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九州農政局

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令和元年度米粉利用拡大セミナー「もっと広がれ!米粉の魅力」の開催結果について

米粉はパン・麺・洋菓子などへの利用のみならず、近年は製粉・加工の技術革新により、グルテンを使用しない商品や、保湿性や粘性に着目した商品等の開発が進み、より魅力ある食材として進化しています。九州農政局は今後の米粉利用がさらに進められるよう、令和2年1月18日(土曜日)に、福岡県福岡市において、「令和元年度米粉利用拡大セミナー『もっと広がれ!米粉の魅力』」を開催しました。
  福岡県内を中心に学生や食品製造業者、行政関係者など約120名の方にご参加いただきました。米粉料理の調理師範では、米粉料理の手軽さや米粉の使い勝手の良さを、また試食を通して米粉のおいしさを、身近に感じ取ることができました。

開催日時・開催場所
令和2年1月18日(土曜日)13時00分~16時00分
中村学園大学  7号館5階7504教室 (福岡市城南区別府5-7-1)

主催
九州農政局、中村学園大学、(一財)九州地域産業活性化センタ-

(1)国の施策紹介

「米粉をめぐる状況について」

       農林水産省政策統括官付穀物課  新用途米穀推進第1係長 橋本  力  氏  

 

   最近の米粉商品の紹介や、新たな用途に使える米粉の基本的な特徴、米の消費動向から米粉用米の状況についての説明がありました
 また、一般の消費者の方が米粉を選びやすくするために推進している「米粉の用途別基準」や、国産の優れた米粉をさらに国内外にPRするための「ノングルテン米粉の表示制度」などについて説明がありました。

 本省

(2)基調講演・調理示範・試食

「米と健康」

 中村学園大学 薬膳科学研究所所長 教授 徳井 教孝  氏 

 

米と健康」のテーマでご講演いただいた。講演の主旨は以下の内容です。
  食の漢字は中国で、米を土鍋で炊いてれんげでよそうことをイメージして作られた。米の漢字は稲から籾をはずす脱穀をイメージしたものである。人類の歴史をみると数百万年の狩猟採取文化を経て1万年前に4大農耕文化が始まり、日本は米を中心とした食文化を育んできた。その長い食文化の中で、たとえば西洋人と日本人ではインスリンの分泌能力に差があるように、日本人の独自の体質が形成された。現在日本は世界有数の長寿国となり、その食文化である和食(日本の伝統食、一汁三菜)が世界的に注目されている。特に「日本型食生活」として農林水産省が提唱した1970年~1980年代の食事パターンはたんぱく質、脂質、炭水化物(糖質)のバランスが理想的な構成といわれ、今後長寿食としてのエビデンスを世界に発信していく必要がある。一方、米の消費量は戦後減少傾向にあり、それに伴って日本人の1日当たりの食物摂取量も25gから15g程度に減少してきている。生活習慣病予防に効果のある食物繊維の摂取量に寄与する食品の第1位は米であることから、米の摂取は健康維持・増進に重要な役割を果たすと考えられる。最近その根拠の1つとして、炭水化物から摂取するエネルギーの比率が50%程度の人が最も死亡率が低いという疫学調査が発表された。一日ご飯を3膳程度摂取したいものである。米粉の製造技術はこの10年間で格段に進歩しており、これまで味や製品の出来栄えで満足されなかった点が改善されれば、米の新しい食文化が形成されることが期待される。

 徳井

「米粉の魅力~ひと手間かけた ヘルシーな米粉料理~」

 中村学園大学 栄養科学部部長 教授 三成 由美  氏

 

「米粉の魅力~ひと手間かけたヘルシーな米粉料理~」で調理示範いただきました。
  調理示範中に、普段は米を中心とした日本型薬膳の推進を行うなかで、今回は米を粒だけでなく、粉として食べることで食料自給率向上にも寄与するように、家庭で継続して無理なくヘルシーに美味しく作れる、和の食材でメニュー開発に取り組まれたこと。その過程で、過去のご自身の米粉レシピを引っ張りだしてみたが、今回、そのままでは使えなくて、米粉が進化していると感じたこと。 今までの小麦粉のレシピを米粉で置き換えと思って試作していたら、思いの外苦戦して米粉の特性を実感したこと。また、色々なメーカーの米粉を使用してみて、商品毎に水分の吸水が違うと実感したこと。小麦粉と違って、とにかく作業途中で水でさっと洗うだけできれいになるといった、片付けの簡単さを実感したことを。また、 米粉でホワイトソースを作って、あっさりしすぎていると思ったら、米粉を炒って香ばしくするとコクが出る。米粉を材料と混ぜ合わせたら、水をよく吸わせて均一にするためにも、いったん寝かすことがコツ。など、ひと手間かけることで、更に美味しく出来ることを述べられました。
  限られた時間の中で、てきぱきと見事な調理示範を披露され、また会場内では同時進行で数種類もの試食品が提供され、米粉の美味しさも実感した貴重な体験となりました。
 

 三成教授

(3)米粉製造における先端技術の紹介

「アルファー化米粉で従来の米粉特性を改善・用途拡大」

株式会社西村機械製作所  代表取締役社長  西村  元樹  氏 

 

  粒子の細かさの違いによる米粉の種類(新用途<上用粉<上新粉)の説明と、またそれぞれの代表的な米粉製粉技術の紹介をはじめに、新用途米粉(小麦粉代替)を普及する中で、グルテンを添加せずに米粉パンを製品化できる、アルファー化米粉開発に至った経緯を紹介されました。また、保存輸送が簡易になり、製粉コストが安価になることでアルファー化米粉が普及するとして、膨化(パフ)後に粉砕してアルファー化米粉とする製造方法が紹介され、パフマシンの動画の視聴がありました。その後は、アルファー化米粉の特徴(保水性向上(老化防止)と分離防止)を活かした具体的なレシピの紹介として、(1)クッキー(2)パンナコッタ(3)サンドウィッチのフィリング(4)コロッケなどで、従来の新用途米粉にアルファー化米粉を添加した際の、含有率の割合による製品の比較が詳細に紹介され、新用途米粉(湿式・低澱粉損傷米粉)とアルファー化米粉の組み合わせにより、さらに米粉の用途が拡大することを紹介され、今後は湿式製粉機械とアルファー化米粉製造装置で、お米の特徴を最大限に活かした商品の開発支援をしていきたいと締めくくられました。

 西村機械


「広がる米粉の可能性~製粉技術とグルテンフリー~」

熊本製粉株式会社  企画部  企画マーケティング課長  林  いずみ 氏

 

  基本の新用途米粉の品質特性として、(1)粒子が細かい(2)粒子の大きさが均一である(3)澱粉が傷ついていないことが重要で、製粉技術と二次加工技術によって、吸水が高い=しっとり、粒子が小さい=なめらかなどの米が持つ品質特性を最大限に引き出す用途を広げることができること。さらに製粉技術進化により超微粉末化が可能になり、スポンジケーキの内相のきめ立ちが細やかになること。特有の青臭みやパンやお菓子が膨らまないなどの課題をクリアした玄米粉から、さらに細粒タイプへ進化させることで、口溶けがよくソフトな食感でボリュームアップを図ることが可能になるなど、粉の特性を変化させることで、さらに美味しさの可能性が広がることなどが紹介されました。
  また、グルテンフリーだけでなく、ヴィーガン・ベジタリアン・マクロビオティック等の海外の食の多様性へ対応するべく、(1)アレルゲン対応専用工場で生産、(2)FSSC22000認証取得、(3)アメリカの認証団体GFCOのグルテンフリー認証取得、(4)ハラール認証取得をし、安心・安全へ取り組んでいることなどの紹介がありました。今後も、原料に応じた製粉方法で米粉の特徴を引き出し、米粉の特性を理解し、特性を活かした使い方を紹介することで、安心して美味しく食べられる食のバリアフリーを目指していきたいと締めくくられました。

熊粉

試食・調理示範・展示等

 

試食 調理示範  
                  <当日参加者へ提供された試食品>
              米粉甘酒
              ジャポニカクレープの柿ソース巻き
              米粉を使った和風香りピッツァ
              薬膳ナッツ入り米粉クッキー

               <調理示範で実演された米粉料理>
             冬野菜と鶏肉のホワイトシチュー
             米粉を使った和風香りピッツァ
             ニラと魚介のチヂミ
             薬膳ナッツ入り米粉クッキー
             ジャポニカクレープの柿ソース巻き   
    
パネル等展示 輸出品  
 <ラウンジでの各種展示とパネル>
    
   <輸出されている米粉のサンプル展示>
   
 


その他


セミナー当日に配布した「調理示範」と「風趣奏でる和の菓子」のレシピです。
ぜひ美味しい米粉をご家庭でもお試し下さい。

提供:中村学園大学  薬膳科学研究所  三成  由美 氏、徳井  教孝 氏
調理示範レシピ(PDF : 4,887KB)
風趣奏でる和の菓子レシピ(PDF : 6,715KB)

お問合せ先

生産部生産振興
担当者:流通改善係
代表:096-211-9111(内線4443)
ダイヤルイン:096-300-6211
FAX:096-211-9745

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