「京賀茂なす」が地理的表示(GI)に登録されました。
京賀茂なす(京都府)
令和7年3月18日、「京賀茂なす(キョウカモナス)、Kyo Kamonasu」が地理的表示(GI)として登録され、農林水産省において登録証の授与式が行われました。(登録番号第165号)
京都府で2産品目、近畿農政局管内では17産品目となります。
授与式には、京都市農業協同組合 荒木代表理事専務、上賀茂特産野菜研究会 玉田会長、藤井氏、京都市農業協同組合営農支援課 堀井係長が出席され、山本農林水産大臣政務官から登録証が渡されました。
登録授与式 左から荒木代表理事専務(JA京都市)、玉田会長、山本農林水産大臣政務官、藤井氏、堀井係長(JA京都市) |

京賀茂なす |
京賀茂なすは、正円形でヘタに大きな棘があり、黒光りする紫色の外観を特徴とする大型の丸なすです。
肉厚でとろみが強いものの加熱しても煮崩れしないため、地域の伝統料理である「なすの田楽」や会席料理などでも重宝され、市場や料亭などの実需者からも高く評価されています。
![]() 収穫時の京賀茂なす |
賀茂川と高野川に挟まれた肥沃な黒ボク土の扇状地である上賀茂地区は、農村地帯として栄え、江戸時代から大型の丸なすが栽培され、明治時代以降、賀茂なすが地域の特産品として定着しました。
昭和後期になると、他地域で小ぶりな賀茂なすの生産が広がる中、賀茂なすの特性と品質を守るため、固定種の自家採種と伝統的栽培技術の伝承に取り組み、平安時代からの振り売りの文化を今に伝えています。
京都府で最古級の神社である上賀茂神社との繋がりも深く、葵祭のなす奉納式や正月に神饌(しんせん)としても用いられています。
![]() 収穫後の京賀茂なす 出荷される「京賀茂なす」 |
地理的表示(GI)保護制度は、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因・環境の中で長年育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護するものです。
令和7年3月18日現在、全国で161産品が登録されています。
お問合せ先
近畿農政局 経営・事業支援部 輸出促進課
担当者:地理的表示担当
ダイヤルイン:075-414-9025