このページの本文へ移動

九州農政局

メニュー

喜界地区

  笠野原地区の概要喜界地区の概要 笠野原地区の概要地下ダムとは 笠野原地区の概要優良農家インタビュー

喜界地区の概要 

 

 

事業名

国営かんがい排水事業

事業期間

平成4年度~平成15年度

事業費

251億円

事業内容

喜界地下ダム:止水壁L=2,280m(取水施設:集水井8ヶ所、揚水機等1式)、

送水路・幹線水路(L=46km)、揚水機(4ヶ所)、ファームポンド

受益面積

1,677ha

対象地域

鹿児島県大島郡喜界町

土地改良区名

喜界土地改良区(TEL0997-55-3151    FAX0997-55-3152)

 

 

 

   喜界島は東京の南西方向およそ1,400km、県都鹿児島市からは南南西に380km、奄美大島の東方22kmに位置しています。島の面積が56.9km2、周囲48.6kmの隆起珊瑚礁でできた島であり、島には山らしい山はなく起伏の少ない平坦な地形です。島の産業は、農業を主軸に展開されており、なかでも基幹作物のサトウキビは製糖業・糖品加工業を支えるなど島全体の大きな柱となっています。

   しかし、春植キビの成長期或いは夏植期に度々襲う干ばつや立地上地表水に恵まれないなど恒常的な水不足が悩みでしたが、国営かんがい排水事業等による畑地かんがい施設の整備により、収量の高位安定や品質の向上とともに、新たに水を利用した収益性の高い農作物の導入などにより多様な農業の展開が今後可能となります。

 ハーベスタによるサトウキビの収穫トマトの収穫

ハーベスタによるサトウキビの収穫                トマトの収穫

喜界地区位置図 

 喜界地区位置図

  

喜界地区概要図 

喜界地区概要図(JPG:200KB)

(クリックすると拡大します) 

  

 

地下ダムとは 

   地下ダムは、帯水層に人工的に手を加えることで地下水利用可能量を増大使用するもので、井戸や湧水による地下水利用とは本質的に異なる性格を持っています。歴史的には、同様の考えはローマ時代や古代文明でも行われたらしく、日本では人工施工の極めて小規模なものにより、昭和初期に愛知県春日井市で地下水位を3m堰上げたという記録があります。
   その後、湧水阻止壁機構として化学的見地に基づく地下ダム構想がつくられ、最近の地下ダム施工例は、昭和48年の長崎県野母崎町の樺島地下ダムをはじめ、福井県、愛媛県等を含む十数例にのぼります。
   九州沖縄地方では、福岡、長崎、鹿児島、沖縄等で施工実績がありますが、大規模なものはすべて沖縄・奄美地域の琉球石灰岩を対象としたものです。
   この他、海外では、中国狭西省の富平地下ダムや台湾膨湖群島の白沙島地下ダム等が建設されています。

   地下ダムは、
     (ア)地下に貯留するため、地上ダムのように水没地がないこと、
     (イ)決壊による災害がないこと、
     (ウ)蒸発ロスがないこと等の利点がある一方、
短所として、
     (ア)水文地質状況を明らかにするための十分な調査が必要なこと、
     (イ)水利用にあたって揚水エネルギーを必要とすること等の特徴を有しています。

tikadamudanmentikadamukouzou

 

 

優良農家インタビュー~畑地かんがいが規模拡大の原動力~  

 

 

Q:作物は何を作っていますか

(岩下さん)

 (岩下さん) 

 

A:サトウウキビ専業農家です。昭和56年に28歳で妻子と共にUタ-ンし、父の後継者として就農しました。
   畑総事業・機械化・高齢者の離農もあいまって、農地の取得や集積もうまく運び就農当初は5.5haでしたが、現在は2 6haへと規模拡大出来ました。

 

Q:畑地かんがい施設が整備されて、どのように経営が変化しましたか


A:平成12年度から畑地かんがい整備が進み、私の経営面積の75%が整備出来ました。

   平成18年に続き平成21年も大干ばつがあり、未整備地区のサトウキビが極端な減収を余儀なくされました。

   水のすごさを改めて実感した次第です。

   畑かんによる生育の安定、経営の安定・向上により、更なる設備投資・雇用の拡大を図る事が出来ました。

 

Q:畑地かんがい施設をどのように利用していますか

 

A:植え付け直後のかん水。成長期7月~9月までのかん水。 (ロ-テ-ションブロックの遵守)

    定期的な散水が可能で、植え付け体制が夏植えから、春植え・株出しへと移行しました。 

(スプリンクラーによる散水風景)

 (スプリンクラーによる散水風景)

 

 

 

Q:今後の経営展開は

 

A:この10年に3回も干ばつに見舞われ、畑かんがないとトラックにタンクを積み何回水を運んだ事か!

   面積が広く、大変な労働を強いられました。成長・生産に一番関わり深い水をコントロ-ル出来る農業ができるとは、

   就農時には思いも、想定も出来なかった事です。

   畑総・畑かん事業に感謝し、施設や散水器具などを大事に管理し更なる機械化や環境に配慮した緩効性肥料の施

   肥と 合わせて、労働時間の軽減・減肥・減農薬に努め、栽培技術の向上を図り、地域のリ-ダ-として先頭に立ち、

   後継者の育成にも努めて行きたいと思っています。

お問合せ先

南部九州土地改良調査管理事務所

〒885-0093  宮崎県都城市志比田町4778-1
TEL:0986-23-1293  FAX:0986-27-1281

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader