鹿児島県立山川高校にて、最近の農政の動向等について講義を行いました!
令和7年10月8日(水曜日)、鹿児島県立山川高校において、出前授業を行いました。指宿市山川に所在する山川高校は、商業・家庭系のスペシャリストを育成する「生活情報科」と、農業系のスペシャリストを育成する「園芸工学・農業経済科」の2つの学科が設置された高校です。2学科合わせて、全校生徒は57名ですが、先生と生徒の距離が近く、アットホームで活気のある高校です。また、令和7年度は、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業」を活用し、デジタル人材の育成にも力を入れています。
今回は、「園芸工学・農業経済科」の1~3年生の23名の生徒の皆さんに対し、「最近の農政の動きについて」と題して、有機農業、化学肥料・農薬の使用量を削減した環境にやさしい農業への転換の推進、地産地消の推進、鹿児島県内での取組事例等を中心に講義をさせていただきました。
講義に当たり、事前に生徒の皆さんに
(ア) 皆さんが考える農業の良いところや魅力は何だろう?
(イ) 皆さんが考える農業の課題や問題点って何だろう
のテーマを示して、班ごとに意見をまとめ、発表していただきました。
農業の良いところや魅力として、「好きな野菜が食べることができる」、「達成感が大きい仕事」、「自然と共生でき、季節のサイクルを感じる
ことができる」、「好きなものが作れ、自分の時間が確保でき、自由度が高い」等、バラエティに富んだ意見が多くありました。
また、農業の課題や問題点については、「作業が大変なイメージがある」、「農業従事者の高齢化や担い手不足」、「耕作放棄地の増加」、
「気候に影響されやすい」、「コストがかかる」、「環境に負担がかかっている」等といった実感の湧く意見がありました。
課題や問題点に関する意見に対して、「農業従事者数の減少や高齢化が進む中で、現場の課題解決に向けて、デジタル技術の導入やデータの活用と
いったスマート農業・農業DXの取組を推進しており、ドローンを活用した肥料等の散布、自動操舵のトラクターなどが実用化されて、従来の人力
だけによる農業と変わってきていること」や、「地球温暖化に対応するため、みどりの食料システム戦略の下、環境負荷低減の取組として、化学肥料
や農薬の使用量を削減した農業や有機農業を推進しており、海外のニーズ等に対し、お茶を中心に有機農業への転換が進んでいること」といったこと
をお話させていただきました。
生徒の皆さんが、農業の課題や問題点について、非常に高い問題意識を持っていることに、改めて感心させられました。
山川高校の先生方はじめ、生徒の皆さん、ありがとうございました!!



講義資料1はこちらから(PDF : 14,478KB)
講義資料2はこちらから(PDF : 249KB)
お問合せ先
九州農政局鹿児島県拠点
代表:099-222-5840




