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植物防疫所

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ハワイ諸島産アンスリューム属植物の生植物の地下部に関する植物検疫実施細則

沿革
平成19年7月13日 19消安第3719号消費・安全局長通達
植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第49のハワイ諸島産アンスリューム属植物の生植物の地下部に係る農林水産大臣が定める基準を定める件(平成19年7月13日農林水産省告示第927号。以下「告示」という。)に係る植物検疫の実施については、告示で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。
 
1  アンスリューム属植物の生植物の地下部の由来
告示1のカンキツネモグリセンチュウが寄生していない無菌組織から繁殖されたアンスリューム属植物の生植物の地下部(以下「アンスリューム属植物地下部」という。)とは、アメリカ合衆国植物防疫機関により指定された生産施設において無菌組織培養株から育成された再分化植物に由来するアンスリューム属植物地下部であって、無菌組織培養株から育成された再分化植物としてアメリカ合衆国植物防疫機関又は各州の公的機関により証明されているものに由来するものとされた。また、当該証明については告示2のアメリカ合衆国植物防疫機関が指定する日本向けアンスリューム属植物地下部の栽培施設(以下「指定栽培施設」という。)の責任者が取得し、アメリカ合衆国植物防疫機関に提出されるものとされた。
 
2  無菌組織培養株から再分化植物を育成する生産施設
(1)無菌組織培養株から再分化植物を育成し、指定栽培施設に育成された再分化植物を提供する生産施設(以下「再分化植物生産施設」という。)は、あらかじめ再分化植物を育成するのに適切な施設としてアメリカ合衆国植物防疫機関により指定を受けるものとされた。
(2)アメリカ合衆国植物防疫機関は、再分化植物生産施設を指定した場合、日本国植物防疫機関に対し、速やかに指定施設の名称、所在地等を通知するものとされた。
(3)指定された再分化植物生産施設において、少なくとも年に1回、アメリカ合衆国植物防疫機関により無菌組織培養株から再分化植物を育成するのに適切であるかどうかについての調査が行われるものとされた。
 
3  指定栽培施設
指定栽培施設の要件については、以下のとおりとされた。また、当該指定栽培施設の指定又は取消しについては、その都度、日本国植物防疫機関に通知されるものとされた。
(1)指定栽培施設の構造
ア  施設は恒久的構造であり、壁面はガラス繊維布、ガラス又はプラスチックにより構成され、屋根は雨水を通さない材料が使用されていること。
イ  施設内部に鳥類等の小動物が侵入しない構造となっていること。
(2)アンスリューム属植物地下部を栽培する棚
地上から45センチメートル以上の高さを有する棚であり、日本向けに栽培されている旨の表示があること。
(3)栽培施設の地面
通路はコンクリート又はアスファルトにより舗装されるとともに、栽培棚の下はコンクリート、火山噴石又は粉石で覆われ、土壌の露出がないこと。
(4)緩衝地帯
指定栽培施設の周囲に緩衝地帯が設置され、幅が4.5メートル以上あり、コンクリート、火山噴石又は粉石で覆われ、土壌の露出がないこと。
(5)指定栽培施設の管理
指定栽培施設内へ出入りする場合には、消毒液の使用により外からの汚染を防止するとともに、内部を6か月毎に消毒すること。
 
4  栽培方法
告示3の栽培方法の要件を満たしていることは、次により確認するものとされた。なお、(1)のイの(ウ)の消毒及び(2)のイの検査については、指定栽培施設の責任者が実施した日時及び内容を記録し、アメリカ合衆国植物防疫機関に提出するものとされた。
(1)栽培に用いる培養資材
ア  栽培に用いることのできる培養資材は、ピート、水苔、樹皮、樹皮活性炭、パーライト、バーミキュライト、岩綿、軽石、火山噴石及びココナッツ果皮であって、検疫有害動植物がないことが確認されているものであること。
イ  火山噴石及びココナッツ果皮を用いる場合には、アに加え以下の条件を満たすこと。
(ア)土壌が付着していないことが公的機関により定期的に確認されている場所から採取されたものであること。
(イ)土壌等が混入しない場所で保管されたものであること。
(ウ)使用前に85℃、30分の蒸気消毒が行われていること。
(2)栽培に使用する水
ア  使用する水は上水道又は直接地面に触れないような構造を有する貯水池に貯められた雨水であること。
イ  栽培に使用する水は3か月毎に配水ラインからサンプルを採取し、カンキツネモグリセンチュウ及びバナナネモグリセンチュウ(以下「ラドフォラス属線虫」という。)の有無についての検査が行われること。なお、雨水を使用する場合には貯水池も併せて検査を行うこと。
ウ  アンスリューム属植物地下部への給水は点滴散水又はスプリンクラーにより行われること。
 
5  生産地における検査
(1)告示5の(1)の栽培中の検査は、以下により行われることとされた。
ア  少なくとも6か月に1回、アメリカ合衆国植物防疫機関により検査が行われること。
イ  検査は、アンスリューム属植物地下部の由来、栽培施設及び栽培方法について1から4までの要件を満たしていることを確認するとともに、栽培されているアンスリューム属植物地下部にラドフォラス属線虫がないことを確認するものであること。
ウ  ラドフォラス属線虫の検査は次の方法により行うこと。
(ア)検査は鉢の大きさにより実施することとし、棚において、アンスリューム属植物地下部が6インチ及び8インチの鉢を用いて栽培されている場合には当該棚にある鉢の5%以上、3インチ及び4インチの鉢を用いて栽培されている場合には当該棚にある鉢の2%以上を抽出するものとする。
(イ)検査は、抽出した鉢の根及びその培養資材の少なくとも10%を採取し、ミスト検出法又はベルマン法により行う。
(2)告示5の(1)の出荷の際の検査は、日本に輸出する予定の各荷口について5%以上を抽出して行い、検疫有害動植物、特にラドフォラス属線虫のないことを確認するものとされた。
(3)(1)のイの検査の結果、要件を満たしていないことが確認された場合、又は(1)のウ若しくは(2)の検査においてラドフォラス属線虫が発見された場合には、当該指定栽培施設の指定を直ちに取り消し、当該指定栽培施設から日本への輸出を停止するとともに、その旨をアメリカ合衆国植物防疫機関から日本国植物防疫機関へ通報するものとされた。
(4)(1)及び(2)の検査の実施及びその結果については、アメリカ合衆国植物防疫機関が記録し、保管するものとされた。
 
6  こん包及びこん包施設
告示6のこん包及びこん包施設は以下の要件を満たしていることとされた。
(1)こん包
こん包は、当該アンスリューム属植物地下部及び鉢の全体を覆う形状であり、容易に土壌等が侵入しない構造を有するものであること。
(2)こん包施設
ア  こん包施設は、土壌や雑草、植物残渣等がなく、ラドフォラス属線虫の再汚染の危険性がないとしてアメリカ合衆国植物防疫機関により適当と認められた施設であること。
イ  アメリカ合衆国植物防疫機関は、こん包施設がアの要件に合致していることを定期的に確認すること。
 
7  携行手荷物の保管場所
告示8の保管場所は、ホノルル国際空港内の施設であって、アメリカ合衆国植物防疫機関が指定する次のいずれかの施設とする。なお、指定した保管場所のリストは日本国植物防疫機関に提出することとされた。
(1)日本向け荷口の専用保管施設
(2)旅客待合広間に設置されていて、当該アンスリューム属植物地下部を陳列し、販売する小売店
 
8  植物防疫官による確認
(1)告示7の植物防疫官による確認は、アメリカ合衆国植物防疫機関の保管している記録を調査するとともに、実際に栽培が行われている指定栽培施設、こん包場所及びこん包を確認することにより行うものとする。
(2)(1)の確認は、原則として1年に1回以上行うものとする。
(3)(1)の確認の結果、告示の条件が満たされていない場合には、直ちに日本への輸出を停止するとともに、その原因についてアメリカ合衆国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の植物検疫証明書の発給を中止することとされた。
     無菌組織培養株から育成された再分化植物に由来するアンスリューム属植物地下部であって、無菌組織培養株から育成された再分化植物としてアメリカ合衆国植物防疫機関又は各州の公的機関により証明されているものに由来するものとされた。また、当該証明については告示2のアメリカ合衆国植物防疫機関が指定する日本向けアンスリューム属植物地下部の栽培施設(以下「指定栽培施設」という。)の責任者が取得し、アメリカ合衆国植物防疫機関に提出されるものとされた。
 
9  検疫証明書
(1)告示5の(2)のアに掲げる植物検疫証明書への特記事項は、次によるものとする。
アンスリューム属植物地下部及び培養資材が、ラドフォラス属線虫に侵されていないものであること。
(2)アンスリューム属植物地下部が航空携行手荷物として輸送される場合には、植物検疫証明書又は次の様式による植物検疫証票を各こん包の表面にちょう付するものとする。
 
Potted Anthuriums for Japan
Master Certificate No.
Production Lot No.
Date Certified by USDA, APHIS, PPQ
Certified by:
   APHIS Inspector
 
(3)前記(2)の場合において、植物検疫証票をちょう付する場合には、植物検疫証明書をあらかじめ植物防疫所に送付するものとする。
 
10  表示
(1)告示6の(3)の封印並びに告示10の輸出検査終了の表示及び仕向地の表示は、それぞれ次の様式によるものとする。なお、封印については封印として機能する場所、それ以外の各表示についてはこん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで付すものとする。
 
ア 封印の様式
 
  Japan Export - USDA, APHIS, PPQ
 
イ 輸出植物検疫終了の表示
 
  Certified
  PPQ-APHIS-USDA
 
ウ 仕向地の表示
 
  For Japan
 
    又は
 
    For
   Japan
 
(2)航空携行手荷物のこん包の表面には、次の内容を含む和文及び英文の注意書きを表示させるものとする。
ア当該アンスリューム属植物地下部は、日本の飛行場に到着後直ちに植物検疫を受けなければならないこと。
イその検査前に封印を破った場合、当該アンスリューム属植物地下部は、輸入が禁止されること。
 
11  輸入検査
(1)輸入検査は、輸入港において当該アンスリューム属植物地下部及び添付されている植物検疫証明書又は植物検疫証票を確認して行うものとする。
ただし、植物検疫証票による確認は、航空携行手荷物として輸入された場合に限り行うものとする。
(2)航空携行手荷物として輸入された場合において、(1)の確認を行ったときは、当該こん包の植物検疫証明書又は植物検疫証票をまっ消するものとする。
(3)植物検疫証明書若しくは植物検疫証票が添付されていない場合、告示7の(1)のこん包が破損若しくは開扉されている場合、告示7の(3)の封印がない場合又は告示10の表示がなされていない場合は、当該アンスリューム属植物地下部の廃棄又は返送を命じるものとする。
(4)(1)から(3)まで以外の輸入検査の手続及び方法は、輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(5)植物防疫官は、ラドフォラス属線虫が発見された場合には、次により措置するものとする。
ア 当該アンスリューム属植物地下部を含む荷口全量の廃棄又は返送を命ずること。
イ ラドフォラス属線虫が付着した原因についてアメリカ合衆国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは、それ以後の輸入検査を中止すること。