1.事業の目的
吉野川北岸用水の概要
「四国三郎」こと吉野川は、四国4県にまたがる大河川であり、豊富な水資源を有しています。
しかし、四国地方は四国山脈をはさんで多雨地帯と寡雨地帯に分かれ、吉野川流域及び太平洋側ではしばしば大規模な洪水が発生し、瀬戸内海側では水不足に悩まされてきました。
そのため、昭和42年に治水、農業用水、都市用水および発電用水を総合して開発するための「吉野川水系における水資源開発基本計画」が閣議決定され、その一環として昭和46年度に国営吉野川北岸土地改良事業が着工し、平成元年度に吉野川北岸用水が完工しました。
工事中の日開谷サイホン |
池田ダム |
池田取水工 |
吉野川北岸用水は、早明浦ダムを水源として池田ダムから農業用水を自然取水し、水田用水の安定供給や畑地かんがいを行うために整備された施設です。
徳島県の北部、一級河川吉野川水系吉野川の北岸に位置する受益面積5,518ヘクタールの農業地帯では、吉野川北岸用水を利用して水稲を中心に夏秋なす、レタス、ブロッコリー、果樹等を組み合わせた農業経営が展開されています。
事業の目的
吉野川北岸用水は、完成後30年以上が経過し時代の移り変わりに伴う営農の変化や施設の老朽化という課題を抱えています。
また、本地域は南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されており、施設は中央構造線断層帯に近接しているため大規模地震への備えが求められています。
このため、本事業では、調整池の拡張や新設、用水路等の改修を行い、これと一体的に必要な耐震性能を有していない施設の耐震化のための整備を行い、農業用水の安定供給と施設の維持管理の軽減を図り、農業生産性の向上及び農業経営の安定に資するものです。
お問合せ先
中国四国農政局
吉野川北岸二期農業水利事業所
〒771-1703
徳島県阿波市阿波町東原173番地1
阿波市阿波地域交流センター2階
TEL:0883-35-6022