旭酒造株式会社(山口県)「日本酒を米国・EU・中国等25ヵ国以上へ輸出」
令和元年度取組事例
|
|
事業者の概要
- 所在地:山口県岩国市周東町獺越2167-4
- 代表者:代表取締役社長 桜井 一宏
- 主な品目:日本酒
- 主な輸出先国:米国、EU、中国、台湾、香港等、25カ国以上
- 事業概要:原料米を山田錦に限定した純米大吟醸酒「獺祭」を製造・販売。杜氏に頼らず社員だけで四季醸造を行っている。酔うため、売るための酒ではなく、品質にこだわりぬいた味わう酒造りを目指している。
輸出の取組内容
- 2002年から台湾向けに輸出を開始。
- 2003年から米国のニューヨークに拠点を置き販路開拓。2007年からはフランスを拠点にEUに販路拡大。2008年から中国への輸出を開始。中国への輸出額は、全輸出額の5割を占める。
- 2011年には、ユダヤ系が多い米国市場での販路拡大のため、地酒として初めて「コーシャ」(ユダヤ教の清浄食品基準)を取得。
- 2015年に新工場を整備し、生産規模を拡大。売上高に占める輸出の割合は5割を目指す。
取組経緯
- 普通酒の売上げの減少をうけ、純米大吟醸酒に特化した醸造システムへ転換。
- 新たな販路として首都圏市場に進出したところ、獺祭が人気となり知名度が向上。
- このことをきっかけに、地元の小さな市場より大きな市場の方が販路を確保出来ると実感し、世界を目指した。
課題と対応方法
- 栽培の難しい「山田錦」の確保
取引を期待できる農家との長期の栽培契約や、新規生産者への栽培ノウハウの提供により原料確保の道筋をつけた。 - ワイン文化圏での日本酒の販路拡大
勉強会で鍛えたスタッフが現地の試飲会で、食材によってはワインより日本酒の方が合う等日本酒の魅力をPRし、多くの顧客を獲得。 - 商品の品質管理
取引先を蔵に招いて、製造研修に参加いただき、品質管理のノウハウを身につけていただいている。
実績
- 輸出額
2016年度:8億3,316万円、2017年度:12億6,259万円、2018年度:23億2,400万円 - 輸出国割合
中国:50%、米国:15%、EU:2%、その他:33%
今後の事業展開
- 「獺祭」が、どこの国でも同じように楽しめるよう、品質管理に注意しながら、さらなる輸出拡大を目指す。
- 直接輸出に向け、社内での人材育成や輸出部門の立ち上げなど、社内の体制整備を図る。
- 米国における日本酒市場の拡大のため、ニューヨークに酒蔵を建築中。味は一流だが値段は抑えた日本酒を開発し、中間層を開拓する。
印刷用
旭酒造株式会社(山口県)「日本酒を米国・EU・中国等25ヵ国以上へ輸出」(PDF : 731KB)
お問合せ先
経営・事業支援部 輸出促進課
代表:086-224-4511(内線2668, 2159)
ダイヤルイン:086-230-4258