竹下和夫氏講演会』に参加する機会がありました。 竹下さんは、以前、このブログで紹介した「弁当の日」の提唱者です。 (「弁当の日!」のブログ) 竹下さんの講演を聞いて、子育てにおける「食育」がどれだけ大切か改めて分かりました。また、自分が子どもへ何を伝えられるか、伝えなければならないかを考えさせられました。
竹下さんは講演の中で「はなちゃんのみそ汁」の話をスライドで紹介していました。 実は、私は竹下さんの話を聞くのは初めてなのですが、「はなちゃんのみそ汁」のスライドは2回みたことがあります。そして、3回目の今回も泣いてしまいました。 竹下さんが言うには、このスライドをみて涙が出るのは、脳の前頭前野の発達によるものとのことですが、私の場合は千恵さん(はなちゃんの母親)と比べて自分があまりにも情けなくて涙がでてくるのかも(-_-;)
親として5歳のはなちゃんを台所に立たせるのはどんなに苦しかったことか… 私は忙しいから、時間がかかるからと自分でやってしまって子どものやりたいという好奇心をつみ取っていたんだと今更ながら反省しました。
竹下さんは「人は置かれた環境に適応する」と繰り返していましたが、思い当たることが多すぎます(-_-;)親が楽しんで仕事をしたり、家事をしたり、幸せそうに生きていれば子どもはその環境に適応して同じように幸せに生きていくのでしょう。 私は反対の姿ばかり見せているような気がします…反省ばかりです(-_-;)
でも、先生は「かわいそうな子どもなんてこの世にはいない」 「過去はやり直しがきかないが、未来は自分で変えることができる」ともおっしゃいました。 遅すぎるかもしれませんが、まずは私が仕事も家事も楽しんで、人生を楽しんでいる姿を見せることから始めようと思います。
<はなちゃんのみそ汁とは…> 乳がんを患う千恵さんの闘病とその最中に出産した娘のはなちゃん、夫の信吾さんの生活を綴ったブログ『早寝早起き玄米生活』の書籍化作品で、千恵さんが亡くなった後もはなちゃんが約束どおり毎朝かつお節を削り、父親のためにみそ汁を作り続けているという話も書かれています。映画化やTVドラマ化もされているので知っている方も多いですよね。
平成28年10月14日
神秘的な果物 H28.10.7
我が家は、今、いちじくの収穫まっさかりです。 収穫の時にいちじくの切り口から白い液が出てきます。 手に付くとベトベトになります(>o<) これは「フィシン」というたんぱく質分解酵素で消化を促進する効果があるそうです。 食後のデザートにぴったりですね。
また、お酒を飲んだ後に食べると二日酔いになりにくいそうですよ(^o^) イチジクはフィシンのほかに食物繊維のペクチンを豊富に含んでいて、整腸作用や便秘予防に効果があるそうです。
ところで、いちじくの花って見たことがありますか? いちじくは漢字で「無花果」と書くので花が咲かないと思っている人いるんじゃないですか~ 私は違いますよ(^_^;) じつは、いちじくの花は実の中でひっそり咲いているんです。 果実を半分に切ると赤いつぶつぶがたくさんつまっています。 あのつぶつぶ1つ1つが花なんだそうです。

いちじくの歴史は非常に古くて、旧約聖書の中に登場するアダムとイブが裸を隠すために身につけていたのがいちじくの葉だと言われていますし、古代エジプトの壁画に描かれているそうです。 うちの庭にある身近な存在のいちじくがこんなに「神秘的」な果樹だったなんて… 身近なものでも知らないことが多いです…私だけかな(-_-;)
<コンポート>
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先日は甘露煮を作ったし、前に作ったジャムも まだあるし…といろいろ考えて 今回は赤ワインで煮てみました。
甘さも控えたからですが、大人の味で美味し かったです(^^) |
もうちょっと収穫は続きそうなので次回は何をつくろうかな…
平成28年10月7日
平成28年9月
だし H28.9.30
先日、「だし飲み比べ」のワークショップに参加する機会がありました。 昆布だし、鰹だし、昆布と鰹の合わせだし、顆粒だし、煮干(いりこ)だしの5種類を 飲み比べたのですが、私は昆布と鰹の合わせだしが一番美味しいと感じました。
うちの味噌汁は煮干でだしをとることが多いので意外でした。 いつも食べている味を美味しいと感じるのかと思いましたが…調べてみたら理由がありました。 “だし”の美味しさは「旨味」と言われていて、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」とともに、味覚の5つの基本味とされています。 旨味の正体の代表的なものは、アミノ酸であるグルタミン酸と、核酸であるイノシン酸とグアニル酸で、グルタミン酸は昆布や野菜などに、イノシン酸は魚や肉類に、グアニル酸はキノコ類に多く含まれるそうです。
そして、この旨味には、種類の違うものを組み合わせると旨味が増す効果があるそうです。「昆布と鰹の合わせだし」がまさにこれで、昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の旨味の相乗効果により味に深みが出て美味しく感じるんですね。 だから飲み比べでも美味しく感じたんですね~
昆布と鰹の合わせだしには、2種類あって、香り高く、色の澄んだ一番だしは、お吸い物など繊細な料理に、味わいのしっかりした二番だしは、煮物に合います。 また、煮干しは味噌と相性が良いから味噌汁に合いますし、昆布は上品で控えめな旨味なので鍋料理や湯豆腐に合います。 それぞれの風味や特徴によって使い分けるなんて和食って奧が深いですね~
2013年「和食:日本人の伝統的な食文化」が、ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中が和食に注目していますが、風味豊かな“だし”がその味を支えています。 「だしをとるのは面倒」というイメージがありますが、考えてみると日本のだしは肉類中心の外国と比べてずっと手軽ですよね。 これからの季節、おでんなど鍋料理の出番が増えますし、丁寧に美味しいだしをとって家族を見返したいと思います! (うちの家族は私が作るおでんよりコンビニのおでんの方が美味しいらしいです(T-T))
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<うちのだし>
煮干ししって頭を取ったりハラワタを取ったり面倒なのに~と感心していただいた方、申し訳ありません。実は、頭もハラワタも 取っていないんです(^^ゞ 以前テレビでみた「水出し」というのをやっています。頭もハラワタも取らない煮干を、蓋付きの保存瓶に入れて一晩冷蔵庫に。 翌朝煮干を取り除いて味噌汁にしています。 旨味のイノシン酸は水で簡単に溶けるので、水出しでも旨味たっぷりだし、全然生臭くないですよ。 |
平成28年9月30日
栗の季節がやってきました! H28.9.23
9月も下旬に入りすっかり秋らしく涼しくなりましたね。秋といえば、スポーツの秋や読書の秋などいろいろな秋を連想しますがやはり一番に思い浮かぶのは「食欲の秋」ですよね♪ 私のように季節に関係なく食欲旺盛な方もいるでしょうが…(^^;)
秋の味覚といえば新米、サンマ、きのこ、サツマイモ、梨、柿などなどたくさんありますが、私はこの時期になると「栗ごはん」が食べたくて食べたくてたまらなくなります(^^)
でも味わうためには最大の難関である「皮むき」があるんですよね~ 圧力鍋や電子レンジなどを使うことによりむきやすくなる方法があるようですが、私は難関を乗り越えられずに、むき栗や瓶詰めを使うことがあります(-_-;)
でも、この時期の生栗でしか味わえないホクホクした食感のためには頑張らないと… 苦労してむいた栗は、じつは「種」が発達したものなんだそうです。 知らなかった(>_<) 普通、種は食べずに捨ててしまうと思うのですが、栗は種が美味しくて栄養もあるんです。 特にビタミンCが豊富で、しかもじゃがいもやさつまいもと同じく、栗のビタミンCはデンプン質に包まれているので、加熱しても損失が少ないそうなんです。 このほか食物繊維、ビタミンB1、ミネラルも含まれているそうで、栄養成分が豊富で魅力いっぱいの栗ですが、カロリーも高めなので食べ過ぎには要注意です! 食べる量はほどほどに料理にもお菓子にも大活躍の栗を楽しみながら食欲の秋を満喫しましょう(^o^)

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今回は栗の皮むき器を使ってみました。 いつもより楽でした(^^) |
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栗は、栗羊羹、栗饅頭、マロングラッセ、モンブランなどスイーツでも大活躍(^^) |
平成28年9月23日
「食育ネットとうほく」始まりま~す! H28.9.7
東北農政局で「食育ネットとうほく」を設立します! 東北地域の食育をつなげたいと思います。 現在会員を絶賛募集中です!
会員は食育に関心があれば個人、団体、どなたでも大歓迎です。 会員の皆様から寄せられた食育に関する情報や食育に関する施策などをHP上で公開することにより、どなたでも東北地域の食育に関する情報を手にすることができます。 そのためには、多くの皆様に会員になっていただき、食育に関する情報を提供していただくことが重要となりますので皆様の入会をお待ちしています<(_ _)>
また、「食育ネットとうほく」主催の交流会の開催なども予定していますので、このブログをご覧いただいた皆様の周りで食育に取り組んでいる方、これから食育活動を実践しようとしている方にも、ぜひ「食育ネットとうほく」の紹介をお願いします<(_ _)>
「食育ネットとうほく」について詳しくは東北農政局HPをご覧ください。 インターネットによる入会申込みはこちらからお願いします。
<お知らせ> 既に見ていただいているかもしれませんが、東北農政局HPの食育のページが「とうほく食育ひろば」として新装オープンしました。「食育ネットとうほく」と併せて役に立つ情報をお届けしていきますので今後もよろしくお願いします<(_ _)>
「とうほく食育ひろば」はこちらです。
平成28年9月7日
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