食に関するセミナー(食品添加物~その役割と安全性~)を開催しました
令和7年8月27日(水曜日)、食に関するセミナーを開催しました。会場とオンライン参加を合わせて消費者等104名の方にご参加いただきました。今回のセミナーでは、一般社団法人日本食品添加物協会 川岸昇一常務理事をお招きし、食品添加物~その役割と安全性~に関してご講演いただきました。
(会場の様子)

川岸常務理事からは、
・人類は昔から、生の食材(肉、野菜など)を長持ちするように、安全に食べられるように、おいしく食べられるように工夫をしてきた。
・食品添加物は食品の加工技術のひとつであり、食文化、食品加工技術の進歩と共にある。
・食品添加物には4つの役割があること。「食品の製造等に必要(豆腐に使用する凝固剤など)」「食品の品質を保つ(菌を抑制、保存効果の保存料など)」「食品の嗜好性の向上(色、味、香りなど五感にアピールする着色料、香料など)」「栄養価の補填・強化(ビタミン、ミネラルなど)」
さらに、食品の品質を保ったり、おいしくすることで食品ロスを低減することや、安全で保存期間が長い加工食品などは災害時の備蓄食品として、栄養価の補填等では、病者向けの低カロリー食や介護食など新用途に利用することで社会的役割にもつながること。
また、食品添加物の安全性については、「どんな食品にもリスクはある」、「食品安全委員会は安全性を確認するため、様々な試験を行いリスク評価し、一日摂取許容量(ADI)を設定している。」、「国(消費者庁、厚生労働省、農林水産省)は使用できる食品や使用量などの基準を定め、物質のリスクが安全なレベル以下になるように管理する。」旨などを説明いただきました。


講師 一般社団法人日本食品添加物協会 質疑の様子 川岸常務理事
参加者からの質問では、
「食紅は昔からあるが着色料として認められているのか。」「マスコミ報道やSNSなどで食品添加物は危ないものというイメージが大人を中心にできているが誤解を解くにはどうしたらいいか。」
などがあり、
川岸常務理事から
「食紅の多くは赤色102号と思いますが、これは日本で認められているもの。国で管理されて規格基準がありそれをクリアしたものしか使えないということになっている。」「食品添加物についての誤解を招く報道等に対し、非常に難しい問題。消費者とのリスクコミュニケーションを行い、科学的に根拠をもって消費者の方に判断していただけることが必要です。」
と回答いただきました。
参加者からは「食品添加物の必要性、安全性が理解できた」「歴史、経緯や使用目的等を説明いただき体系的な理解ができた」等の感想が寄せられました。
お問合せ先
消費・安全部消費生活課
ダイヤルイン:075-414-9771