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近畿農政局

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「富田林の海老芋」が地理的表示(GI)に登録されました。

富田林の海老芋(大阪府)

令和5年7月20日、「富田林の海老芋(トンダバヤシノエビイモ)、Tondabayashi-no-Ebiimo」が地理的表示(GI)として登録され、農林水産省において登録証の授与式が行われました。(登録番号第137号)
大阪府での初登録となり、近畿農政局管内では12産品目となります。
授与式には、
富田林市海老芋振興協議会辻晃司会長、乾裕佳副会長、浅岡弘二・浅岡敬勝会員、富田林市吉村善美市長、山中敬之産業まちづくり部次長兼課長、花岡美保農とみどり推進課課長代理、大阪南農業協同組合田中浩司常務理事、上畑剛仁営農指導課課長代理が出席され、藤木眞也農林水産大臣政務官から登録証が渡されました。


海老芋受章

 登録授与式 前列左から辻会長、藤木政務官、吉村市長、田中常務理事
 後列山中次長、浅岡弘二氏、浅岡敬勝氏、乾副会長、花岡課長代理、上畑課長代理


「富田林の海老芋」は、大阪府富田林市西板持地区を中心に栽培されている在来種から選抜、育成された里芋で、その名の由来とされる海老のような縞模様と湾曲した形状が特徴です。
海老芋の株
 掘り出した海老芋の株

湾曲部分はきめが細かくとろとろとした食感、膨らみの部分はほくほくとした食感を有し、海老に似た形状から縁起物として珍重されるとともに、高級食材として、通常の里芋より高値で取引され、京都や東京の料亭などからも重宝されています。

海老芋
 収穫し洗浄した海老芋

生産地は、礫質低地水田土と呼ばれる、石川の氾濫によって形成された礫層に、水田を行うことによって堆積した水田土が重なり、土壌表面から60cm以内に礫層または岩盤が現れる水はけのよい土壌が分布しています。また、水田として整備されてきたため、水路が発達しており、農業用水が得やすくなっています。海老芋は生育に大量の水を必要とする一方、水はけが悪いとすぐに痛んでしまうが、この土壌条件と水路の発達が海老芋の栽培に適しています。
海老芋の畑
 海老芋の畑 海老芋の生産に適した礫質低地水田土
 
 大阪府富田林市西板持地区を中心に栽培された在来種から選抜した種イモを用い、「土寄せ」による土の重みで上、左右から圧力をかけ、本来は丸く成長する芋の形を人為的に海老のように曲げる技術を地域で100年以上承継し、確立させています。現在、18戸の農家が、1.5haの栽培を維持継続して18tの生産量を確保している。令和3111日には生産団体が意識を統一して、「富田林海老芋振興協議会」を設立し、栽培管理及び出荷管理を行っています。
株寄席
 上、左右から土寄せをして圧力をかける

 掘り起こした直後の海老芋

地理的表示(GI)保護制度は、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因・環境の中で長年育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護するものです。令和5年7月20日現在、132産品が登録されています。

お問合せ先

近畿農政局 経営・事業支援部 輸出促進課

担当者:地理的表示担当
ダイヤルイン:075-414-9025