令和5年度消費者団体等との意見交換会(山口県)の概要
中国四国農政局では、消費者団体等との意見交換会を山口市で開催しました。 |
1. 開催日時、場所
令和6年3月13日(水曜日) 13時30分~15時35分
山口地方合同庁舎1号館1階共用第二会議室
2.行政からの情報提供
食品ロス削減取組説明及び容器包装事例の紹介について
3. 出席者(順不同、敬称略)
- 株式会社丸久(食品ロス削減取組事業者)
- あさひ製菓株式会社(食品ロス削減取組事業者)
- 山口県生活協同組合連合会
- 公益社団法人山口県栄養士会
- 山口県消費者団体連絡協議会
- 山口県地域消費者団体連絡協議会
- 山口県漁協女性部
出席者計 | 14名 |
食品ロス削減取組事業者 | 2名 |
消費者団体等 | 5名 |
農政局 | 7名 |
4.団体からの取組紹介
(1)株式会社丸久
山口県、広島県、福岡県及び島根県の小売業としてSDGsの「目標1.貧困をなくそう」の達成に向けた取組を行っている。具体的にはフードバンクの活動支援、フードバンクポスト(*1)を設置している。こども食堂へは、2018年6月から青果部門の食材を提供するとともに、県や市が開催するこども食堂の開設を推進する会議や情報交換の会合に参加している。
また、防府市が開設した「コミュニティフリッジ」(公共冷蔵庫)(*2)に、弊社が冷蔵加工食品やパンを提供することで、生活が困難な方が利用できるようにしている。
店舗から発生する生鮮食品の残渣については、肥料や飼料に、家庭用食用廃油は店頭で回収し、担当業者がバイオディーゼル燃料にそれぞれリサイクルしている。店頭では「てまえどり」の啓発を行い食品ロス削減に取り組んでいる。
(*1)株式会社丸久では、フードバンクに寄付する食品を気軽に持ち寄れるように、店舗等にポストを設置している。
(*2)コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)は、さまざまな事情により食料品などの支援を必要とされている方が登録することで、自分の都合の良い時に食料品などを取りに行ける仕組みで行政が開設し、運営主体はNPO法人などに委託している。
(2)あさひ製菓株式会社
和洋菓子やパンを製造している会社として、消費期限が短いために商品の廃棄が多く発生していることに心を痛めていた。消費期限・賞味期限が近くなった商品を割引販売するとブランドイメージが落ちると言われていたが、2004年に柳井駅近くに、形が崩れたり、賞味期限が近くなった商品を定価の半額で販売する「ハーフスイーツ」というアウトレット店をオープンした。以前は、社内全体の廃棄率(店舗に納品した商品金額に対する廃棄した商品金額の割合)が約7%であったが、現在は1%未満となっている。
5.出席者からの主な意見・要望・質問等
〇食品ロス削減の取組の重要性に関する意見
- 非常食は価格が非常に高いので、普段から食べている食品を活用したローリングストックが大切である。
- 高齢者にとって今の野菜は価格が高い。市場に出されていない規格外品を流通させれば、年金生活の高齢者も野菜を食べることができるのではないか。
- 家庭内の冷蔵庫や厨房など、生活環境の中で衛生面は、二、三十年前と比べて相当に改善されているため、消費期限、賞味期限の設定基準の妥当性をあらためて科学的に追求する必要があると思う。
- 食品トレーを返却する所がお店によって無い場合もあるため、回収箇所を増やしてほしい。
- フードバンクなどから提供された食材でこども食堂をやっているが、支援を必要としている方が安心して来られる食堂にしたい。本当に困っている人たちのため、こども食堂を頑張ってやることは大切である。
- スーパー等の「てまえどり」表示が小さいので、もう少し大きめの表示にした方がいい。
- 賞味期限は、美味しく食べられる期間である。若い世代に賞味期限の正しい知識を周知することが重要。
- 病院、施設等で賞味期限が少し経過しただけで大変な事になる。食品衛生とフードロスにすごいギャップを感じる。
- 食品ロス削減や環境問題などに関心をもってもらうには、こどもたちへの食育の啓発活動が重要非常食は価格が非常に高いので、普段から食べている食品を活用したローリングストックが大切である。
6.その他(意見交換会写真等)
![]() 意見交換会の様子 |
![]() 食品ロス削減について株式会社丸久 田中様による取組紹介 |
![]() 食品ロス削減についてあさひ製菓株式会社 坪野様による事例紹介 |
お問合せ先
消費・安全部消費生活課
代表:086-224-4511(内線2322)
ダイヤルイン:086-224-9428