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九州農政局

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佐賀平野のクリーク(佐賀県)


(整備前)

(整備後)
県営かんがい排水事業により整備された
幹線用排水路(神埼郡千代田町)

揚水方法

(以前)
低いクリークから水田へ水を揚げるため、古くは汲み桶が使われた。これは、4本の縄をつけた桶をクリークに投げ入れ、2人で汲み揚げる作業を繰り返していた。この作業は、1反の水田に水を満たすのに4~5時間かかった過酷な労働であった。
その後、江戸時代に京都の人が考案したといわれる写真のような踏み車(水車)が全国に普及し、揚水効率が飛躍的に向上したが、炎天下での揚水作業は気が遠くなる程の重労働であることに変わりはなかった。
(現在)
昭和初期に電気かんがいが佐賀平野に導入され、水車の過酷な労働から解放された。これにより、農業の生産性が大きく改善され、「佐賀段階」といわれる高度な農業の発展段階をもたらすこととなった。
現在は、圃場整備事業の実施により写真のような揚水機場が、佐賀平野の至る所に配置されており、効率的な農業用水の取水が行われている。

特徴

佐賀平野は、水田面積に対する山地面積の割合が小さいため、農業用水の絶対量が乏しい。このため、乏しい水資源を効率良く反復利用(クリークに貯留された農業用水は、揚水機により汲み揚げられ、その汲み揚げられた水は再びクリークへ還元され、また、還元された水を汲み揚げる)できるように、クリークが佐賀平野一円に発達している。その起源としては、自然陸化と干拓に伴って、澪筋(潮が引く時にできる水の通り道)が残されたものやかんがい用に堀削されたものが大部分である。現在、かんがい排水事業や圃場整備事業によりクリークの統廃合が進められており、上の写真のように直線化された効率的な水路に変貌している。








1.位置 佐賀平野一円
2.名称 クリーク(農業用用排水路)
3.目的 農業用水の送水貯留及び農地を
含めた地域の排水
4.規模等 (水路の幅)数m~35m
(水路の深さ)1m~3m

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