このページの本文へ移動

東海農政局

メニュー

とうかい食育ネットワーク交流会~「もったいない」から始める食育~を開催しました

東海農政局では、令和元年6月18日(火曜日)、名古屋能楽堂会議室において、とうかい食育ネットワークの会員のほか食育に関心のある方を対象として、食育活動を推進するため、とうかい食育ネットワーク交流会~「もったいない」から始める食育~を開催しました。当日は、映画「0(ゼロ)円キッチン」の上映と、もったいないをキ-ワードに園児・児童を対象に食への感謝や食べ残しを減らすことを伝える、参加型環境教育を実践されている長野県松本市環境部環境政策課の阿部航大氏から取組事例の紹介をいただきました。

1.開催概要

日時

令和元年6月18日(火曜日)13時30分~16時30分

場所

名古屋能楽堂会議室(名古屋市中区)

参加者

とうかい食育ネットワークの会員、健康・栄養・学校関係・企業・農林漁業・行政において、食育に取り組まれている方、食育に関心のある方、計65名

内容

(1)映画「0(ゼロ)円キッチン」の上映会

(2)「もったいない」をキーワードとした長野県松本市の環境教育の事例紹介

(3)質疑・応答

2.上映会

映画「0(ゼロ)円キッチン」(平成29年1月公開)

食品ロスを人類全体の問題として考えている主人公が、食品廃油で走るキッチンカーでヨーロッパ5カ国を旅し、各地で食に関するユニークな取組を行っている人々と出会いながら廃棄される食材等で作った料理を出会った人たちに振る舞い、食品ロスの削減に向けた意識変革にチャレンジする姿を描いた作品です。
なお、農林水産省は、本映画とタイアップした取組を行っています(農林水産省へリンク )。

映画のチラシ

3.事例紹介

阿部様から、長野県松本市において食品ロス削減の取組が始まった経緯や、「もったいない」をキーワードに園児・児童を対象とした参加型環境教育の実践事例などについて、以下のご説明をいただきました。

  • 【おそとで残さず食べよう30・10運動】
    最初に松本市が注目をしたのは、宴会での食べ残しでした。宴会では、途中席を離れてお酒をついだり、挨拶にいってそのまま話し込んで、自分の席の料理が残ってしまうことが多くあります。こうしたことが非常にもったいないことから、松本市が考えたのが「残さず食べよう30・10運動」です。これは、注文の際に適量を注文し、乾杯後30分間は席を立たずに料理を楽しみ、また、お開き(終了)の10分前には自分の席に戻って再度料理を楽しんで食べ残しがないようにしましょうという運動です。
    この30分、10分という数字を取って、「30・10(さんまる いちまる)」運動と名前をつけ、平成23年5月から推進しています。
  • 【おうちで残さず食べよう30・10運動】
    松本市では、平成25年度に初めて家庭の生ごみの組成調査を行いました。家庭から実際にどのようなものがどのぐらい食品ロス(食べられるの捨てられてしまう食品)として捨てられているのかを調べました。また、同年、市民の方1000人を対象にアンケート調査を実施し、食品ロスに対する意識調査を行いました。その結果、生ごみの3分の1が食品ロスに該当することが分かりました。その中には多くの未利用食品や野菜の可食部が廃棄されていました。アンケートの回答に宴会での「30・10運動」だけではなく、家庭でも取り組めるような情報についても松本市から発信してほしいとの要望がありました。
    そこで考えたのが「家庭版の残さず食べよう30・10運動」です。毎月30日を「冷蔵庫クリーンアップデー」、毎月10日を「もったいないクッキングデー」とし、今まで食べられるのに捨てられていた野菜の茎や皮等を活用したレシピ「もったいないクッキング サンクスレシピ集」を作成し、その実践を促しています。
  • 【園児への参加型環境教育事業】
    市民の「環境を大切に思う心」を育てていくためには、幼いうちからの意識づけが必要かつ重要ではないかと考えました。そこで始めたのが園児を対象とした参加型環境教育です。テーマは「ごみの分別と食べ残し」。実施対象は市内の保育園・幼稚園の年長(5~6歳)園児。難しい話をしても集中できない、内容も伝わらない年代であることから「参加型で、とにかく楽しく」ということをキーワードにしてクイズや質問をたくさん取り入れるなど、いろいろな工夫をしたプログラムを作っています。写真などの画像だけではなく、動くアニメーションや効果音も多く取り入れています。
    この環境教育を行った一か月後に保護者にアンケートを行い、どのような効果(前後の行動の変化)が出ているのかフィードバックしながらこの取組を進めています。また、紙芝居や絵本を作成し事業効果の持続に努めています。
  • 大切なのは、一人一人が「もったいない」という意識を持って、行動すること。会場の皆さんも、それぞれの仕事、家庭の中でできることから取組を始めていただければと思っています。松本市の取組が、少しでも参考になれば幸いです。

事例紹介の様子
事例紹介の様子

松本市 阿部航大主任
松本市 阿部航大主任

紙芝居
紙芝居(松本市提供)

絵本
絵本(松本市提供)

4.質疑・応答

参加者から、事例紹介に関する質問があり、阿部様から以下のご回答をいただきました。

  • 問:小さいうちから食育をしていくことは、大事なことだと思うが、大人も関わりをもたなければいけないと思う。大人向けにどのような啓発を行っているのか教えてほしい。
    答:大人向けには、公民館での出前授業を行っています。件数としてはそれほど多くありませんが、直接市民に伝えることができる機会として、そこは大事にしていきたい。各地域の公民館を通して、大人向けの取組の環を広げて行きたいと思っています。
  • 問:本年秋には、食品ロス削減促進法の施行が予定されており、自治体の役割がこれまで以上に求められると思います。取組方針の作成など、自治体が今後対応する必要が生じる事柄もあろうかと思いますが、参考となることがありましたらお願いします。
    答:松本市の最初の取組は、30.10運動を広めたいということを広報誌に載せることなどから始めました。まずは、お金のかからない方法で情報発信からスタートしたらどうでしょうか。また、フードドライブのような形で活動団体とマッチングさせるような取組は行政が得意とするところではないでしょうか。現在いろんな取組をされている事業者の方とか団体があると思います。そういったところとまずは接点をもっていただき、どんなことができるのか考えることから始めることがスタートとしては、良いのではないでしょうか。

5.アンケート結果から

参加者からいただいた主な感想・意見は以下のとおりです。

  • 映画「0円キッチン」を見て、「料理で食材を生かす工夫」が食品ロスを防ぐためにとても大切だと感じました。子どもの頃から、「もったいない」の意識と、「料理ができること」が大切ですね。事例紹介では、松本市の職員の皆様が汗をかいて頑張っていることがよく分かる内容で素晴らしいと思いました。
  • 映画「0円キッチン」を見て、スーパーや漁船など、実際に見ることがないところでの食品・食材の廃棄の状況を知ることができる良い機会を得れたと思います。食べものは命である事を、これからも意識して生きようと思います。
  • 家族全員がそろって食事ができる環境になれば「残さず食べようね」という言葉も出せるし、ゴミの分別の仕方も話が広がってゆくと思います。孤食、個食をなくしたい。
  • こんなにも食べられる物が捨てられている現状を知ることができました。小学生への環境教育などの展開の方法、参考にさせていただきます。
  • 以前に住んでいたところのスーパーには売れ残りのコーナーがあり、ご自由にお持ち帰り下さいと書かれたコーナーがありました。もう20年以上前のことです。現在は一人住まいの方も多く、野菜は切り売りするよりも、小さい物、大きい物も両方扱って欲しいです。全ての野菜、果物にあまり等級を付けないでほしい。フードバンクの利用を進めて欲しい。行政が先頭に立って、声を大にすると良いのでは。
  • 自分もつい買い過ぎて冷蔵庫がいっぱいになってしまったり、古いものがどんどん置き去りになって捨ててしまうことがあるなあと思いました。まずは自分自身が身近な食品ロスを考え、できることは実践し、いろいろな人にもその大切さを伝えていかなければと感じました。

お問合せ先

消費・安全部消費生活課

担当者:食育推進班
代表:052-201-7271(内線2815)
ダイヤルイン:052-223-4651
FAX番号:052-220-1362