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一般名称: ジステンパー・犬アデノウイルス(2型)感染症・犬パラインフルエンザ・犬パルボウイルス感染症・犬コロナウイルス感染症・犬レプトスピラ病混合ワクチン



医薬品の名称 業者名
デュラミューン8 共立商事(株)


報告月日 種類 年齢 医薬品投与前の診断名 投与法 投与量 副作用の内容 講じた処置 転帰 備考 情報源
2000/1 50日 予防接種 皮下注 1mL 下痢 補液、下痢処置 治癒   モニター
2000/1 50日 予防接種 皮下注 1mL 下痢 補液、下痢処置 治癒   モニター
2000/1 50日 予防接種 皮下注 1mL 下痢 補液、下痢処置 治癒   モニター
2000/1 2カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面浮腫 抗アレルギー注射 治癒   モニター
2000/1 3カ月 予防接種 皮下注 1mL 注射部位腫脹 なし 治癒   モニター
2000/1 12週 予防接種 皮下注 1mL 元気消失、発熱 なし 治癒   モニター
2000/2 2カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面腫脹 エピネフリン、メチルプレゾニドロン投与 治癒   モニター
2000/2 3カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面腫脹 エピネフリン、メチルプレゾニドロン投与 治癒   モニター
2000/2 3カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面腫脹、痙攣 別病院にて治療 治癒   モニター
2000/2 2カ月 予防接種 皮下注 1mL 下痢、嘔吐、血便、食欲廃絶 点滴 死亡   モニター
2000/3 4カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔の蕁麻疹、眼周囲の腫脹 ミニチュアダックスフントに副作用が多いとのことから、予防的にワクチン同時にプレドニン5mg錠を内服 治癒   モニター
2000/3 5カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面腫脹と発赤 プレドニゾロン注射 回復   モニター
2000/3 4カ月 予防接種 皮下注 1mL 顔面腫大 アトロピンマイレン酸クロルフェニラミン注射 治癒   モニター
2000/3 2カ月 予防接種 皮下注 1mL 疼痛 なし 治癒   モニター
2000/3 3歳6カ月 予防接種 皮下注 1mL アナフィラキシーショック(嘔吐、呼吸困難、排便、排尿、血圧異常) 酸素吸入、気道確保、補液、デキサゾン及びエピネフリン投与 死亡 企業の意見・※01 業者
2000/7 10歳6カ月 異常を認めず 皮下注 1mL アナフィラキシー様ショックによる死亡 死亡 狂犬病ワクチン-TC併用、
企業の意見・※02
業者
2000/9 2ヶ月       アレルギー様症状(眼瞼浮腫)、元気減退 プレゾニドロン、ミノファ-ゲンCを投与 回復   使用成績
2000/9 2ヶ月       元気減退 なし 回復   使用成績
2000/9 17ヶ月       元気・食欲の減退 なし 回復   使用成績
2000/11 2カ月 予防接種 皮下注 1mL 犬パルボウイルス感染症様症状(下痢、嘔吐、血便、食欲廃絶) 輸液籐 死亡 企業の意見・※03 業者
2001/9 2歳 ワクチン接種 皮下注射 1バイアル 顔面膨張 ベナスミン注0.18ml(SC)デキサメサゾン3ml(sc)レスタミン1錠BID×3日プレドニン1月2日錠×3日 治癒   モニタ-
2001/9 2歳       嘔吐を5~6回認めた 制吐剤(シメチジン)を投与 回復 体重8.6kg 使用成績
2001/11 3歳 なし 皮下注射 1.2mL 四肢のふらつき ステロイド、抗生剤 回復   モニタ-
2001/11 3ヶ月 なし 皮下注射 1mL 顔面腫脹 なし 回復   モニタ-
2001/11 2ヶ月 なし 皮下注射 mL 嘔吐 ステロイド、抗生剤 回復   モニタ-
2001/12 3ヶ月 記載なし 皮下注射 1バイアル 顔面腫脹 プレドニゾロン1mg/kg皮下注射 回復   モニタ-
2002/1 3歳 健康体 皮下注 1mL 食欲不振・元気消沈 副腎皮質ホルモン投与 治癒   モニタ-
2002/1 3ヶ月 記載なし 皮下注射 1mL アレルギー反応、顔面浮腫 抗アレルギ-剤投与 治癒 モニタ-
2002/1 3ヶ月 予防接種 皮下注射 1mL 顔面腫脹、かゆみ 特に処置せず 治癒 モニタ-
2002/2 3ヶ月 予防接種 皮下注射 1mL アナフィラキシー 硫酸アトロピン0.3mL皮下注プレドニゾロン0.6mL皮下注 治癒   モニタ-
2002/2 3ヶ月 なし 皮下注 1mL 顔面腫脹 ステロイド、抗生剤 回復   モニタ-
2002/3 3ヶ月 なし 皮下注 1mL 注射部位硬結 無処置 経過観察中   モニタ-
2002/9 1歳       顔面腫脹、元気・食欲の減退 特に処置せず 48時間後に回復   使用成績
2002/9 1歳       顔面腫脹、眼周囲発赤、掻痒 プレドニゾロン1mg/kg皮下注射、ラクトリンゲル100mL皮下輸液 5時間後に回復   使用成績
2003/9 2ヶ月       顔面腫脹 特に処置せず 当日回復 体重3.2kg2回目の注射時はプレドニゾロン5mgを前投薬したところ、副作用は認められなかった。 使用成績
2003/9 2歳       顔面腫脹 特に処置せず 翌日回復 体重6.2kg、昨年にも本剤を注射したが、特に副反応等の異常は認めなかった。なお、同時に注射した母犬には副作用は認められなかった。 使用成績




企業の意見:

※01   企業の意見:
本症例報告者の報告から推測すると、アナフィラキシーショックによる死亡例と判断された。使用上の注意にアナフィラキシー等の異常の副反応が発生する可能性及び発現した際の対応について記載しているが、症状の発現後処置を行い一旦意識が戻りかける等の回復傾向も認めたがその後悪化し、3時間半後に死亡した事例であった。なお当該犬はアトピー性皮膚炎の既往歴があったことから、生来過敏症の傾向があり、今回の発症の一因となったものと疑われた。



※02   死亡経過:
当該犬(雑種)は6カ月齢より8歳まで7種混合ワクチン(ドヒバック7)を年1回追加接種及び狂犬病不活化ワクチンを毎年接種(H9年を除く)しており、これまでは異常反応は認めなかった。本剤の注射前の一般臨床観察では特に異常を認めず、内部寄生虫卵検査陰性、血液検査ではCKが高値の他は異常所見なし。本剤を背部皮下に用法及び用量どおり注射し、同時に狂犬病不活化ワクチンを腰部皮下に注射。ワクチン接種は往診により実施しており、注射後に食餌。注射15分後に犬が苦しんでいることに飼い主が気づき、約20分後に病院に連絡。約10分後に往診し診察したが、救命処置できないまま、死亡を確認。

企業の意見:
アナフィラキシー様ショックによる死亡例であると判断された。本剤の使用上の注意にはアナフィラキシー等の副作用が発生する可能性及び発現した際の対応について記載している。今回の症例は副反応に対して迅速にショック発現時に緊急処置等を実施できなかった症例であると推察された。同時接種をしている狂犬病不活化ワクチンの副反応の可能性も否定できない。


※03   担当獣医師の意見:
本省令はペットショップでのワクチン初回注射実施後に症状を発現した事例である。症状は消化器症状が主徴であり、飼育環境や患犬の年齢などを考慮すると、ワクチンの副反応ではなく何らかの感染症(消化器感染のウイルス等による)があったものと考えられる。よって、ワクチンとの直接的な因果関係はないと推察する。ただし、排泄されたワクチン株が原因となった発症の可能性を否定できないため報告した。

企業:
ペットショップでのワクチン注射であったため、注射前の一般臨床所見、注射後の症状、飼育環境、年齢等から総合的に判断すると、野外犬パルボウイルスんぽ感染が原因であったと推察され、ワクチン注射による副反応ではないと判断される。なお、ワクチン株は病原性復帰はなく、排泄されたウイルスによる発症もないことが実証されている。


 

広報資料

農林水産省情報

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