都城盆地地区
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都城盆地地区の概要
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都城盆地は、宮崎県の南西部に位置し、東に鰐塚山系、北西に高千穂峰をはじめとする霧島連山を仰ぎ、周辺を山地に囲まれた広大な盆地で、県下最大の河川である大淀川が南北に貫流し、南九州でも有数の大農業地帯です。 しかし、本地域の畑地はシラス等の特殊土壌地帯のうえにかんがい施設がほとんど整備されていないことから、畑作経営が不安定であり、その近代化が遅れています。 このため、本事業では地域の約4千haの畑地を対象に、大淀川支流庄内川に田野頭首工並びに木之川内川に木之川内ダムの新規水源を確保し、畑地かんがいの導入による畑作物の収量の高位安定及び品質向上を図るとともに、関連事業により区画整理等を行い大型機械作業体系を確立し、生産性の向上と畑作経営の安定を図るものです。 |
都城盆地地区位置図 |
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木之川内ダム |
優良農家インタビュー
その1
【農家の紹介】
長友昭治さん夫婦(都城市上水流町)は、施設栽培でミニトマトと大玉トマトを栽培し、露地栽培では春ソバや里芋、ニンジンを栽培する(有)志和池アグリを経営されております。 長友さんは平成4年夏に就農し、長友ファームを設立後、施設栽培を始め序々に規模拡大を行いながら、平成14年に有機認証を受け、平成16年に(有)志和池アグリと名称を変更されました。 【現在作付を行っている作物及び品種】 (施設栽培 40a : ミニトマト【ネクター】大玉トマト【レイヨウ】) (露地栽培 1ha : 作物: 春ソバ50a・里芋20a・ニンジン30a) 【農業用水の変遷】 当初は共同で浅井戸を使用していたそうですが、たびたびシラスを汲上げ用水の確保が大変だった事の他に、濾過フィルターやかん水チューブの目詰まりの発生により、かん水が大変だったそうですが、平成8年から畑かんモデル地区の水源より畑かん用水の利用を始め、平成22年度よりモデル地区への木之川内ダムの水の切り替えを行ったことから、現在木之川内ダムの水利用をされています。 【農業用水について】 浅井戸を使っていた時は用水の確保に苦労していましたが、国営事業並びに関連事業が完了したことで、現在は給水栓を通してかんがい用水を安定的に利用でき、作業の効率化や収量の増加に大きな役割を果たしています。
長友さんのミニトマトは、都城が全国に名高い畜産基地である事から、より優れた畜糞堆肥を充分活用し、自然界に存在する物だけを投入する事で他県にない昔ながらの味の濃さと、程よい酸味が生まれてくるそうです。 また、いわゆる化学合成農薬は一切排除しJAS改正法に適合するような天敵微生物、天敵昆虫、寄生菌等を積極的に活用することで、より安全性の高い物に仕上がっているそうです。
【今後の展望について】
今後は、息子も手伝ってもらえれば、さらなる規模拡大もできるのではないかと検討しています。 |
その2
【農家の紹介】
戸越一郎さん(都城市山田町)は、施設栽培でピーマンを栽培、露地栽培で焼酎用かんしょを栽培されており、現在は両親と両親と一郎さんの3人で農業をされております。 【現在作付を行っている作物及び品種】 (施設栽培 12a : ピーマン【京ゆたか】) (露地栽培 3ha : 焼酎用かんしょ)
一郎さんが就農された時には木之川内ダムの水利用が可能な状態であり、畑まで給水栓が設置されていたので非常に便利でありがたく思っているそうです。
今のところは就農して間もなく、日々勉強に励んでいるため当面は現状のままの営農を行っていきたいとのことでした。 |
お問合せ先
南部九州土地改良調査管理事務所
〒885-0093 宮崎県都城市志比田町4778-1
TEL:0986-23-1293 FAX:0986-27-1281