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北海道農政事務所

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JAさっぽろ 理事 丹羽恵子氏

JAさっぽろ
(札幌市農業協同組合)
理事 丹羽 恵子 氏

丹羽氏は、札幌市でレタスなどを栽培する農家を経営する一方で、2017年7月からJAさっぽろの理事として活躍されています(現在2期目)。

取材日:2022年12月22日
取材場所:北海道農業協同組合中央会札幌支所

写真写真右  JAさっぽろ  理事  丹羽 恵子 氏
写真左  JAさっぽろ  理事  横山 静江 氏

自分の趣味・特技が地域との繋がりに!

   経営面積は知人に栽培していただいている牧草畑を13ha所有しているほか、私はレタスを0.9ha作付けし、農協を通じて、函館市に出荷しています。そのほか、サッポロさとらんど(農業や自然と親しむことのできる体験型の施設)開園以来(平成7年~)、実際に参加者の皆さんに漬物を食べていただきたいという思いから、漬物講座を開催するなど様々なことを行ってきました。漬物講座では、自分で作った野菜(札幌大球、大根、白菜など)での漬物を持参しています。
   私は、農家の長女として生まれ、実家で農家を続けてきました。私が結婚して2年目には、転作としてエリザベスメロンやサッポロ西瓜を栽培していました。両親が他界してからは、妹と一緒に農家を続けてきましたが、妹が65歳で農家を辞めてから、夫と一緒に農家を続けています。夫は別の仕事にも従事しているため、仕事前に朝採り作業などを手伝ってもらいますが、そのほかは私1人で農作業を行っています。
   サッポロさとらんどは、「人と農業・自然とのふれあい」・「都市と農業の共存」をテーマに、憩い楽しみながら農業体験等ができる田園空間と札幌市の都市農業を総合的に支援する拠点であり、農業に対する理解を深め、食への関心を高めることを目的としている施設です。開園された際、A・Cネットワークグループ(市民と農業者が一体となって農業体験を行う女性農業者グループ)が立ち上げられ、声をかけていただきました。
   開園から27年間、自分の知識や技術を後生に残し、伝えたいという思いで行ってきたことが今に繋がっていると感じています。

周りからのバックアップが理事就任の決め手!

   年齢的にもJAさっぽろの女性部を辞めようと思っていた時期に、当時のJAさっぽろの女性部長から「農協理事を引き受けていただけないか」と声をかけていただきました。当時の篠路支店長や夫に相談したところ、「バックアップするからやってみてはどうか」と言ってもらえたことが、農協理事を引き受けた決め手となっています。
   理事になる方は、女性部の部長や副部長の方が、順番に担っていくものと思っていたため、部長や副部長ではない自分に声がかかった際は、正直びっくりしましたが、それでも、自分自身度胸がある方で、また自分自身の勉強になると思い、特に不安を感じることなく、理事を引き受けました。総会では周りに何を言われても、自分の思いを話しています。
   また、地方であるほど、女性の出る幕がない印象をもっていますが、JAさっぽろでは、これまで支店長などが率先して女性役員登用の働きかけを行ってきたため、女性役員のポストが確立できていると思っています。

家族のサポートはなくてはならないもの

   私の夫は、農家ではなく、会社を経営しています。農家のことはあまりわからなくても、夫婦関係が良好であるため、農家の仕事は何でも手伝ってくれます。農家のことや経営のことは何でも相談し、家事も含め、自分の出来る範囲内のことを手伝ってくれます。
   収穫作業は作物1つ1つ規格が異なるため、私一人しか行うことができません。そのため、夫が作物を入れる箱作りやトラックへの荷積み作業を手伝ってくれ、農協への出荷も行ってくれます。種まきは私、機械で植えるのは夫、肥料を撒くためにトラクターに乗るのは私など、それぞれの役割が決まっており、家族のサポートがとても心強いです。

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交流はかけがえのないもの

   1ヶ月に1回は役員会議に出席します。また、女性部の会議が年に1、2回開催されます。コロナ禍により、会議の回数などは減ってしまいましたが、コロナ禍前には道外と道内の研修旅行が開催されていました。道外の研修では必ず工場見学を行い、道内も様々な施設などを回りました。こういった会に参加することが本当に楽しかったです。現在、JAさっぽろの合併が決まっておりますが(令和5年10月にJAいしかりと合併)、新しく仲間となるJAいしかりの女性農業者との交流がとても楽しみで、かけがえのないものとなっています。

学生のような気分で毎日楽しく!

   JAさっぽろでは女性役員への理解が浸透しており、働きやすい環境となっていることから、今までどおりで良いと思っております。サッポロさとらんどに若い方が参加されることが増え、漬物講座などを通じて、自分のできることを若い方に伝えられればと思っています。人と接する機会があることで、例えば、方言のことで盛り上がったり、私自身の勉強にもなり、お互い学ぶことがとても多いと感じています。
   また、農事組合(農業生産の協業を図る法人)の代表を4年間担っていましたが、農事組合の中での集まりだけでは分からないことも多く、JAさっぽろの理事を担ったことで、お金の中身・流れが理解できたことがとても勉強になりました。
   理事を引き受けて、悪かったと思うことは1つもありません。毎日楽しく、学生に戻ったような気分で、1日中大きなお金の話などを聞いていることが楽しく、また大学に行き直したいなと感じるぐらい、勉強したいと思っています。

母親的な立場で地域・職場で活躍!

   コロナ禍前に一番喜んでもらえたことは、職場に毎回3~4種類の手作りの漬物を持参したことです。季節ごとに違った漬物を作り、美味しいと言ってもらえることが何よりも嬉しかったです。
   また、JAさっぽろは若い理事がたくさんいるため、母親的存在として接してもらい、交流できることがとても楽しいです。JAの施設に泊まり込みで研修を行った時には、時代時代の話ができ、また道内各地域の方たちなどとも話ができ、とても良かったと感じています。続けられるのであれば、これからも引き続き、役員を続けていきたいと思っています。

丹羽様、JAさっぽろの皆様、
取材のご協⼒ありがとうございました

お問合せ先

企画調整室

ダイヤルイン:011-330-8802

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