令和8年度消費者団体等との意見交換会(愛媛)の概要
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中国四国農政局では、消費者団体等との意見交換会を開催しています。 |
1. 開催日時、場所
令和8年7月13日(月曜日) 13時30分~15時30分
中国四国農政局愛媛県拠点 4階統計集計室

都築消費・安全部長あいさつ 意見交換会の様子
2. 出席者(順不同、敬称略)
- 愛媛県連合婦人会
- 公益社団法人 愛媛県栄養士会
- 愛媛県食生活改善推進連絡協議会
- 愛媛県生活協同組合連合会
- 生活協同組合コープえひめ
- 愛媛県漁協女性部連合会
- 愛媛県農山漁村生活研究協議会
- 東京サラヤ株式会社
| 出席者計 | 15名 |
| 消費者団体等 | 7名 |
| 事業者 | 1名 |
| 農政局 | 7名 |
3.テーマ
食品安全について~食中毒の予防~
4.農政局からの情報提供
食品安全について~食中毒の予防~
5.事業者からの説明
東京サラヤ株式会社 「HACCPに沿った衛生管理と食中毒について」
サラヤ株式会社グループは、ヤシノミ洗剤をはじめとする衛生関連製品の製造・販売を行う企業である。消毒剤や洗浄剤などの衛生関連製品の製造・販売を通じて、食中毒や感染症の予防に取り組んでいるほか、環境に配慮した原料調達を推進するなど、持続可能な社会の実現にも取り組んでいる。また、食品衛生分野では、HACCP導入支援などの活動も行っている。

東京サラヤ株式会社家柳様による説明(Web)
〇HACCPに基づく衛生管理について
「HACCPに基づく衛生管理」は、食品事業者が自ら工程全体の危害要因を分析し、重要管理点を継続的に監視・記録することで食品の安全性を確保する自主衛生管理の手法である。最終製品の抜き取り検査だけでは「生産された製品全ての安全は保証できない」ことから、工程ごとに想定される危害要因を把握し、特に重要な工程を重点的に管理する考え方に基づいている。また、コーデックス委員会が定める7原則12手順に沿って体系的に実施される。HACCPの制度化により、原則として全ての食品事業者に対応が求められている。
〇HACCPの考え方を取り入れた衛生管理について
「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は、小規模事業者でも実施しやすいよう、業界団体が作成し厚生労働省が公表している手引書に基づいて実施する手法である。事業者は、この手引書を活用しながら、「自分たちで衛生管理のルールを定め、その実施状況を記録する」という基本的な考え方に基づいて取り組む。そのうえで、一般衛生管理と重要管理のポイントを日々記録し、継続的に管理する仕組みとなっている。
〇潜在的に危害要因のある食品について
食品は、もともと細菌などの危害要因を含むものがあるため、原材料の段階から微生物が存在することを前提として管理する必要がある。多くの食中毒菌は、中心温度75℃で1分以上、ノロウイルスは85~90℃で90秒以上の加熱によって不活化するとされている。 一方、ボツリヌス菌やウェルシュ菌、セレウス菌などが形成する芽胞は、一般的な加熱調理では死滅しにくく、芽胞の死滅には120℃で4分以上の加熱が必要とされている。食品の安全性を確保するには、加熱による殺菌に加えて、適切な時間内での冷却やpH管理、水分活性の低下(乾燥・糖度・塩分の調整)などにより微生物を増やさない工程管理が重要である。
〇家庭で実践できる食中毒予防のポイントについて
家庭で実践できる食中毒予防のポイントとして、食品の購入後は保冷を意識し、できるだけ早く持ち帰ることが大切である。特に、精肉パックなどはラップ面同士を向かい合わせて持ち帰ることで、温度上昇や汚染のリスクを抑えることができる。さらに、冷凍食品を間に挟むことで、保冷効果を高めることができる。また、肉類から出るドリップ(肉汁)による汚染を防ぐため、エコバッグは使用後に点検し、汚れがある場合は洗浄・乾燥して清潔に保つことが大切である。家庭においても、食中毒予防の基本である「つけない」「増やさない」「やっつける」「持ち込まない」の4原則を実践することが重要である。
〇事業者の事例から学ぶ食中毒予防について
食品を安全に取り扱うためには、清潔な身だしなみと適切な作業環境の維持が重要である。アクセサリーの着用や髪の毛の露出、不適切なマスクの着用は、異物混入や食品汚染の原因となるおそれがある。また、手洗い設備や調理器具を適切に管理するとともに、食品と洗剤などの薬剤を明確に区別して保管することも重要である。さらに、洗剤等を別の容器に移し替える場合は、内容物を表示し、誤使用による事故を防止することが求められる。
〇食品安全マネジメントシステムと消費者の理解について
食品安全マネジメントシステムの認証は、事業者が一定の要求事項に基づいて食品の安全管理に取り組んでいることを示すものである。JFS、FSSC22000、ISO22000(※)等の認証制度が普及しているが、その意義や認証マークに対する消費者の認知は十分とはいえない。認証制度への理解を深めることで、適切な取組を実施している食品事業者を評価することが可能となる。
(※)
「JFS」とは、日本発の食品安全マネジメントシステムに関する規格。規模や目的に合わせて3つのレベル(A/B/C)から段階的に取り組むことができ、JFS-Cは世界食品安全イニシアティブ(GFSI世界中の消費財流通業とメーカーを結集する国際的な消費財業界団体)に承認された国際的な規格である。
「FSSC22000」とは、GFSIによって承認された食品安全マネジメントに関する国際認証規格。
「ISO22000」とは、国際標準化機構(ISO)が制定した食品安全マネジメントシステムに関する国際規格。
6.出席者からの主な意見・要望・質問等

意見交換の様子
〇HACCPに基づく衛生管理や家庭における衛生管理に関する質問、意見等
- 食中毒予防の手洗い方法について質問があった。これに対し、石けんによる2度洗い、ペーパータオルによる拭き取りやアルコール消毒を組み合わせることが有効であるとの説明があった。
- 100℃でも死滅しない菌について質問があった。これに対し、一般的な食中毒菌の多くは75℃程度の加熱で死滅する一方、加熱に強い菌も存在し、それらを制御するために冷蔵保存やレトルト・缶詰などの高温高圧処理(120℃以上で4分間加熱)が用いられているとの説明があった。
- 土壌には有用・有害双方の様々な微生物が存在することから、土づくりや野菜栽培における衛生管理の重要性を再認識した。また、安全な農産物を消費者に届けるため、野菜の洗浄など食中毒予防対策に一層取り組みたいとの意見があった。
- 従業員への衛生教育のポイントについて質問があった。これに対し、野菜の適切な洗浄など下処理の重要、野菜には土壌由来の微生物が付着している可能性、及び食中毒予防のための「つけない」「持ち込まない」の徹底が重要との説明があった。
- 食品衛生監視員活動を通じ、スーパーや飲食店では営業許可や温度管理、整理整頓などが適切に行われていることを実感した。また、事業者の日々の衛生管理、一つ一つの努力によって食品の安全が守られているとの意見があった。
- 食中毒が夏季より冬季に多い理由や家庭での食中毒予防について質問があった。これに対し、冬季は乾燥した環境でノロウイルスなどが活性を保ちやすく、ウイルス性食中毒が増加する傾向があるとの説明があった。また、家庭での予防策としては、食品を長時間常温で放置しないこと、冷蔵庫を過信せず適切な温度管理を行うこと、生肉を扱った後の手洗いや調理器具の洗浄による二次汚染防止が重要であるとの説明があった。
- 親子料理教室での手洗い指導において、手洗い後に気を付けるべき点や効果的な声掛けについて質問があった。これに対し、手洗い後もドアノブなどへの接触による再汚染を防止するための手洗いやアルコール消毒の重要性、汚れの拡散状況の見える化など体験を通じた衛生教育の有効性について説明があった。
- 農産加工品の製造では衛生管理の重要性を認識し取り組んでいる一方、法改正への対応や施設整備の負担から製造を断念する事例もある。また、手づくり食品は日持ちしにくいため、適切な保存や早めの喫食が重要であるとの意見があった。さらに、土壌由来の微生物への理解を深める機会となり、今後も安全・安心な農産物や加工品の提供に努めたいとの意見があった。
- 手に傷がある場合の食品の取扱いについて質問があった。これに対し、傷口が化膿している場合には黄色ブドウ球菌が増殖している可能性があるため、食品への直接接触は避けることが望ましく、やむを得ない場合は傷口を保護したうえで手袋を着用するなど、食品汚染を防ぐ対策が重要との説明があった。
お問合せ先
消費・安全部消費生活課
代表:086-224-4511(内線2322)
ダイヤルイン:086-224-9428




