「オーガニックビレッジ意見交換会」(かごしま有機農業推進協議会主催)が開催されました!
令和7年7月31日(木曜日)に、鹿児島市都市農業センターにおいて、鹿児島県内で有機農業等を広げ、オーガニックビレッジの取組を推進することを目的とした「オーガニックビレッジ意見交換会」(かごしま有機農業推進協議会主催)が開催されました。
会には、協議会メンバー14名のほか、行政関係者など31名が参加されました。
はじめに、本会会長の今村君雄氏の開会挨拶を受け、続いて、九州農政局鹿児島県拠点から、「オーガニックビレッジの推進について~これからは、環境にやさしい農業と地産地消が大切!~」と題し、慣行栽培から有機栽培への転換の考え方及び有機農業等を広げるための主な支援策などについて説明を行いました。
次に、すでにオーガニックビレッジ宣言を行っている「南さつま市」と「姶良市」の取組事例と今後の方向性について、発表が行われました。
【南さつま市の取組】
・ 南さつま市は、令和4年度に、オーガニックビレッジ宣言を行いました。令和2年に、「ありのまま分校」という自然農法体験学校が中心となって、
自然農法・オーガニック野菜推進委員会を設立し、オーガニックビレッジ宣言に向けての取組をスタート。取組の大きな柱は、新規就農者の増と
学校給食への取組であり、市長が主導し、農業者をはじめ、行政機関や農業高校が一体となって取組をサポートしています。すでに3年が経過し、
国の補助事業による支援は終了しましたが、更なる推進に向けて、市単独事業により取組が継続されています。
【姶良市の取組】
・ 姶良市は、令和6年度に、オーガニックビレッジ宣言を行いました。有機農業者が組織する姶良有機部会が中心となり、JAや行政機関が連携し、有機
農業の面積拡大や販売量の拡大、有機農業者の増加を目指しています。今後は、姶良市の土壌や気候に合った品目を選び、安定生産を目指します。
また、飲食店での有機野菜の提供を推進します。
両市とも、有機農業等を広げていくためのポイントとしては、まずは核となるキーパーソンを育てることが重要であり、横展開を進めるため、JA、行政等のサポートが必要との説明がありました。
【主な質疑応答】
・ 「ありのまま野菜」の生産基準はあるのか。
→自然農法・オーガニック野菜推進委員会の会員が生産したもの。
・ 南さつま市でオーガニックへの取組が進んだ経緯は?
→「ありのまま分校」という核となる取組がもともと存在していたことが大きい。また、市を越えて広く取り組みを進めたことにより、新規就農者
が増加。生産物を学校給食へ納入する仕組みも構築。
・ なぜ、姶良市では有機農業がさかんになったのか。
→かごしま有機生産組合の発起人である農業者が主体となって姶良有機部会が発足。また、JAが集出荷を担っていることや行政機関のPRによる効果
も大きい。
・ 慣行栽培の方々と共存しながら、有機農業を推進するにはどうすれば良いか?
→環境問題への関心は高いので、環境にやさしい農業と地産地消の推進というアプローチの仕方もある。消費者サイドで、化学肥料・農薬の使用量
を抑えた農業や有機農業のニーズが高まれば、それに応じて、栽培方法の転換も進めやすい。鹿児島県は畜産県であり、堆肥も豊富に生産
できる。
まずは、化学肥料を低減し、堆肥を活用するなど、循環型農業の取組から推進してはどうか。
2時間の会合予定でしたが、時間を超過して質疑応答が続き、有意義な意見交換会となりました。


お問合せ先
九州農政局鹿児島県拠点地方参事官室
担当者:秋鷹、野元
代表:099-222-7590