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植物防疫所

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中華人民共和国新疆ウイグル自治区産メロン生果実に関する植物検疫実施細則

〔昭和63年2月27日 63農蚕第939号農蚕園芸局長通達〕


沿革
昭和63年07月05日 63農蚕第4239号 [一部改正]
平成 元年06月23日  元農蚕第4047号 [一部改正]
平成09年04月01日   9農産第2322号 [一部改正]
平成10年04月01日 10農産第2747号 [一部改正]
令和03年01月12日   2消安第4283号 [一部改正]
 
 
 
   植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第18の中華人民共和国新疆ウイグル自治区産のメロン(別称「ハミウリ」)の生果実に係る植物検疫の実施については、昭和63年2月27日農林水産省告示第183号(以下「告示」という。)で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。

1  ウリミバエの発生調査及び輸出検査
(1) 発生調査
  トラップ調査
   告示2の(1)のトラップ調査は、次により実施するものとする。
(ア) 誘引剤はキユウルア(原則として85パーセント以上)とこれとの混合に適する殺虫剤を混合した薬剤2グラムとし、綿棒に吸収させてトラップ内につるすこと。
(イ) 調査期間は、毎年5月20日から9月30日までの間とする。
(ウ) 調査は、2週間に1回誘殺虫を回収して行い、誘引剤は月に1回交換する。
(エ) 指定地域内ほ場におけるトラップの設置数は、300へクタールごとに1個とし、3,000へクタール以上にあっては10個とすること。
(オ) 指定地域内ほ場以外におけるトラップの設置場所は、ウルムチ、トルフアン、ハミ、イーニン及びカシュガル内の適当な場所とし、設置数は、ウリミバエの侵入に対する危険度、寄主植物の分布状況等を勘案して決定すること。
  生果実調査
   告示2の(2)の生果実調査は、次により実施するものとする。
(ア) 指定地域内ほ場における調査
a  調査は、指定した地域ごとに、毎年1回以上実施すること。
b  調査果実数は、指定した地域ごとに、1回当たり100果以上とすること。
c  調査の方法は、ほ場において肉眼調査を行うこととし、特に、傷害、奇形等が認められるものについては適宜切開し、ウリミバエの寄生の有無を調査すること。
(2) 輸出検査
   告示4の(1)の輸出検査の方法は、傷害、奇形等が認められるものについて適宜切開し、ウリミバエの寄生の有無を検査するものとする。なお、ミバエ類の幼虫が発見された場合、植物防疫官は、中華人民共和国植物防疫機関と共同してウリミバエか否かを確認するものとする。
(3) 調査及び検査の記録
  (1)の発生調査及び(2)の輸出検査の結果は、中華人民共和国植物防疫機関により、別記様式1及び2にそれぞれ記録され、保管されること。
  植物防疫官は、アの記録を必要に応じ確認すること。

2  ウリミバエの発生調査及び輸出検査の確認
   告示5の発生調査及び輸出検査の実施の確認は、次により行うものとする。
(1) 発生調査の確認
調査の確認は、中華人民共和国植物防疫機関と共同して、調査が告示2に基づいて実施されているかどうか及びその結果について行うものとする。ただし、中華人民共和国植物防疫機関が行った調査結果の確認をもって行うことができるものとする。
(2) 輸出検査の確認
  検査の実施の確認は、当該生果実のこん包数の1パーセント以上について、中華人民共和国植物防疫機関が行う検査に原則として立ち会い、ウリミバエがないことを確認することをもって行うものとする。
  植物防疫官は、(1)及び(2)のアにより、調査及び検査が適正に行われ、かつ、ウリミバエが発見されなかったことを確認したときは、植物検疫証明書の余白に氏名を付記する。

3  保管
   輸出検査を終了したこん包は、次の条件の下に保管されること。
(1) 保管場所は、日本向け以外の荷口と分離している区画であること。
(2) (1)の区画には、日本向けの生果実である旨の表示がなされていること。
(3) (1)の区画の管理責任者が定められていること。
(4) 中華人民共和国植物防疫機関により、定期的に保管状況について確認され、かつ、その状況が記録されていること。

4  こん包
   告示6の(1)のこん包に通気孔を設ける場合は、次のいずれかの方法によるものとする。
  通気孔に網(孔の直径が 1.6ミリメ-トル以下のものに限る。)が張られているこん包を使用すること。
  生果実をこん包に収納する前にポリエチレン製等の包装材料(通気孔を設ける場合は、孔の直径が 1.6ミリメ-トル以下のものに限る。)で包み込んでいること。
  こん包又は束ねたこん包全体が網(孔の直径が 1.6ミリメ-トル以下のものに限る。)で覆われていること。

5  表示
   告示7の表示は、それぞれ次の様式によるものとし、輸出植物検疫終了の表示は生果実の表面に、また、仕向地の表示はこん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとする。
(ア) 輸出植物検疫終了の表示
   china_melon.JPG

(イ) 仕向地の表示
FOR JAPAN

6  ウリミバエが発見された場合の措置
   発生調査及び輸出検査の結果、ウリミバエが発見された場合には、中華人民共和国植物防疫機関は直ちに日本国植物防疫機関へ通報するとともに、日本向け荷口に関する植物検疫証明書の発行を停止しなければならない。

7  輸入検査
(1) 輸入検査は、輸入港において、当該生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して行うものとする。
(2) 植物検疫証明書が添付されていない場合、告示5の植物防疫官による確認が行われていない場合、告示6の(3)の封印がなされていない場合、告示7の表示がなされていない場合又はこん包が破損している場合には、当該生果実の廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3) (1)及び(2)以外の輸入検査の手続及び方法は、規則及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(4) ウリミバエが発見された場合には、次により措置するものとする。
  当該荷口全量の廃棄又は返送を命ずること。
  ウリミバエが付着した原因について、中華人民共和国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の輸入検査を中止すること。


  附  則(令和3年1月12日 2消安第4283号)
1  この通知の施行の際現にあるこの通知による改正前の様式(次項において「旧様式」という。)により使用されている書類は、この通知による改正後の様式によるものとみなす。
2  この通知の施行の際現にある旧様式による用紙については、当分の間、これを取り繕って使用することができる。


別記様式1
別記様式2