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九州農政局

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事業実施状況

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事業全体事業全体 堤防の改修状況堤防の改修状況 排水樋門の改修状況排水樋門の改修状況 排水機場の改修状況排水機場の改修状況

事業全体      

    国営玉名横島海岸保全事業は、総事業費310億円で平成12年度から事業に着手し、令和5年度まで(予算ベース)の進捗率は90.9%となっています。
    これまでに、排水樋門と排水機場の改修を計画的に行うとともに、本格的な海岸堤防の改修を計画的に実施しています。

堤防の改修状況 

海岸堤防の改修工事の実施状況は以下のとおりです。

根固工事

   海岸堤防の改修は、まず、堤防が「円弧滑り」と呼ばれる現象で崩れてしまうことを防ぐため、堤防の海側に波浪によって流されないように5kgから200kg程度の重さの石を敷き詰める根固工を実施しています。
   また、南側の堤防には、根固工から海側に突き出した突堤を50m間隔で設置し、河川などから運ばれてきた漂砂の定着を図り、多様な生物が生存できるように生物多様性を高める環境整備を実施しています。
   なお、根固工のように堤防の海側で行う工事は、海苔の養殖時期を避けた4月から9月の半年の限られた期間に実施しています。
   根固工は、平成14(2002)年から実施しており、平成29(2017)年の3月までにほぼ完了しました。

 

平成14年に実施した末広工区根固工
平成14年に実施した末広工区根固工
平成21年に施工した根固工と突堤
平成21年に施工した根固工と突堤

 

堤防補強盛土工事 

   軟弱地盤上で堤防に盛土するためには、円弧すべりなどを起こさないように盛土や地盤の挙動を確認しながら、1次盛土工事、2次盛土工事と段階的に実施しています。
 

排水樋門の改修状況 

排水樋門の改修工事の実施状況は以下のとおりです。

1号排水樋門・2号排水樋門

  1)基礎工事 
   この地域の地盤は、“有明粘土”という非常に軟弱な地層が堆積しています。これは、言わば豆腐のようなもので、この上に重い構造物を載せるとその地盤自体が沈下し、それに伴って構造物も沈下してしまいます。

   樋門を丈夫に造って長持ちさせるためには、その周辺を含めた基礎となる地面の強度を高める必要があります。

   そこで、有明粘土層の地盤の強度を高めるため、土の中の水分を排水して圧縮する必要があります。

   このため、ストローの寄り集まったシートを土中に打込み(写真1)、その上に盛土して荷重をかけて(写真2)、強制的に土の中の水を排出させます。さらに排水樋門の重量を支えるため、直径35cm~50cmの杭を100本以上打ち込み(写真3)、樋門をしっかりと支える地盤を造りました。
樋門建設位置図
樋門建設位置図
 水抜きシートを挿入
(写真1)
水抜きシートを挿入
 載荷盛土
(写真2)
載荷盛土
 盛土の除去と杭打ち込み
(写真3)
盛土の除去と杭打ち込み

 

  2)排水樋門本体の建設 
   排水樋門は、基礎工事によって完成された丈夫な地盤の上にコンクリートで構造物を造り、ゲートを据え付けて建設します。

   ゲートは、旧施設と同様に海側には海面の水位と川の水位との水位差で生じる水圧で自然に開閉するフラップゲートを設置し、陸側にはフラップゲートがゴミなどによって故障した場合などに備えてローラーゲートを設置するなど安全性を確保しています。

   また、塗装などの維持管理費を軽減するため、錆びにくいステンレス製のゲートを採用しました。

   排水樋門の建設工事は、平成13年より施工を開始し、新1号排水樋門は平成18年3月に完成し、新2号排水樋門は平成21年12月に完成しました。
平成17年度に完成した新1号排水樋門
平成17年度に完成した
新1号排水樋門
完成間近の新2号排水樋門
平成25年度に完成した
新2号排水樋門
陸側に設置したローラーゲート
陸側に設置したローラーゲート

 

唐人川防潮樋門

   平成21年度までに、ゲート操作設備の改修、ゲートの塗装、ゲートのローラーの取り替え、管理橋の欄干の付け替え、操作室の橋脚の補強工事を実施しており、平成22年度に完成しました。
生まれ変わった唐人川防潮樋門
生まれ変わった唐人川防潮樋門
操作室の橋脚補強工事
操作室の橋脚補強工事

 

大開排水樋門、大豊排水樋門、有明排水樋門

   3つの水門は、建設されてから30年以上が経ち老朽化が進んで排水機能が低下しつつあったため、大開排水樋門及び大豊排水樋門は、既存の施設を有効に活用しながら改修工事を行っています。
   有明排水樋門は、平成25年度に完成しました。

有明排水樋門

大豊排水樋門

大開排水樋門


排水機場の改修状況 

1号排水機場 

   1号排水機場の改修は、旧排水機場に隣接して新しく造り直しました。
   1号・2号排水樋門と同様に、軟弱地盤の基礎工事を実施し、強度を高めた地盤の上に排水機場を建設しました。
   平成14年度に工事に着手し、平成21年6月に完成し、7月から運用を開始しています。
旧1号排水機場
旧1号排水機場
右矢印 新1号排水機場
新1号排水機場

 

2号排水機場

   2号排水機場は、1号排水機場と同様に、旧2号排水機場に隣接して新しく造り直しました。
   平成21年10月から軟弱地盤の基礎工事の1つである載荷盛土工事に着手し、平成25年度に完成しました。

旧2号排水機場
右矢印
新2号排水機場



3号排水機場

   3号排水機場は、造られてから35年以上が経過し、1号排水機場、2号排水機場ほどの老朽化は見られないものの、排水に支障を来しているため既存施設の部分改修を行い、平成21年3月に完成しました。
老朽化した3号排水機場
老朽化した3号排水機場
矢印 改修された3号排水機場
改修された3号排水機場

  

お問合せ先

玉名横島海岸保全事業所
〒865-0072 熊本県玉名市横島町横島2081
Tel 0968-84-4151

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