JA新はこだて 理事 笠松 悦子氏
(新函館農業協同組合)
笠松氏は、知内町で水稲、大豆、ニラ、トマトを栽培する農家を経営する一方で、2018年からJA新はこだての参与、2021年から理事として活躍されています(現在1期目)。そのほか、知内町議会議員を担っています。
取材日:2023年1月25日
取材場所:JA新はこだて 知内基幹支店

女性の視点を持って発信できる人材を発掘することが一番の仕事
(1)役員に就任した感想
これまで、JA女性部の役員として、農業や暮らしに関わる取組に参加してきたことや、全道規模の会議、参加者がほぼ男性だけの会議にも参加経験があったため、プレッシャーなく就任できました。
役員就任に際しては、家族に相談したところ、「これからの社会で女性の役員登用は当たり前だし、農業経営と両立できるように協力する」と後押ししてくれたのが大きいです。
今後は、活動を行う中で、日々家族が支えてくれるので、JA組織の一員として、自分が発する言葉や行動に対する重みと責任を感じて行動していきます。
(2)役員に就任して、苦労したことや良かったこと
女性部の役員時から、組合長や各支店の運営委員長とのつながりがあったので、特に苦労は感じませんでしたが、役員に就任して、様々な経験をさせていただいたことにより、これまで以上に高い目標をもって、取り組んでいかなければならないと感じ、何事も前向きに受け入れるようになりました。
(3)役員に就任して、重点的に取り組んでいること
JA職員さんが、しっかりとした仕事を行ってもらうためには、環境や権利を整えることが重要であるため、環境づくりを第一に取り組んでいます。
(4)今後、役員として取り組んでいきたいこと
これからの社会は、女性の視点が不可欠であるため、残りの任期で、女性の視点を持って発信できる人材を発掘することが一番の仕事です。
また、女性は、農業経営に加え、子育てや介護など様々な経験を有しているので、それらの経験を役員として発信していくことで、次につながるものと思います。
(5)女性の農協役員の登用を目指す上で、実現に向けた課題やどんな支援があればいいと思うか
ほとんどの経営体では、男性が生産組合等の役員を担う中で、女性も役員を担うような状況になれば、日々の農業経営に支障を来すことになります。それぞれの経営体で状況は異なりますが、家族の中でお互いに理解し合うということが大きな課題です。
また、私ともう1名の女性理事は、理事に就任する前の一期に、参与として理事会に参加したことが非常に良い経験となりました。女性理事を増やすためには、再度、参与制度設けて、女性理事と参与が共に理事会に参加するような体制づくりや、何をバックアップできるのかを見えるようにしていくことが必要だと考えています。
取材のご協⼒ありがとうございました
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