世界かんがい施設遺産

「かんがい(灌漑)」とは、農作物を育てるために必要な水を、人の力で農地に供給することをいい、広い意味では、水を川から取る、水を農地へ送る、水を分ける、という行為も含みます。かんがいを行う施設を「かんがい施設」といい、代表的なものとして、農業用水路やため池などがあります。
世界かんがい施設遺産(World Heritage Irrigation Structures)は、かんがいの歴史・発展を明らかにし、理解醸成を図るとともに、かんがい施設の適切な保全に資するために、歴史的なかんがい施設を国際かんがい排水委員会(ICID)が認定・登録する制度です。
中国四国地方の世界かんがい施設遺産

1.倉安川・百間川かんがい排水施設群(くらやすがわ・ひゃっけんがわかんがいはいすいしせつぐん)
[岡山県岡山市]
倉安川・百間川の2つの水路により、倉田新田・沖新田という2,200ヘクタールを超える大規模干拓を実現し、食料増産と地域農業の発展に大きく貢献。倉安川吉井水門は、日本最古の閘門式水門である。
3.常盤湖(ときわこ)
[山口県・宇部市]
築造当時、米の生産量は40万キログラムから125万キログラムとなり、年間5000人分以上の食料の増産。現在は、常盤湖畔は緑と花であふれ、彫刻の展示場として利用されるなど、多様な利用形態を有する都市公園として多くの市民に愛されている。
関連情報
世界かんがい施設遺産の登録制度及び全国各地の登録施設を紹介する動画を「maffchannel」にて公開しています。
(世界かんがい施設遺産紹介動画:YouTubeへ外部リンク)
- 世界かんがい施設遺産に関する詳細の説明はこちら(農林水産省のホームページへリンク)
お問合せ先
農村振興部設計課