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植物防疫所

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フィリピン共和国産パパイヤ生果実に関する植物検疫実施細則

  植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」という。)別表2の付表第12のフィリピン共和国産のソロ種のパパイヤの生果実に係る植物検疫の実施については、平成6年4月22日農林水産省告示第734号(以下「告示」という。)で規定するもののほか、この細則に定めるところによる。
 
1 消毒施設
告示4の生産地における消毒のための蒸熱処理施設は、次の条件を満足しているものとする。
(1)自記記録式温湿度計が設備されていること。
(2)自記記録式温湿度計の温度の測定装置は、積み上げられた生果実の上部、中部及び下部の生果実の中心温度(蒸熱処理施設が差圧方式で、かつ、同一蒸熱処理施設内に複数の差圧ユニットを有する場合にあっては、それぞれのユニットの生果実の中心温度。以下「生果実中心温度」という。)並びに蒸熱処理施設内の空間温度を測定できるものであること。
(3)自記記録式温湿度計の湿度の測定装置は、蒸熱処理施設内の空間湿度を測定できるものであること。
 
2  こん包及びこん包場所
(1) こん包
告示6の(1)のこん包に通気孔を設ける場合は、次のいずれかの条件を満足しているものとする。
ア 生果実をこん包に収納する前にポリエチレン製等の包装材料(通気孔を設ける場合は、孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)で包み込んでいること。
イ 通気孔に網(孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)が張られているこん包を使用すること。
ウ こん包又は束ねたこん包全体が網(孔の直径が 1.6ミリメートル以下のものに限る。)で覆われていること。
(2) こん包場所
告示6の(2)のこん包場所は、次の条件を満足しているものとする。
ア 消毒施設に接続して設置されており、窓等の開口部にはすべて網(孔の直径が1.6ミリメートル以下のものに限る。)が張られている等、ミカンコミバエ種群又はウリミバエ(以下「ミバエ類」という。)の侵入を防止するための設備があること。
イ 消毒済みのパパイヤ生果実の専用のこん包場所であること。
ウ 毎年使用開始前に内部が殺虫剤で消毒されており、さらに必要に応じて消毒が行われること。
 
3  消毒施設及びこん包場所の調査
(1)植物防疫官は、消毒施設及びこん包場所について、それぞれ1及び2の(2)の条件を満足するものであることを確認するため、毎年、原則として当該施設及び当該場所の使用開始前に調査を行うものとする。ただし、植物防疫官が必要と認めたときは、使用期間中においても随時調査することができるものとする。
(2)(1)の調査は、原則として、フィリピン共和国植物防疫機関が行う日本向けパパイヤ生果実の消毒施設及びこん包場所の指定のための調査と共同して行うものとする。
 
4  検査及び消毒の実施の確認
(1)告示5の消毒の実施の確認は、原則としてフィリピン共和国植物防疫機関と共同して、蒸熱処理施設において、蒸熱処理施設内の空間温度をその上昇開始後3時間以内に47.0度まで上昇させた後、その温度以上で保持したこと、蒸熱処理施設内の生果実の中心温度が飽和蒸気により46.0度に達した後、その温度以上で70分間保持されたこと及び生果実中心温度の測定点が正確であったこと等を確認する。
(2)告示5の検査の実施の確認は、原則として、パパイヤ生果実のこん包数の5パーセント以上についてフィリピン共和国植物防疫機関が行う検査に立ち会い、検疫有害動植物(特にミバエ類)が付着していないことを確認することをもって行うものとする。
(3)(2)の確認の結果、ミバエ類が発見された場合には、それが付着した原因についてフィリピン共和国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の告示5の消毒の実施の確認を行わないものとする。
(4)植物防疫官は、(1)により消毒が完全に行われたこと及び(2)により検疫有害動植物が付着していないことを確認したときは、植物検疫証明書の余白に氏名を付記する。
 
5  表示
告示7の表示は、それぞれ次の様式によるものとし、輸出植物検疫終了の表示は生果実の表面に、また、仕向地の表示はこん包の側面等の見やすい場所に、容易に確認できる大きさで行われるものとする。

 
(輸出植物検疫終了の表示)
 
 
 
(仕向地の表示)
 
FOR JAPAN
 
6  輸入検査
(1)輸入検査は、輸入港において、当該生果実及び添付されている植物検疫証明書を確認して行うものとする。
(2)植物検疫証明書が添付されていない場合、告示5の植物防疫官による確認が行われていない場合、こん包に告示6の(3)の封印がなされていない場合、告示7の表示がなされていない場合又はこん包が破損している場合には、当該生果実の廃棄又は返送を命ずるものとする。
(3)(1)及び(2)以外の輸入検査の手続及び方法は、規則及び輸入植物検疫規程(昭和25年7月8日農林省告示第206号)によるものとする。
(4)ミバエ類が発見された場合は、次により措置するものとする。
ア 当該荷口全量の廃棄又は返送を命ずること。
イ ミバエ類が付着した原因についてフィリピン共和国植物防疫機関と共同して調査し、その原因が判明するまでは以後の輸入検査を中止すること。