「スマート農業・農業DXを推進するためのディスカッション」を開催しました!
鹿児島県の農業において、現場の課題解決に繋がるスマート農業・農業DXの取組を推進するため、令和7年2月13日(木曜日)にWEBディスカッションを開催しました。まず、農林水産省から農業DXについての説明、鹿児島県から県内のスマート農業の現状等についての説明を行った後、6名のパネラーから、それぞれの取組事例を発表いただきました。
パネラーの発表について、簡単にご紹介します。
[鹿児島堀口製茶有限会社]
茶の摘採支援システムを構築し、ほ場ごとの摘採計画の一元管理とリアルタイム共有により、情報伝達コストを削減し、品質向上に注力することが可能となった。スマート農業は、費用対効果の高い技術をタイムリーに導入することが大事。
[Farmers Villa Ume]
ピーマン施設への統合環境制御装置の導入により、これまで経験や勘に頼っていた技術等をデータで収集・分析、見える化することで、社内や仲間との情報交換が容易となり、収穫量の増加、労働時間の短縮につながった。また、労務管理をクラウドで一元管理することで、大幅に労力が軽減され、従業員の労働環境等に余裕が生まれた。
[全国農業協同組合連合会九州営農資材事業所]
衛星センシング画像を解析したザルビオフィールドマネージャーの活用により、ほ場の地力等が可視化され、可変施肥対応農機で施肥を行うことで、収量増、肥料の使用量低減に寄与できる。
[有限会社鹿児島船舶塗装工業所アグリかわさき]
完全自動走行が可能な農薬散布機を、鹿児島県で栽培が盛んなオクラ、スナップエンドウ等の作型や地域の実情に合わせて改造。この散布機の活用により、農薬の被ばくが無くなり、防除作業に係る労力が大幅に削減されることで、産地のさらなる発展に寄与。
[株式会社森建設鹿児島支店]
鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験の公募事業で取り組んだ、奄美大島の2次離島におけるドローンによる物資輸送の実証などの紹介。
[九州電力株式会社総合研究所]
九州電力株式会社が取組む農業分野におけるカーボンニュートラル実現に向けた、ヒートポンプ等の農業電化技術の活用によるオール電化ハウスにおけるいちごの高度生産技術の紹介。
最後のディスカッションでは、ファシリテーターの鹿児島大学の豊智行教授が、「農業技術のデータ蓄積がクラウドなどで共有できるようになることで、農業者に便利さなどを実感してもらうことが大事。今後、農業DX等の技術革新が開発と現場それぞれで試行錯誤しながら進んでいくことで農業の発展に資することになるのでは。」と締めくくりました。
皆さん、熱いディスカッションをありがとうございました。



掲載資料
1「スマート農業・農業DX推進のためのディスカッション」議事次第(PDF : 616KB)
2 農業DXについて農林水産省大臣官房デジタル戦略グループ(PDF : 5,367KB)
3「稼ぐ力」を向上するスマート農業導入促進事業鹿児島県農政部経営技術課(PDF : 208KB)
4 スマート農業DXによる技術の伝承・技術の平準化鹿児島県農業開発総合センター(PDF : 6,778KB)
5 Tea is simply the best~お茶があるそれだけでいい~鹿児島堀口製茶有限会社(PDF : 4,701KB)
6 スマート農業・農業DXでやりたいこと「働く仲間が楽しくやりがいのある職場づくり」 株式会社Farmers Villa Ume(PDF : 1,735KB)
7 栽培管理支援システム「ザルビオフィールドマネージャー」を活用した可変施肥実証 全国農業協同組合連合会九州営農資材事業所(PDF : 4,427KB)
8 農薬散布自動運転車両 XAG社 R150有限会社鹿児島船舶塗装工業所アグリかわさき(PDF : 2,448KB)
9 瀬戸内町ドローン実証実験レポート株式会社森建設鹿児島支店(PDF : 11,091KB)
10 農業電化グループの取組み(オール電化スマート農業ハウス)九州電力株式会社総合研究所(PDF : 2,164KB)
11 スマート農業・農業DXについて九州農政局鹿児島県拠点(PDF : 2,764KB)
お問合せ先
【事務局】九州農政局鹿児島県拠点 地方参事官室
担当者:担当者:伊藤、大久保、白尾
代表:099-222-7590