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中国四国農政局

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    四国土地改良調査管理事務所

    2. 香川県 空海(くうかい)

    【生没年:774年(宝亀5)~835年(承和2)】

    空海は、讃岐国(さぬきのくに)(香川県)の屏風(びょうぶ)が浦に生まれました。15才の時に上京、大学寮(中央役人の養成所)に入りますが、立身出世に疑問を持って大学を退学、仏教に一身を捧げる決意をしました。31才の時、留学僧として唐にわたり、帰国後は、後の真言宗(しんごんしゅう)を開いて高野山(こうやさん)に金剛峰寺(こんごうぶじ)を創立、そして帰国から14年後、故郷の満濃池(まんのういけ)の修復という大事業に当ります。

    香川県は昔から雨が少なく、いつも水不足に苦しんできました。満濃池の原型は空海の築造の100年余前の8世紀初頭に築かれました。我が国最古の人造湖で、讃岐の開田に大きく寄与したといわれていますが、築造約100年後の弘仁9年(818年)に洪水により堤防が決壊しました。復旧に取りかかりましたが、被害が大きくて難渋していました。弘仁12年(821年)、空海は、満濃池改修のため築池使別当として帰国し、この難事業を担当、見事に完成させました。

    空海は、水圧を防止するため堤防をアーチ状に造り、また柵を設けて護岸を強固にしました。これらは唐に留学中に見た先進的な技術を参考にしたのではといわれています。

    空海は護摩(ごま)を焚(た)いて一心に祈願、そのお陰で人夫たちも喜び勇んで働き工事は3ヵ月余りで完成したといわれています。

    写真1 満濃池

    【写真】満濃池

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