[令和5年7月28日 5消安第2568号 消費・安全局長通知]
植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第86の規定に基づき定める令和5年7月26日農林水産省告示第878号(メキシコから発送され、他の地域を経由しないで輸入されるグレープフルーツ、スウィートオレンジ、マンダリン及びミネオラの生果実に係る農林水産大臣が定める基準を定める件。以下「告示」という。)1の(3)に規定するもの(以下「生果実」という。)に係る植物検疫の実施については、規則、告示及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)に規定するもののほか、この細則に定めるところによる。なお、告示1の(1)に規定するものに係る植物検疫の実施については、メキシコ内の指定地域で生産されるグレープフルーツ、スウィートオレンジ、マンダリン及びミネオラ生果実に関する植物検疫実施細則(令和5年7月28日付け5消安第2566号消費・安全局長通知)に定めるところによるものとし、また、告示1の(2)に規定するものに係る植物検疫の実施については、メキシコ内の管理地域で生産されるグレープフルーツ生果実に関する植物検疫実施細則(令和5年7月28日付け5消安第2567号消費・安全局長通知)に定めるところによるものとし、この細則の規定は適用しない。
1 消毒施設
告示4のくん蒸施設、低温処理船舶、海上輸送中の冷蔵設備を有するコンテナー(以下「低温処理コンテナー」という。)及び強制通風加熱処理施設は、メキシコミバエ及び Anastrepha striata(以下「ミバエ類」という。)の侵入を防止するための設備があり、次の条件を満たすものとされている。
(1) くん蒸施設
生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる装置を有すること。
生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる装置を有すること。
(2) 低温処理船舶
ア 生果実の中心部を告示4の(2)に定める温度に保持できること。
イ 低温処理船舶の冷蔵設備内の生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
イ 低温処理船舶の冷蔵設備内の生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
(3) 低温処理コンテナー
ア 生果実の中心部を告示4の(2)に定める温度に保持できること。
イ 生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
イ 生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
(4) 強制通風加熱処理施設
ア 生果実の中心部を告示4の(3)に定める温度に保持できること。
イ 生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
イ 生果実の中心部の温度を外部から随時確認できる自動温度記録装置を有すること。
2 こん包施設
告示5の(3)のこん包施設は、1の(1)又は(4)を満たす消毒施設を有するものとされており、次の条件を満たすものとしてメキシコ植物防疫機関が輸出シーズンごとに指定し、輸出シーズン開始15日前までに日本国植物防疫機関宛てに通知されるものとされている。また、こん包施設に変更があった場合は、その旨を日本国植物防疫機関に通知されるものとされている。
ア 消毒済み生果実の専用のこん包場所があること。
イ アのこん包場所は、窓等の開口部には全て網が張られている等、ミバエ類の侵入を防止するための設備があること。
(1) 検査の実施
告示6の(1)の検査は、こん包施設に搬入された消毒前の生果実について、生果実をこん包した箱数ごとに、次に掲げる抽出数に基づいて切開調査を行い、検疫有害動植物、特にミバエ類がないことを確認するものとされている。また、当該検査の結果、ミバエ類の幼虫が確認されなかった場合のみ、告示4の消毒を行うものとされている。
(2) 消毒の実施
告示6の(1)の検査は、こん包施設に搬入された消毒前の生果実について、生果実をこん包した箱数ごとに、次に掲げる抽出数に基づいて切開調査を行い、検疫有害動植物、特にミバエ類がないことを確認するものとされている。また、当該検査の結果、ミバエ類の幼虫が確認されなかった場合のみ、告示4の消毒を行うものとされている。
ア 収穫用コンテナー
イ 輸出用こん包
箱数 | 抽出数 |
1箱から10箱まで | 1箱当たり生果実4個 |
11箱から20箱まで | 1箱当たり生果実3個 |
21箱から50箱まで | 1箱当たり生果実2個 |
51箱から100箱まで | 1箱当たり生果実1個 |
101箱から400箱まで | 2箱当たり生果実1個 |
401箱から600箱まで | 3箱当たり生果実1個 |
601箱から800箱まで | 4箱当たり生果実1個 |
801箱から1,000箱まで | 5箱当たり生果実1個 |
1,001箱以上 | 生果実300個 |
イ 輸出用こん包
箱数 | 抽出数 |
1箱から100箱まで | 1箱 |
101箱から300箱まで | 2箱 |
301箱から600箱まで | 3箱 |
601箱以上 | 4箱 |
(2) 消毒の実施
ア 告示4の(1)のくん蒸については、メキシコ植物防疫機関は、告示4の(1)に定められた条件でくん蒸が実施されたことを確認するものとされている。
イ 告示4の(2)の消毒については、次により実施するものとされている。
イ 告示4の(2)の消毒については、次により実施するものとされている。
(ア) 低温処理コンテナーを使用する場合は、メキシコ植物防疫機関は、当該低温処理コンテナーを船舶に積み込む前に予備冷蔵により生果実の中心部の温度が告示4の(2)に定められた温度であることを確認すること。
(イ) メキシコ植物防疫機関により指定された者が、低温処理船舶にあっては船上、低温処理コンテナーにあっては船上又は卸下後のコンテナーヤードにおいて、告示4の(2)に定められた条件で消毒が実施されたことを確認すること。
(イ) メキシコ植物防疫機関により指定された者が、低温処理船舶にあっては船上、低温処理コンテナーにあっては船上又は卸下後のコンテナーヤードにおいて、告示4の(2)に定められた条件で消毒が実施されたことを確認すること。
ウ 告示4の(3)の消毒については、メキシコ植物防疫機関は、100分間の消毒中において、2分ごとに温度を測定して記録し、告示4の(3)に定められた条件で消毒が実施されたことを確認するものとされている。
4 輸送中及び積込み時の措置
告示7のミバエ類に侵されることのないための措置をとる場合において、こん包に通気孔を設けるときは、次のいずれかの条件を満たすものとされている。
(1) 航空貨物
ア 通気孔に網(孔の直径が1.6ミリメートル以下のものに限る。以下同じ。)が張られているこん包を使用すること。
イ こん包又は束ねたこん包全体を網で覆うこと。
イ こん包又は束ねたこん包全体を網で覆うこと。
(2) 船積貨物
こん包施設において密閉型コンテナーに積み込むこと。
こん包施設において密閉型コンテナーに積み込むこと。
5 表示
告示9の(3)の表示は、次の内容によるものとし、こん包又は束ねたこん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとされている。
・TREATED EXPORTATION CITRUS(GRAPEFRUIT, ORANGE) TO JAPAN, SADER, MEXICO
6 輸入検査
(1) 植物防疫官は、輸入港において、輸入された生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して輸入検査を行うものとする。
(2) 植物防疫官は、告示6の(1)の植物検疫証明書(以下「植物検疫証明書」という。)が添付されていない場合、植物検疫証明書に告示6の(2)のウの記載がない場合、告示7の輸送中及び積込み時の措置がとられていない場合、告示8の封印がなされていない場合又は告示9の表示がなされていない場合は、当該生果実を所有し、又は管理する者に対し廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3) 植物防疫官は、ミバエ類が発見された場合は、次の措置を講ずるものとする。
(2) 植物防疫官は、告示6の(1)の植物検疫証明書(以下「植物検疫証明書」という。)が添付されていない場合、植物検疫証明書に告示6の(2)のウの記載がない場合、告示7の輸送中及び積込み時の措置がとられていない場合、告示8の封印がなされていない場合又は告示9の表示がなされていない場合は、当該生果実を所有し、又は管理する者に対し廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3) 植物防疫官は、ミバエ類が発見された場合は、次の措置を講ずるものとする。
ア ミバエ類が発見された荷口全量の廃棄又は返送を命ずること。
イ ミバエ類が付着した原因についてメキシコ植物防疫機関が調査し、その原因が判明するまでは以後の生果実の輸入検査を中止すること。