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九州農政局

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農山漁村のすがた

57年前に造られた定温で長期保存ができるさつまいも貯蔵庫(熊本県大津町)令和3年12月10日

さつまいも(「カライモ」又は「かんしょ」ともいう。)は収穫後、ある程度貯蔵すると糖度が増し、更においしくなるそうです。左の写真は菊池郡大津町(きくちぐんおおづまち)にある、「日本初」と言われているさつまいも貯蔵庫です。(昭和39年完成)
貯蔵庫には碑(中央の写真)が設置されており、先人への敬意が顕わされていました。
貯蔵庫は、ゆるやかな階段状の畑地を活用して穴を掘り、内壁をコンクリートで固め、動物の侵入防止や排気の対策を施し、室内温度が13度から15度に保たれるようになっており、碑には建設当時の経緯や苦労話が刻まれています。
貯蔵庫内(右の写真)にはたくさんのさつまいもが貯蔵されており、今後、春先にかけて出荷されるとのことです。
     
 

通潤橋と見頃を迎えた彼岸花(熊本県山都町)令和3年9月16日

熊本県山都町の通潤橋は、通潤用水と呼ばれる水路の一部であり(橋の長さ約76m、高さ約20m、通水量15,000m3/日)、江戸時代の嘉永7年(1854年)、水不足に悩む白糸台地に水を送るため、矢部の惣庄屋・布田保之助(ふた やすのすけ)によって造られた日本最大のアーチ式石造り水路橋です。
この水路橋は、昭和35年(1960年)2月に国の重要文化財に指定されたほか、平成26年(2014年)9月には国際かんがい排水委員会による「かんがい施設遺産」にも登録されています。
平成28年(2016年)の熊本地震で被害を受けたものの4年の歳月をかけて復旧され、令和2年(2020年)7月には4年ぶりに放水が再開されました。通潤橋は現在も農業用水路として使われていますが、橋を背景にした四季折々の風景が絶景として知られ、多くの観光者が訪れる人気の観光名所となっています。現在、橋の周辺の稲は順調に生育し、水田の傍らでは赤い彼岸花が見頃を迎えていました。※通潤橋の放水実施時期は、5月上旬から7月中旬頃。
     



玉名広域農道から有明海を望む(熊本県玉名市)令和3年8月7日

玉名広域農道は、玉名市天水町と荒尾市を結ぶ約22kmの農道で、遠くに長崎の雲仙普賢岳、佐賀の経ヶ岳を望み、有明海と横島干拓の大パノラマが広がります。この地域は、温州ミカンや不知火などの柑橘類の生産が盛んで、流通体制の確立を目的とした同農道は平成8年に全線が開通しました。近くには、宮本武蔵が「五輪書」を記した「霊巌洞」やマラソンの父「金栗四三の生家」など名所も多いところです。
これからの季節、普賢岳に沈みゆく夕日も絶景です。
     


コーヒーの栽培(熊本県南阿蘇村)令和3年7月29日

熱帯地域で栽培されているイメージが強いコーヒーですが、近年、阿蘇地域でも5戸の農家で栽培が始められており、夏の日差しや冬場の温度、防虫対策等、日々試行錯誤することもあるとのことですが、ハウスの中で順調に生育しています。訪問した農家のハウスの中では、コーヒー以外にも南国のイメージがあるバナナの木や防虫対策として効果があるとのことでマリーゴールドも植えられていました。農家のこだわりが詰まったコーヒーが阿蘇の新たな特産品になる日も近いかもしれません。
コーヒーの木
(左はバナナの木)
今年2月に播種したコーヒーの苗 防虫用のマリーゴールド


◆これより令和2年度分の掲載◆

山吹色に輝く干し柿づくり(熊本県宇城市)令和2年12月21日

今年も干し柿が数を連ねて干されていました。干し柿づくりは、宇城市豊野地区では晩秋からの風物詩といえます。鳥の侵入防止のためカンレイシャがハウスにかけてあり、日が経つにつれ山吹色から茜色にかわっていきます。およそ1ヶ月天日干しされ、完成するまでの待ち遠しさでおいしさが増すのかもしれません。
  


「い草」の収穫作業が最盛期(熊本県八代市)令和2年7月2日

熊本県八代市で「い草」の収穫(刈り取り)が最盛期を迎えています。熊本県は国内生産量の9割以上を占める日本一の「い草」産地で、平成28年2月には「熊本県産い草」「熊本県産い草畳表」が地理的表示(GI)に登録されました。今年は、新型コロナウイルスの影響で畳替えの需要が減少したため、「畳表」を生産する農家も大きな打撃を受けています。この日は梅雨の晴れ間の中、農家が専用のい草ハーベスタで収穫を行なっていました。収穫された「い草」は、泥染め、製織などの工程を経て畳表へと加工されていきます。6月下旬から始まった収穫作業は、7月中旬まで続く予定です。

     


八代農業を支える石造りの樋門(熊本県八代市)令和2年6月24日

この度、文化庁が選定する「日本遺産」で、「八代を創造(たがや)した石工たちの奇蹟~石工の郷に息づく石造りのレガシー」が選ばれました。熊本には多くの「めがね橋」が分布しますが、そのほとんどは八代で生まれ育った石工たちによって手掛けられ、その卓越した手腕は全国に名声を轟かせ、八代は「石工の郷」と呼ばれています。彼らが築いた堅牢な干拓樋門、見事な棚田の石垣など石造りのレガシーは、百年余り経った今も、広大な干拓地から中山間地域に渡る八代農業を支えています。
参考:外部リンク
八代市HP
http://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00312753/index.html
文化庁HP
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/92323501.html




樋門の前に広がる水田

樋門の正面 同じ地域内にある別の樋門


水俣市寒川(さむかわ)の棚田(熊本県水俣市)令和2年5月29日

水俣市寒川地区の棚田は、「日本の棚田100選」に選定されています。訪れた日には、田植えを終えた棚田の水面が青空を映し出し、美しい景観を呈していました。棚田は耕作地としてはもとより伝統、文化、教育、景観、地域保全など、様々な面から後世に残すべき財産です。

上の方から見下ろした風景

石垣で組まれた棚田

◆これより令和元年度分の掲載◆

雪化粧した阿蘇(熊本県阿蘇市)2月18日

冬型の気圧配置となった17日から18日にかけて、熊本県下でも降雪がありました。遠くの阿蘇五岳や見渡す限りの平野部も雪化粧となっていました。
1日中肌寒く、夕方になっても水田の牧草には雪が残っていました。
    

    

    

秋の風物詩、干し柿づくり(熊本県宇城市)11月20日

干し柿が数を連ねて干されていました。宇城市豊野地区では、晩秋から初冬にかけて干し柿づくりの最盛期です。カビ防止のため、ビニールハウスで雨をさけ、乾燥を促すため扇風機が活躍していました。およそ1ヶ月天日干しされて完成です。
     


噴煙を上げる阿蘇山の中岳(熊本県阿蘇市)10月30日

阿蘇山といえば阿蘇五岳(高岳、根子岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳)を中心にした中央部の山々を呼ぶことが多く、広い意味では外輪山や火口原をも含めたものとなっています。阿蘇五岳のうち中岳は、現在でも活動しており、時々、小規模噴火をしています。遠くには米塚、カルデラ内の田園、外輪山が見えました。
      

 

GIに登録された「くまもとあか牛」(熊本県阿蘇市)10月20日

あか牛の母牛が、ミルクロード横の牧草地で集団になってくつろいでいました。現在の「くまもとあか牛」は、熊本県の在来牛にスイスのシンメンタール種等を交配させて改良し、昭和19年に和牛の品種として登録されました。阿蘇地域を中心とする牧野への適応を考慮し、脂肪交雑に特化した改良ではなく、足腰の強さや粗飼料の利用性を活かした改良を行うことで、赤身が多い肉質となりました。また、赤身の特徴的な味わい、ヘルシーさを兼ね備え、牛肉らしいうま味や香りに富むといった特性を有すると認められ、平成30年9月27日には地理的表示(GI)保護制度に登録されています。
     


彼岸花が映える番所の棚田(熊本県山鹿市)9月28日

番所の棚田は棚田百選にも選ばれており、急斜面を切り開いた水田の畦畔には彼岸花が群生して咲き、美しい景観を見せていました。特に、畦畔は先人の苦労が伺える石垣でできており、収穫を待つ黄金の稲穂が垂れ、上部の田ではイノシシ等の防護柵がありました。今後、高齢化や農家人口減等で維持管理が難しくなる中、いつまでも後世につなげたい農村風景となっています。
     


出来秋を迎え収穫が始まった扇棚田(熊本県産山村)9月25日

扇棚田は日本の棚田100選に認定されており、登熟した稲穂が棚田を際立たせています。棚田の周りの草原に牛が放牧されていました。人の営みと大自然の調和を維持していくためにも、たゆまない努力が求められています。
     


躍動する田んぼアート(熊本県上天草市)8月8日

上天草市松島町教良木の山浦地区「老岳まちづくり委員会」が、中山間地に観光客を呼ぼうと、葉の色が異なる稲で絵柄を表現する「田んぼアート」の取組は今年で5年目を迎えました。6月9日に田植えを行った圃場は、新元号の「令和」と干支の「イノシシ」が描かれています。
     


鮎の瀬大橋と菅(すげ)棚田(熊本県山都町)8月7日

「鮎の瀬大橋」は、平成11(1999)年に完成。それまでは、緑川によって隔てられた白藤地区と菅地区間の行き来に大変な時間がかかっていましたが、橋の完成により飛躍的に利便性が向上しました。山都町の最南にある菅地区。山地のすそ野に棚田が広がる風景は、「日本の棚田百選」にも選出されています。
     


青空に映える阿蘇山(熊本県阿蘇市)7月25日

熊本が世界に誇る阿蘇の山は、約27万年前から4度に渡る噴火によりカルデラが形成され、その中心部に阿蘇五岳があります。阿蘇五岳はお釈迦様が仰向けに寝ている姿に似ていることから「阿蘇の涅槃像」と呼ばれています。五岳の一つである中岳は活火山でもあり、撮影の翌日には小規模の噴火がありました。阿蘇は季節の移り変わりと共に色んな姿を見せてくれます。(内牧方面から五岳を望む。)
     


「い草」を収穫していました。(熊本県八代市)7月10日

熊本県八代市で「い草」の収穫作業が終盤を迎えています。熊本県は国内生産量の9割以上を占める日本一の「い草」産地で、平成28年2月には「熊本県産い草」「熊本県産い草畳表」が地理的表示(GI)に登録されました。この日は小雨の降る中、農家が専用のいぐさハーベスタで収穫を行なっていました。収穫された「い草」は、泥染めや製織などの工程を経て畳表へと加工されていきます。6月下旬から始まった収穫作業は、7月中旬まで続く予定です。
     


歴史を刻み込む緑に囲まれた風景(熊本県熊本市)6月25日

現在の温州みかん栽培が伝わったのは天明2(1782)年、有明海に面した金峰山麓には広大なみかん園が広がり、段々畑で河内みかんが生産されています。(熊本県のみかん収穫量は全国3位(平成29年度))。また、植木ではハウス栽培が盛んで、主にすいかが生産されています。(熊本県のすいか収穫量は全国1位(平成29年度))。北区には熊本県の指定天然記念物の大きなクスの木(幹周りが13.3m、高さは29m)があり、樹齢は約800年、戦国時代の寂心(じゃくしん)の墓を根元に巻き込んでいると伝えられ、「寂心さんの樟」と呼ばれています。
   


砂浜に美しい波の形が現れる御輿来(おこしき)海岸(熊本県宇土市)6月16日

御輿来海岸周辺では、干潮時の砂浜に波の形のような大きな曲線が出現し、その美しさから「日本の渚百選」に選ばれています。有明海は広大な浅海性内海で、採貝やのり養殖業などが行われています(熊本県のくろのり収穫量は全国4位(平成30年度))。
   


葉たばこの花が咲いていました。(熊本県宇城市)5月17日

葉たばこの花は、通常、咲くと同時に切り落とされます。この作業を「心止め」といい、開花結実に必要な養分や水分が頂上へいくのを防ぎます。熊本県の葉たばこは平坦地域から中山間地域まで各地で栽培されており、栽培面積、生産量ともに全国1位です。
   

お問合せ先

九州農政局熊本県拠点
代表:096-300-6020

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