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中国四国農政局

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    四国土地改良調査管理事務所

    4. 管内の名産品

    すだち(徳島県)

    徳島県のすだちは、全国の生産量の98パーセントを占める県の代表的な特産物です。さわやかな酸味と、すがすがしい香気が特徴で、サンマなどの焼き魚をはじめ様々な日本料理で使用されています。

    「すだち」の名前は、「酢橘(すたちばな)」に由来するといい、酢として使われたことから付けられたといわれています。徳島県のすだちは、昔から食べると長生きすると伝えられており、すだちの風味が料理の味を高めるばかりでなく、食欲増進、疲労回復などに高い効果があります。果肉にはビタミンCが豊富に含まれており、果肉の中の「リモネン」という成分が醸し出す香味には、心気を整える効果があるといいます。そのため、すだちの香りは、不安やイライラの脳波が減らし、ストレス解消にも大きく役立ちます。

    主要な産地には、神山(かみやま)町、佐那河内村(さなごうちそん)、阿南(あなん)市、徳島市、勝浦(かつうら)町があり、すだち果汁を使った焼酎の「すだち酎」をはじめとし、多数のすだち製品が開発されています。

    写真1  すだち

    【写真】すだち

    写真提供:徳島地域センター

    レタス(香川県)

    香川県を代表する野菜としてあげられるのがレタスです。レタスは5千年以上も前に西アジアなどで作られていたといわれています。日本でも奈良時代以前からレタス栽培が行われたといわれており、江戸時代に書かれた『農業全書』にも品種、栽培法、料理法などが記されています。香川県でのレタス栽培は、昭和35年(1960)ごろから始まりました。

    レタスの和名は“ちしゃ(ちさ)”。レタスの葉や茎を切ると、そこから白い乳液を出すことから、「乳草(ちちくさ)」と呼ばれ、それを略して「ちしゃ」と呼ぶようになったといわれています。

    玉チシャ(クリスプ型・バター型)、立チシャ、葉チシャなど様々な種類がありますが、日本では玉チシャ(クリスプ型)を一般的にレタスと呼んでいます。

    レタスは全国で季節ごとに産地をつなぐリレー方式で栽培されているため、一年中、手に入れることができます。香川県で生産されるレタスは、10月下旬から6月上旬にかけて出荷されます。生産量は全国5位の年間約3万トン。東京都中央卸売市場では冬から春にかけて出回る量の3割を占めています。

    香川県のレタスは、農薬の使用を可能な限り少なくし、有機質の肥料を中心に栽培される「らりるれレタス」、ミネラル成分を多く含む土壌で栽培される「ミネラルレタス」などのブランドで販売され、全国各地で食されています。

    写真2  レタス

    【写真】レタス

    キウイフルーツ(愛媛県)

    愛媛県では、国内生産量の25パーセントを占めるキウイフルーツが生産されており、日本一の産地となっています。

    キウイフルーツは、もともと中国が原産地ですが、ニュージーランドで果樹として改良され、世界各国で食べられるようになりました。日本では、1960年代にみかん産地を中心に導入され、瞬く間に身近なフルーツの一つとなりました。キウイフルーツのビタミンCの含有量は、みかんの約2倍と果物の中でもトップクラスで、その他にも、老化防止に効果的なビタミンEや良質の植物繊維などの栄養素がたっぷりと含まれています。また、肉類の消化を助けるタンパク分解酵素のアクチニジンも多量に含んでいます。

    愛媛県で栽培される品種は、ほとんどが緑色の果肉の「ヘイワード」ですが、最近は黄肉種の栽培も行われています。産地はほぼ県内全域に分布していますが、松山市、丹原(たんばら)町、長浜(ながはま)町、伊予(いよ)市、双海(ふたみ)町、北条(ほうじょう)市が有名です。

    キウイフルーツは、表面の産毛がびっしり生え揃っていることが良質の証しといい、上下を押して柔らかくなったころが食べごろです。小さな穴を開けたポリ袋にりんごと一緒に入れておくと、より早く食べ頃を迎えることができます。サラダやフルーツポンチなどいろいろな方法で食べることができますが、そのままで食べる時は、半分に切って、スプーンですくって食べると、手も汚れずにきれいに食べることができます。

    写真3  キウイフルーツ

    【写真】キウイフルーツ

    土佐文旦(とさぶんたん)(高知県)

    土佐文旦は、高知県を代表する果物で、グレープフルーツによく似た外見と、上品な甘さが特徴です。

    文旦は、もともと東南アジア、中国、台湾などを原産地とする果物で、日本へは、江戸時代にもたらされたといいます。「文旦」の名前は、清国船の船長であった「謝文旦(しゃぶんたん)」の名前から付けられたものだといい、土佐文旦、水晶文旦、本田文旦など、様々な品種があります。夏ミカンやハッサク、グレープフルーツなども文旦の血をひく果物です。

    高知県で育てられる土佐文旦は、昭和の始めに土佐市宮ノ内地区で始められたもので、現在では、土佐市や宿毛(すくも)市、須崎(すさき)市、香我美(かがみ)町などを始めとして、県下全域で生産が行われています。同じ柑橘(かんきつ)類でも、皮が赤っぽい、温州みかんや伊予柑、ポンカンなどは、甘味の主成分が砂糖と同じ「蔗糖(しょとう)」でできていますが、皮が黄色い土佐文旦は、蜂蜜と同じ「果糖」を主成分としているため、すっきりとした上品な甘みが感じられます。

    写真4  土佐文旦

    【写真】土佐文旦

    お問合せ先

    四国土地改良調査管理事務所
    〒762-0086
    香川県丸亀市飯山町真時677-1
    TEL:0877-56-8260