JA函館市亀田 理事 山田 美代子氏
(函館市亀田農業協同組合)
山田氏は、函館市でばれいしょ、長ネギ、にんじんなどを栽培する農家を経営する一方で、2022年からJA函館市亀田の理事として活躍されています(現在1期目)。そのほか、函館市農業委員も担われています。
取材日:2023年2月1日
取材場所:JA函館市亀田

女性役員の立場からJAの印象を変えたい!
4年前の役員選挙で、周囲から薦めもあったので家族に相談したところ、協力してもらえることになりました。そのときは、組合員の皆さんが、役員の女性登用について認識されていないと思い立候補しましたが、結果はあと一歩でした。そこで昨年の役員選挙では、今回駄目なら役員になるのは諦めるとの思いで立候補し、当選しました。
これまで、JA女性部の役員を10年程務めてきましたが、役員としてJAの経営に加わることになり、初めて知ることも多く、勉強の必要性を痛感しています。
また、自分も他の女性部員も、役員というものは男性社会だと思い込んでいたため、今後は、女性役員の立場からJAの印象も変わるようポジティブに活動していきます。
JAを外側、内側の両面から見られるようになった
一番苦労したのは専門用語です。理事会で先輩たちのやり取りを聞きながら理解したり、資料等で勉強しています。
また、JAの経営について、これまでは外側の一部分しか見えていませんでしたが、役員に就任し、外側と内側の両面から深く考えることができるようになり、自分自身にとって大きな収穫となっています。
自分が得た知識、経験を広く伝えて行きたい
これまで男性が役員を担っていた時期が長く、女性自身も自分たちが関わらなくてもうまく運営してくれているというような安易な考えがありました。しかし、そのような考えを変えていくためには、これからのJAを引っ張っていく立場となる青年部員も含め、JAの経営を理解してもらうような発信をしていきます。
また、組織の経営陣に入れば、一つのことに固執せず、多くの人の話を聞いて、前に進んでいく必要があるとともに、そのことで自分自身も成長し、多くのことを学ぶことができます。自分が感じたことや、得た知識などを女性部の皆さんに伝えながら、女性役員の登用について認識が深まるよう取り組みます。
次世代に繋げていきたい
当JAの女性役員の登用が次世代につながるように、任期の3年間で地固めをしていきたいと思っています。そのためには、次世代が手を挙げてみたい、と感じるような活動していきたいと考えています。
家族が支えとなる環境づくりが大事
短時間の会議であっても、家族が気持ちよく送り出してくれる環境がなければ、役員を担うことはできません。我が家では私がパートの管理を担っていますが、会議等に出向くときは息子に引き継いでいます。家族の理解があれば、どんな状況でも対応できるのではないかと思いますが、その家族が理解するためにはどうしたら良いか、ということが大きな課題です。JAの経営には女性目線が必要であり、そのために女性が参加する、ということを主人(家族)に理解してもらう必要があります。
また、家族を応援できる体制も必要だと思っています。例えば酪農には休みを取れるようにヘルパー制度が確立されております。難しい面もあるかもしれませんが、畑作にも、家族をバックアップするヘルパー制度のようなものがあればいいと思っています。
取材のご協⼒ありがとうございました
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