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抗菌剤耐性:抗菌剤耐性の検出と定量化のための検査法の基準化と調和
Antimicrobial resistance: standardisation and harmonisation of laboratory methodologies for the detection and quantification of antimicrobial resistance
Rev. sci. tech. Off. int. Epiz., 2000, 20(3), 849-858
D.G. White, J. Acar, F. Anthony, A. Franklin, R. Gupta, †T.?Nicholls, Y.?Tamura, S. Thompson, E.J. Threlfall, D.?Vose, M. van Vuuren, H.C.?Wegener & M.L. Costarrica
(所属は抗菌剤耐性:概論の付録Aを参照)
 
OIE抗菌剤耐性特別専門家グループが作成したこの報告書は、まだOIE国際委員会の承認を受けていない。
 
要約
 
OIE抗菌剤耐性特別専門家グループは抗菌剤耐性の検出と定量に用いる検査法の基準化と調和に関するガイドラインを作成した。既存の方法(ディスク拡散法[濃度勾配ストリップを含む]、寒天平板希釈法および液体培地希釈法)を、それらの利点と欠点の比較を含めてレビューする。細菌の耐性の特性の定義(感受性、中間および耐性)を説明し、ブレークポイントを設定する規準を述べる。耐性モニタリング/サーベイランスデータの解釈と比較にはこれらの点を考慮しなければならない。微生物学的検査の作業および定量的検査成績の報告には、バリデートされた検査法を用い、品質保証(内部および外部)を確立することが勧告されている。異なる方法と検査成績の同等性も、参照検査機関によって達成可能な外部熟達試験で確立することが勧告されている。このアプローチは異なる国の検査機関が異なる方法で得た検査成績の比較を可能にする。
 
キーワード
 
抗菌剤耐性 - ブレークポイント - 耐性の抑制 - 調和 - 国際基準 - 検査法 - OIE - 公衆衛生 - リスクアナリシス - 基準化 - 閾値
 
緒言
 
この文書の目的は現在使用されている抗菌剤感受性試験の方法およびプロトコールをレビューし、OIE加盟国が細菌の薬剤感受性試験法と成績の基準化とハーモナイゼーションを開始するように促すことである。受け入れられている基準化された抗菌剤感受性試験法の類似点、相違点、利点および欠点を説明する。さらに、それぞれの抗菌剤感受性試験法の必要条件(器具、教育、資源および品質保証)を考察する。内部品質管理と外部能力試験の必要性が強調される。OIE加盟国間の国際的サーベイランス/モニタリングプログラムの中でデータを比較しようとするなら、抗菌剤感受性試験法の基準化と調和が重要である。
 
背景
 
動物とヒトの間で抗菌剤耐性菌が伝達される可能性および動物の菌株からヒトの病原菌に耐性遺伝子が伝達される可能性について国際的に懸念が高まりつつある。また、抗菌剤耐性と家畜衛生との関連についても懸念がある。これらの懸念に対応して、抗菌剤耐性検査が提唱され、加えて人獣共通感染病原菌および動物の腸内常在菌に焦点を当てたサーベイランスおよびモニタリングプログラムが世界中の多数の国で開始されている(3,5,21)。これらのサーベイランス/モニタリングプログラムから出てくるデータが最終的に動物およびその直接環境からの抗菌剤耐性病原菌を抑制するための各国のおよびおそらく国際的な政策の立案に重要な役割を果たす。異なる国の検査機関の感受性試験データを比較する必要性は現在世界中で使用されている抗菌剤感受性試験(AST)の方法の基準化の再検討と調和を余儀なくさせている(12)。
 
歴史的に、獣医師および臨床医は過去の臨床経験にもとづいて有効な抗菌剤を選択してきた。しかし、通常使用する抗菌剤に対する細菌の耐性の増加が観察されるために、臨床家が経験的に適切な抗菌剤を選択するのが徐々に困難になっている(13,24)。そのため、適切に採取された試料から分離した関連病原菌の検査室によるin vitro ASTいまや標準的な手段になっている(13,17,25)。
 
抗菌剤感受性試験は細菌性疾病の治療に抗菌剤が導入されたすぐ後に、世界中の多くの国で開始された(12)。ヒトおよび獣医臨床検査機関における迅速な細菌同定システムとそれに続くASTの改善は主として臨床に使用して成功する適切な抗菌剤を識別する必要性によって推進された。さらに、出されたデータが技術的に正確かつ一貫していることを保証するために、ASTの方法の検査室再現性が必要性になった。これは信頼性が高く、再現性のある感受性データの報告を保証するために、AST検査室が品質管理の手法を採用することを必要とした(9,17)。細菌の同定、ASTおよびデータ分析のためのプロトコールは非常に速やかに開発されたが、これら3つの手順の基準化とバリデーションは、分析化学が達成した進歩に比べて、比較的新しい。歴史的に、ほとんどの検査室はASTにディスク拡散法を採用している。報告された成績は、阻止帯の径が記録されていれば、定量的なこともあるが、もっともしばしばこれらは感受性、中間、耐性というように定性的に報告されている(9,14,17,25)。最近数年間に、多くの検査室が液体培地微量希釈法または寒天平板希釈法を採用している(9,11)。これらの検査からの成績は定量的で、試験菌の発育を阻害するのに必要な最小濃度(最小発育阻止濃度[MIC])を示し、また定性的記述(感受性、中間、耐性)も可能である。一部の検査室は、主として教育と財政的な制限のために、これらの方法の採用に成功していない。加えて、細菌の同定とASTの品質保証プログラムの開発と実行はかなり新しいコンセプトであり、実行までに時間がかかるかもしれない。しかし、いくつかの提言があって、ASTの基準化および/または調和の試みが現在進行中である。
 
獣医療およびヒト医療において、抗菌剤耐性のデータは抗菌剤耐性サーベイランスネットワークの創設によって多くの検査室の間で共有されている。これらのネットワークのいくつかは国際的にリンクされている。これは参加検査室間のASTの方法の基準化と調和をもたらしている。参加検査室はASTの厳密な基準と品質管理モニタリングを遵守して、データの正確さと比較できることを保証している。基準化された方法を採用している国際的および国内的サーベイランスシステムには、European Antimicrobial Resistance Surveillance System(EARSS)、Alexander Project for Respiratory Pathogens、Antibiotic Resistance in Bacteria of Animal Origin(ARBAO)、SENTRY、The Surveillance Network(TSN)、Danish Integrated Antimicrobial Resistance Monitoring and Research Program(DANMAP)、the World Health Organization Network on Antimicrobial Resistance Monitoring(WHONET)、Enter-NetおよびNational Antimicrobial Resistance Monitoring System(NARMS)がある(3,15,16,21,22)。これらのサーベイランス/モニタリングプログラムの成功はASTの方法の基準化とハーモナイゼーションが世界的に考えられ、進行することを示唆している。
 
最近数年間に、各国内のASTの方法を基準化しようとする動きはあるものの、動物由来の細菌について世界的規模で各国間の方法および感受性データを調和しようという動きは始まっていない。大きな障害の1つは同一の品質管理菌株による単一の方法を使用するASTの国際的モニタリングシステムがないことである。同じ国または別の国の異なる検査室からの比較可能な抗菌剤感受性データを得るためには、検査の方法を基準化し調和する必要がある。これは抗菌剤感受性データを比較の目的で、定性的ではなく、定量的に(たとえば、MIC、阻止帯の径)収集することによってもっともよく達成される。
疫学的サーベイランスの目的に使用するデータは、細菌株における抗菌剤感受性の推移を検出し、他のサーベイランスプログラムと比較するために、定量的に報告しなければならない。
 
抗菌剤に対する感受性の推移をモニタリングすることが目的であれば、定量的in vitro抗菌剤感受性試験が不可欠である。サーベイランスシステムを持つ多くの国の、病原菌の抗菌剤耐性の頻度を比較することは多くの理由で難しい。抗菌剤感受性試験は現在2つの目的に役立っており、1つは臨床家に意味のあるデータを提供すること、第2は対象とする細菌のポピュレーションの感受性の推移をモニターすることである(12)。歴史的に、検査室はASTデータを“感受性、中間、耐性"と報告するように決められてきた。このように報告された細菌の抗菌剤感受性は、主に適切な抗菌剤治療をするためのガイドラインとして、医師または獣医師の直接的必要性を満たすためのものである。入手できる多数の検査法とガイドラインにおけるASTプロトコールおよび解釈の基準を考慮すると、この種の報告には感受性データを比較できる可能性がないことが明らかである。残念ながら、感受性試験の解釈の基準については世界的なコンセンサスがない。加えて、多くのサーベイランスプログラムは対象病原菌の抗菌剤感受性の推移をモニターすることに力を入れている。世界的に利用できる基準化された希釈の方式がないので、異なる国からの病原菌の感受性プロファイルを比較することが困難になっている。
 
国内および国際的なサーベイランスプログラムに関与している各OIE加盟国間の品質と正確な感受性データについて意味のある比較をするには、ASTの方法の基準化と調和が必要である。これは参加している検査室の間で規定された品質管理菌株によるAST能力のモニタリングを伴う、正確かつ信頼できる基準化されたASTの方法を使用することによって、もっともよく達成される。ASTの方法で得られた成績を並べようとする場合には成績が比較できるものであることを証明し、得られる解釈にコンセンサスを求めなければならない。ASTの方法は検査室で日々使用して再現性のある成績が得られ、出てくるデータを認められている“ゴールドスタンダード"の参照法で得られた成績と対応することが必要である。基準化された方法または参照法がなければ、異なる検査室からの感受性データを自信をもって適切に比較することはできない。
 
抗菌剤感受性試験の方法論
 
ASTを行う細菌は提出された試料から純培養に分離する必要がある。特定の菌の分離法は基準化すべきで、そうすればその属および/または種レベルまで常に、正確に同定される。可能なら、細菌分離株は凍結乾燥または-70~-80℃の凍結保存で将来の分析のために保存すべきである。細菌を純培養に分離したら、正確な感受性成績を得るために接種量を基準化することが必要であり、さもないとばらつきが定性的および定量的エンドポイントの決定にかなり影響することがある。ASTの方法に影響する基準化と調和が必要な他の要因として、使用する寒天および液体培地の組成(pH、カチオン、チミジンまたはチミン、添加培地の使用)、担体内の抗菌剤の含量(ディスク、ストリップ、錠剤)、発育と培養の条件(時間、温度、酸素)、寒天の厚さおよびその後の解釈の基準がある(17,18,24)。これらの理由から、参照法と基準化法をとくに強調する必要があり、基準化を通してのみ十分な再現性が得られるのである。
 
どの抗菌剤を検査するかの判断は、沢山の抗菌剤があるために、難しいことがある。すべての抗菌剤を検査することは、多数の抗菌剤のin vitro活性が、同じではないとしても、類似しているから、必要ではないし、検査室が経済的な束縛を受けていたら実際的でもない。これについては、抗菌剤耐性:動物および動物由来食品の各国の抗菌剤耐性モニタリング/サーベイランスプログラムの調和でさらに考察する。
 
世界中の微生物検査室で細菌のASTの多岐にわたる方法が使用されている。ASTの方法の選択は、能力、融通性、自動または半自動システムへの適応性、コスト、再現性、信頼性、正確さおよび各国の好みといった多数の要因にもとづくのであろう。しかし、再現性と反復性が明らかにされている主な方法は3つしかない。すなわち、ディスク拡散法(濃度勾配ストリップを含む)、液体培地希釈法および寒天培地希釈法である。
 
ディスク拡散法は定められた濃度の抗菌剤をディスク、錠剤またはストリップから基準化された接種量の細菌を植えた固形培地に拡散させる方法である。接種した培地に抗菌剤が拡散すると、抗菌剤の濃度勾配ができる。抗菌剤の濃度が試験菌の発育を阻害できない低さになると、阻止帯が形成される。この阻止帯の縁がその特定の細菌/抗菌剤の組み合わせのMICに相関する。いいかえれば、阻止帯は試験菌のMICに反比例する。阻止帯が大きいほど、細菌の発育を阻害するのに必要な濃度は低い。しかし、試験する抗菌剤の阻止帯の縁の濃度が薬剤‐細菌の組み合わせによって変動するので、ディスク拡散法を用いていつも容易にMICを測定できるわけではない(9,13)。阻止帯の大きさを無視した、阻止帯の有無だけにもとづくディスク拡散法は受け入れられないことを強調しておくべきである。ディスク拡散法は技術的に実施が簡単で、再現性があり、高価な器具を必要としない。ディスク拡散法の主な利点は低コストと必要な時に検査の様式を簡単に変更できることである。ディスク拡散法はASTにもっとも容易で、もっとも経費効率のよい方法であるが、この方法には、前述のように基準化しなければならない点が沢山ある。加えて、阻止帯の人手による計測にかなりの時間を要することがあり、一部の検査室ではこの方法が実際的ではなくなっている(2)。しかし、検査室の報告およびデータ処理システムに組み込める自動阻止帯読み取り装置を利用できる(2,13)。150mmの平板に12枚を越えるディスクを、100mmの平板に5枚を越えるディスクを置くべきでないことを覚えておく必要がある(18)。
寒天表面に置くディスクの枚数にかかわらず、ディスクはその中心と中心との距離が24mm未満にならないように均等に置くべきである(18)。さらに、予め決められた抗菌剤濃度を拡散させる市販の濃度勾配ストリップで、細菌の抗菌剤MICが得られる(4)。しかし、予め規定した濃度の抗菌剤を含有するストリップの使用は非常に経費がかかることがあり、また、寒天平板希釈法と比較した場合にMICが一致しないことがある(4)。
 
液体培地および寒天培地希釈法の目的は、検査する細菌の発育を阻害する試験抗菌剤の最小濃度(MIC;通常はμg/mLまたはmg/mLで表す)を測定することである。しかし、MICは常に絶対的な値を示すわけではない。“真の"MICは細菌の発育を阻害した最少の試験濃度と次に低い試験濃度の間のどこかにある(18)。抗菌活性の範囲は解釈の基準(感受性、中間および耐性)と品質管理参照菌株の両方を含めて解釈すべきである。加えて、検査室の成績は、特定の細菌/抗菌剤の組み合わせについて、in vivoで達成できる抗菌剤の濃度を考慮すべきである。抗菌剤感受性希釈試験法は、通常2倍希釈で試験されるために、不正確なMICデータが出ることがあるものの、寒天平板ディスク拡散法より再現性がすぐれ、定量的であるといわれている(11)。希釈法を使用し、自身で試薬と抗菌剤希釈液を準備しようとする検査室は、試薬グレードの抗菌剤の適当な保存液を入手し、調製し、保存する能力と定期的に試験用希釈液を作る能力を備えていなければならない。さらに、このような検査室はその方法の正確さと基準化を保証するために、品質管理菌株を利用することが不可欠である。
 
液体培地希釈法は、さまざまな濃度(一般に2倍希釈)の抗菌剤を含む、基準化した液体培地中に細菌の基準化した懸濁液を加える方法である。液体培地希釈法は2mLの最少液量を含む試験管で(マクロダイリューション)またはマイクロタイタープレートを用いてもっと少ない液量で(マイクロダイリューション)実施できる(18)。ウェルに予め希釈した抗菌剤を入れたマイクロタイタープレートが多数市販されている。適切な品質管理菌株を含む基準化されたプロトコールの下でこれらのプレートを使用するのが、世界中でASTの基準化を達成するのにもっともよさそうな選択であろう。加えて、同一ロットのマイクロダイリューションプレートを使用すれば、参加検査室における抗菌剤の調整と希釈によって生じる可能性のある誤差が排除されるであろう(18)。しかし、液体培地マイクロダイリューションプレート試験パネルの大部分は商業的に調製されているので、サーベイランス/モニタリングプログラムの要求の変化に対する調製に、寒天培地希釈法またはディスク拡散法より、融通性が乏しいと考えられる。さらに、器具と抗菌剤パネルの購入に非常に経費がかかり、予算が限られている検査室では選択できないかもしれない。
 
寒天平板希釈法は寒天培地中に抗菌剤を幾何数列的な濃度に混入し、次いで平板に寒天表面に規定の接種量の細菌を植える方法である。これは試験細菌/抗菌剤の組み合わせに対するMICの正確な測定値を与える。寒天平板希釈法にはいくつかの利点がある。これには試験菌の純度を大きくコントロ-ルできることおよび複数の試験菌を同時に同じ一連の寒天平板の両側で試験できることが含まれる。この手技の魅力的な別の利点はMICのエンドポイントをよりよく識別できること、および抗菌剤の濃度範囲を必要なだけ広げられることである。さらに、嫌気性菌、HelicobacterおよびCampylobacterのような、多くの気難しい細菌に推奨できる唯一の標準化された抗菌剤感受性試験法である(14)。寒天平板希釈法は半自動にも適応できる。市販の接種レプリケーターが利用でき、各寒天平板に32~37の異なる菌株を転写できる(18)。寒天平板希釈法はASTの“ゴールドスタンダード"と呼ばれている。しかし、これは担当者の多大な訓練を必要とし、また他の試験法より経費がかかり労働集約的である。
 
ルーチンなASTの方法は好気性菌および通性菌ならびに全身投与を意図する抗菌剤についてもっともよく標準化されている。これらの方法はいくつかのまれな菌または気難しい菌には標準化されておらず、不正確な成績になる可能性があるので、推奨できない場合もある。使用するASTの方法にかかわらず、正確かつ再現性のある成績を保証するために、手順を基準化しなければない。加えて、適切な品質管理参照菌株をAST実施のたびに試験して、データの正確さを保証する必要がある。当然ながら、適切なASTの方法の選択は最終的に問題の細菌の発育特性に依存し、たとえばディスク拡散法は嫌気性菌、Campylobacterまたは菌株によって発育速度にかなりの相違があるその他の細菌には使用すべきでない(14,25)。ASTに影響する可能性のある、多くの生物学的および技術的変動要因がある場合には、出てきた成績の正しい解釈のために基準化が不可欠である。最後に、OIE加盟国がこれらの基準化されたASTの方法の1つを採用しようとする場合に、以前に使用したことがない検査室は適切な技術的スタッフを教育し、訓練するプログラムを開発すべきである。
 
特別な状況においては、新たな試験法の方が特定の耐性表現型の検出に、上述の基準化された方法より、適当なことがある。たとえば、色素産生セファロスポリン(たとえばニトロセフィン)を使用する試験法は、特定の菌のβ‐ラクタマーゼ測定に、伝統的なASTの方法と比較して、信頼性が高い成績を速やかに提供することがある(18)。特定の菌の基質特異性拡張型β‐ラクタマーゼ(ESBL)活性も、特定のセファロスポリン(セフォタキシムおよびセフタジジム)をβ‐ラクタマーゼ阻害剤(クラブラン酸)と併用し、生じた阻止帯を測定する標準的なディスク拡散感受性試験法を利用して検出できる(20)。さらに、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)産生によるクロラムフェニコール耐性は、試験管または濾紙迅速検査で1~2時間以内に一部の細菌に検出できる(18)。
 
抗菌剤感受性試験成績の解釈
 
in vitro ASTの目的は病原菌がin vivoで抗菌剤にどう対応しそうかを予測することである。細菌のin vitro感受性試験で得られた成績は、ディスク拡散法でも、希釈法でも、一般に特定の抗菌剤の作用に対して耐性、感受性または中間と報告される。耐性はその細菌が特定の抗菌剤による治療に、通常達成可能な体内濃度で応答しないであろうことおよび/または特定の耐性機序を持っていることを意味する。感受性はその抗菌剤が推奨用量でその細菌感染症の治療に成功するはずであることを意味する。中間は、感染部位におけるその抗菌剤の濃度を高くできれば、その細菌感染症の治療に成功するであろうことを示す。また、中間という用語は感受性の境界線にある菌株を耐性と取り違えるのを防ぐ緩衝地帯の役割も果たしていよう。同様に、その菌株が特定の抗菌剤の治療的レベルより低いMICを示していても、治療の失敗が起こるかもしれないことを示すのに役立つことがある。これらの呼称は、抗菌剤の治療用量を投与した抗菌剤で得られる血清中濃度と臨床試験の両方にもとづいて、その細菌が感受性、中間または耐性と考えられるMICsまたは阻止帯、すなわちin vitroブレークポイントの決定によって付けられる(17,24)。感受性ブレークポイントはその抗菌剤の推奨用量が、in vivoでその細菌の発育を阻害するのに十分な組織または血清中濃度を達成することを意味する。中間ブレークポイントは、偶然の検査室の技術的問題でうっかり感受性菌を耐性に、またはその逆に、分類するのを防ぐ“緩衝地帯"である。耐性のブレークポイントは普通の用量を用いては宿主体内で達成できないその抗菌剤の濃度を示す。
 
ある細菌をある抗菌剤に対して感受性または耐性と解釈させる2つの主要な因子がある。第1の因子は品質管理(QC)菌株を用い、可能なら拡散法および希釈法を使用してQCの範囲を明確にし、設定することである。これは使用する特定のASTの方法をバリデートするために不可欠である。QC菌株に対するQC限度は、適切な解釈の基準を決定する第2の因子を明確化する以前に設定しなければならない。解釈の基準の決定には3つの別個のデータ、すなわち問題の細菌のポピュレーションの分布、その抗菌剤の薬物動態パラメーターおよび臨床試験の成績と経験を含む(1,24)。これらのデータの解釈には、それぞれの病原菌のMICに対して阻止帯をプロットして作成する細菌ポピュレーションの分布(300~600の代表的な細菌分離株)から作成したスキャッターグラム(点点図)を作り、回帰曲線を計算することを含む(19)。次に、ブレークポイントの選択は、回帰分析、細菌ポピュレーションの分布、誤差率の境界、薬物動態および、最終的に、臨床的確認のような多数の因子にもとづく(1,18,24)。
 
さまざまな国の専門家団体または規制機関に由来する抗菌剤感受性ブレークポイントはしばしば非常に類似している。しかし、同じ抗菌剤に異なる国の間で顕著なブレークポイントの相違もある。これらの相違はASTの技術的要因(接種菌量、試験培地および試験の方法)のばらつきや国によって一部の抗菌剤の投与量または投与間隔が異なる事実などの多くの因子によるのであろう。いくつかの国では特定の抗菌剤の解釈の基準の設定に、より保守的なことがある。加えて、ヒトの医療のために設定された解釈の基準は、薬物動態、薬力学および関連感染菌が明らかに異なるであろう獣医療に必ずしも当てはまらないことを認識しておく必要がある(18)。試験した特定の菌種のポピュレーション分布にもとづく、“微生物学的ブレークポイント"と呼ばれるコンセプトの開発が一部のサーベイランスプログラムにはより適当かもしれない。この場合には、正常な感受性集団から外れた分離菌株を耐性と決めて、特定の抗菌剤/細菌の組合わせについて感受性の推移をモニターすることができる。
 
抗菌剤感受性試験法の基準化と調和
 
地方、国内および国際的に抗菌剤耐性のサーベイランスを行うもっとも効率的なアプローチはOIE加盟国のすべての参加検査室が、同じ品質管理参照菌株と範囲を含むASTの方法を使用することである。しかし、現在使用されている方法、手技および解釈の基準にいくらかの相違があるので、これは容易な作業ではなかろう。抗菌剤感受性試験とそれによる解釈の基準について、現在、世界中に多くのガイドラインがある。これにはNational Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS)、Japan Society for Chemotherapy(JSC)、Swedish Reference Group for Antibiotics(SIR)、Deutsches Institute fur Normung(DIN)、Comite de l'Antibiogramme de la Societe Francaise de Microbiologie(CASFM)、Werkgroep richtlijnen gevoeligheidsbepalingen(WRG system, NL)、British Society for Antimicrobial Chemotherapy(BSAC)など(6,7,8,10,18,26)が公表した基準およびガイドラインが含まれる。多くの国の間に拡散および希釈のASTの方法ならびに解釈の基準(たとえば、寒天培地の選定、接種菌量、培養条件および感受性ブレークポイント)にばらつきがあるので、1つのシステムと他のシステムによる感受性データの比較は困難である。さらに、上述したように、解釈の基準の大多数はヒト医療における薬物動態と関連する細菌と抗菌剤のASTによって作成されており、サーベイランス/モニタリングプログラムに含まれるであろう多くの動物用抗菌剤にはほとんどブレークポイントがない。これらのデータは動物の分離菌株の検査を基準化しても、直接獣医療には適用できないであろう。
 
NCCLSだけが動物由来細菌の感受性試験および解釈の基準を決定するプロトコールを作成している(18,19)。しかし、利用できるプロトコールおよびガイドラインはヒトに感染症を起こさせると同じ菌種についての感受性試験である。このようなガイドラインを動物由来細菌の感受性試験に採用することは可能であるが、各国は自身のAST基準とガイドラインを評価しなければならない。加えて、感受性のブレークポイントを国際的な規模で調和させる努力が進行中である。これらの努力は主としてASTの方法と生じるデータの比較を可能にするのに価値のある基準化されたASTの方法と品質管理を検査室に提供するNCCLSの基準とガイドラインの採用に集中している。基準化されたASTの方法が設定されていないOIE加盟国は、NCCLSのガイドラインと基準を採用するのが手始めとして適当であろう。
 
OIE加盟国からの異なるサーベイランスシステムから生じた成績が比較できる可能性を明らかにするためには、抗菌剤感受性試験の成績を、方法、品質管理菌株および試験した範囲についての情報を含めて、定量的に報告しなければならない。また、感受性を試験する細菌について合意することも不可欠である(たとえば、Campylobacter spp.は現在公表された感受性試験の方法がなく、これに対して試験する抗菌剤の選択が議論されている)。対象病原菌の抗菌剤感受性の推移を明らかにできるために望ましいAST試験の結果は、最小発育阻止濃度の値または阻止帯の径である。これは液体培地または寒天培地希釈法、あるいはディスク拡散法によって得た阻止帯の直径を統計的にMICsに変換することによって達成できる(1)。定量的データはさらに比較の目的および分析のために分割表またはヒストグラムに変換できる。使用するASTの方法にかかわらず、抗菌剤感受性試験を行う検査室は技術的に正確なデータを出し、報告することを最優先にしなければならない。加えて、感受性データは、試験した菌株の由来およびその他の適当な細部に関する付加的な記述情報とともに、可能なら、電子的に保存すべきである。
 
抗菌剤感受性試験の品質管理と品質保証
 
ASTを実施する検査室における品質管理の実行は、ASTの方法の精度と正確さ、適切な試薬および担当者の能力をモニターするのを助ける(18)。OIE加盟国の検査室から信頼でき、再現性のある抗菌剤感受性データを収集するために、基準化された手技を厳密に遵守し、併せて培地と試薬の品質管理をすることが必要である。ASTに使用するすべての材料と試薬のロット番号と使用期限についての記録を保管すべきである。使用するASTの方法にかかわらず、基準化を保証するために適切な品質管理菌株も試験することが重要である。品質管理に用いる参照菌株はカタログに掲載されており、安定した明確な抗菌剤感受性表現型を特性とするものにすべきである(18)。また、これらの品質管理菌株は検査する抗菌剤の耐性と感受性の範囲を含むようにすべきである。ASTを行う検査室は同一のまたは類似の品質管理参照菌株を使用する必要がある。参照株は保存培養して保管し、そこから作業用に培養すべきであり、これらは国内または国際的な菌株収集機関(たとえば、ATCC、American Type Culture Collection)から入手すべきである。各検査室の全体的な能力を分析する好ましい方法は、可能なら、毎日の検査に適切な品質管理菌株の検査を含めることである(18)。これは必ずしも実際的あるいは経済的ではないであろうから、検査室がその感受性試験法に再現性のあることを証明できれば、このような品質管理検査の頻度を減らすことができよう。検査室がその感受性試験の再現性を証明すれば、検査は週単位でよいかもしれない(18)。品質管理に誤りが生じたら、原因を明らかにし、検査を繰り返すのは検査室の責任である。検査室が誤りの原因を明らかにできなければ、品質管理検査を日単位で再開することが示唆される(18)。
 
新たなバッチの培地または新たなロットのプレートを使用する時および定期的に、検査する菌株と並べて、認知されている品質管理菌株を検査すべきである。参照菌株は指定された中央または地域の検査室が保存すべきである。品質管理菌株の入手および参加検査室への分配には適切にバイオセキュリティーの問題を扱うべきである。このような菌株の使用はOIE加盟国の多くのサーベイランスシステム間の抗菌剤感受性データの比較も可能にする。OIE加盟国の検査室は最終的にその必要性に特異的な要因と状況および動機の範囲にもとづいて品質管理検査を行うべきである。しかし、適切な品質管理検査がなければ、抗菌剤サーベイランスおよびモニタリングシステムから引き出される感受性データの価値は限られたものになる。
 
参加検査室の外部熟達試験(第三者検定)を各国のサーベイランスシステムの主要な菌種について開始すべきであり、義務にすべきである。指定された国内検査室はサーベイランス参加検査室の品質保証をモニターすることを定めまたは確立すべきである。参照検査室の責任には、ASTの方法と成績の正確さと精度を保証するために、さまざまな抗菌剤感受性を持つ一連の参照菌株を参加検査室に送付することが含まれよう。参加検査室はこれらの菌株を通常実施していると同じ条件で検査する。定期的な熟達試験はサーベイランスプログラムに参加している検査室の品質保証の基本の1つであり、報告された感受性データが正確で、疑いのないことを保証する(21)。
 
将来の抗菌剤耐性検出の方向
 
特定の細菌の抗菌剤耐性表現型を検出する最新で、おそらくもっとも精緻な方法は特異的な耐性機序をコードしている既知の遺伝子の識別と特性づけである。遺伝子プローブ、核酸増幅手法(たとえば、ポリメラーゼ連鎖反応;PCR)およびDNA塩基配列の使用は特定の既知の遺伝子の検出の感度、特異性および早さを増大させることを約束する(14,17)。これらの遺伝子型を調べる方法は従来の表現型の重要な補足手段であり、たとえばブドウ球菌のメチシリン耐性、腸球菌のバンコマイシン耐性の確認およびフルオロキノロン耐性突然変異の検出に役立つ(14,17,23)。加えて、新たな技術的進歩が各菌種の多数の抗菌剤耐性遺伝子を迅速、かつ安価に証明する能力を促進し、サーベイランスおよびモニタリングプログラムに付加的な関連データを供給するであろう。
 
勧告
 
ASTの方法を基準化し、OIE加盟国の間で感受性試験の成績を比較できるようにするために、以下の勧告が提示されている:
 
― OIE加盟国の国内および国際サーベイランスを比較するために、基準化した抗菌剤感受性試験の方法と感受性データ(解釈の基準を含む)の調和が不可欠である
 
― サーベイランス/モニタリングプログラムに参加しているすべての検査室は基準化されたASTの方法および同様に解釈の基準を受け入れて使用しなければならない
 
― サーベイランスプログラム間の比較を世界的規模で行うとすれば、ASTの方法にかかわらず、すべてのデータは再現性があり、定量的に報告される必要がある
 
― ASTの方法、解釈および品質管理について協力するために、各国または地域が指定した検査室を置く必要がある
 
― 微生物検査室は内部品質保証の下で作業を実施しなければならない
 
― 検査室は、可能なら、認定を受け、外部熟達プログラムに参加することが望ましい
 
― 検査室内および検査室間の品質保証および能力試験を行うために、さまざまな感受性の範囲(感受性、中間および耐性)を持つ特定の参照/品質管理菌株が必要である
 
― よく遭遇する細菌、とくにSalmonellaおよびCampylobacterのような人獣共通病原菌について解釈の基準を決定し、作成し、国際的に合意すべきである
 
― OIE加盟国間のASTの方法とデータの基準化と調和を支援するために、それが適当なら、他の国際機関(FAO、WHO)および/または地域機関(たとえば、EUCAST、NCCLS)との協調が重要かもしれない。
 
引用文献
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