京都芸術大学との連携協定による取組
近畿農政局は、京都芸術大学との包括的連携協定に係る取組として、以下の通り意見交換及び合同での現地研修を行いました。
・現地研修(弓削牧場)
令和3年11月18日(木曜日)、兵庫県神戸市の弓削牧場において、京都芸術大学の学生4名と近畿農政局若手職員5名の合同での現地研修会を行いました。
弓削牧場では、乳牛の放牧、生乳と乳製品の加工・販売、チーズレストランの運営を手掛けておられます。また、牧場の恵みを生かした持続可能な酪農を目指して、ふん尿からバイオガスを生成し、エネルギー源として活用しており、さらに、副産物である消化液を使って、野菜やハーブ、果樹を栽培するほか、養蜂にも取り組み、都市の中にある酪農家として、牧場内での資源循環に取り組んでおられます。
研修では、バイオガスユニットを用いた持続可能な酪農経営及びその過程で生じた消化液を用いた野菜やハーブ等の栽培について、弓削牧場内で実際に見学させていただきながらご説明いただきました。 研修参加者からは、「丁寧な説明でとてもわかりやすかった」「消化液を使ったハウス栽培が印象に残った。」などの感想があがっていました。
・現地研修(有限会社山口農園)
令和3年11月18日(木曜日)、奈良県宇陀市の有限会社山口農園において、京都芸術大学の学生8名と近畿農政局若手職員5名の合同での研修会を行いました。
山口農園では環境に配慮し、先駆的な有機農業の取組をされておられ、農園運営におけるこれまでの取組や栽培での工夫などについて、現地圃場の見学を交えて講義していただきました。なかでも、有機野菜の食品ロス対策として、形が悪い等で味は良いが市場に出せないものについて、社員食堂での使用のほか新たな加工食品への活用のための研究を行う等、苦労して作った農産物が無駄にならないような商品開発を行っておられます。 また、有機農業では雑草の抜き取り作業など、手作業が多く労働力が必要となる問題がありますが、梱包作業、営業など部門ごとに違ったスタッフを備えることで、部門ごとのプロを作り、作業ミスの排除と休暇等とりやすい職場になるよう労働環境にも配慮されています。
京都芸術大学の学生からは、「食品ロスが出ないために私達がすべきことは何か」や「開設されている職業訓練学校や卒業後の状況」、「農学の魅力とは何か、子供にも継いでほしいと思うか」など沢山の質問が上がり、時間を延長しての研修となりました。
・意見交換
令和3年11月25日(木曜日)、近畿農政局大内次長は、京都芸術大学の大学生3名と意見交換を行いました。
訪問された大学生は、「未来の食や新しい変化を受け入れる意識変化」をテーマに、今後起こりうる食文化の変化や、その変化に備えるため、未来食に対する人々の抵抗感をなくす手助けとなるメッセージの発信について研究されています。
意見交換では、「みどりの食料システム戦略」や「フードテック」を題材として、食料自給率の低下やサーキュラーエコノミーの取組のほか、代替肉や昆虫食などの可能性など、多彩な意見や質問が出され、有意義な意見交換となりました。
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近畿農政局企画調整室
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