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中国四国農政局

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    4. 管内の名産品

    島根ぶどう(島根県)

    【写真】島根ぶどう

    【写真】島根ぶどう

    写真提供:斐川町

    島根県のぶどう栽培は歴史が古く、江戸時代の慶応(けいおう)年間(1865~1868年)に、今の浜田(はまだ)市で甲州ぶどうを植付けたのが始まりとされています。明治時代前半までは、自家用として栽培されていましたが、次第に売り物の果物となり、現在では種無しぶどうの代表品種「デラウェア」を中心として栽培が行われ、特産品となっています。近年では、大粒で人気の高い巨峰も増えています。

    デラウェアの栽培面積は、県全体で333ヘクタールで、4月中旬から7月下旬まで、全国の市場に出荷されています。

    らっきょう(鳥取県)

    【写真】らっきょう

    【写真】らっきょう

    【写真】らっきょう畑

    【写真】らっきょう畑

    鳥取県でらっきょう栽培が始められたのは、江戸時代のことだといいます。らっきょうは、もともと中国が原産地で、日本へもたらされたのは、10世紀以前のこと、古くは薬用として、江戸時代以降は、野菜として広まりました。鳥取県へは、参勤交代の付き人が持ち帰ったことから栽培が行われるようになったといいます。

    生命力が旺盛で、砂丘地でも育てられることから、始めは農家で自家用として栽培が始められ、戦後になると大規模栽培によって本格的に生産が行われるようになります。現在は、鳥取県東部・中部の砂丘地で栽培されており、特に鳥取砂丘に隣接する鳥取市東部の福部(ふくべ)町は、作付け面積約120ヘクタールと全国一の大産地となっています。

    らっきょうの植え付けは、7下旬から8月末ごろにかけて行われ、秋には紫色の花が砂丘全体にじゅうたんを敷き詰めたように咲き誇ります。収穫が行われるのは、翌年の6月ころ、地下茎に養分が貯まって膨らんだ鱗茎(りんけい)の部分が、食用となります。鱗茎を作る野菜には他にタマネギ、ニンニクなどがあります。鳥取砂丘特産のらっきょうは、砂地で栽培されているため、白く美しい形で、肉質がしまったシャリシャリとした歯ざわりの良さが特徴です。

    らっきょうには、ビタミンB1を活性化するアリシンという成分が含まれており、食欲増進や血液の浄化にも効果があるといます。「らっきょうを毎日3粒食べると血がきれいになる」と、テレビなどでも紹介され、健康食品としても注目を集めています。

    マスカット(岡山県)

    【写真】マスカット

    【写真】マスカット

    写真提供:総社市

    岡山県の南部に広がる岡山平野は、瀬戸内海に面した温暖な気候と、全国一を誇る日照時間の長さ、晴れの日の多さなど、果物作りには最適な気候条件にあるといえます。なかでも、マスカットは、全国の90%以上が岡山で栽培され、特産品として知られています。

    岡山で作られるマスカットは、マスカット・オブ・アレキサンドリアという、エジプト北部の港町、アレキサンドリアから世界へと広がったぶどうの種類で、ぶどうの中でもその歴史は最も古く、クレオパトラも好んだと伝えられています。鮮やかなエメラルドグリーンの色、強い甘味と香りから、「果物の女王」とも呼ばれています。

    岡山県でマスカットの栽培が始められたのは、明治19年(1886)のことだといいますが、マスカットは、他のぶどうに比べて栽培が難しく、エジプト原産のこのぶどうを高温多湿の日本に導入するには相当な努力が必要だったといいます。雨にあてず温度を適温に保つため、ガラス温室を導入するなど、試行錯誤を重ねた末、マスカットの収穫が成功したのは、明治21年(1888)のことでした。

    現在では、平野一面にマスカットハウスが広がり、5月から11月末まで、半年間にわたって全国に出荷が行われています。

    レモン(広島県)

    【写真】レモン

    【写真】レモン

     

    広島県は、レモンの生産量が日本一で、主に瀬戸内海のしまなみ街道の島々を中心に、生産が行われています。
    広島県でレモンの生産が始められたのは、明治31年(1898)のことだといわれています。気候が温暖で、平地や水源の少ない島しょ部では、古くから、柑橘類(かんきつるい)が栽培されており、レモンの栽培も抵抗なく受け入れられたようです。戦後の輸入自由化によって、一時は、国産レモンの生産は壊滅寸前となりましたが、収穫後の防カビ剤の使用など、輸入レモンのポストハーベスト農薬が問題化するに従って、現在、再び安全な国産レモンに注目が集まっています。
    レモンは、ビタミンCを豊富に含んでいることで知られており、果実一個(約100グラム)の中には、90ミリグラムものビタミンCが含まれているといいます。ビタミンCは、免疫力を高めてカゼを引きにくくする効果や、コラーゲンを生成し、シミやソバカスを予防するなどの効果があり、美容にも効果的です。

    山口茶(山口県)

    【写真】茶畑

    【写真】茶畑

    写真提供:山口地域センター

    山口県でお茶の栽培が始められたのは、六百年ほど前からといわれています。江戸時代には、長州藩が生産を奨励したため、県内各地で栽培が行われるようになり、明治期には、「防長茶(ぼうちょうちゃ)」の名で全国的に知られるようになります。

    現在、特産品となっている山口茶は、昭和40年代(1965~)に本格的に生産が行われるようになったもので、濃厚な味と芳醇(ほうじゅん)な香りが特徴です。

    特に宇部(うべ)市小野地区は、お茶の一大産地として知られており、西日本最大級の規模の大茶園が広がっています。現在では茶葉だけでなく、茶葉を使用したお菓子なども作られ、名産品となっています。

    お問合せ先

    中国土地改良調査管理事務所
    〒731-0221
    広島市安佐北区可部2-6-15
    TEL:082-819-1617