「国の農業政策について(私たちのご飯はどうなるの)」について講演 ~宇治市消費生活センター主催 ~
令和7年6月26日(木曜日)、宇治市消費生活センター主催の消費者団体連絡会車座講座が開催され、「国の農業政策について(私たちのご飯はどうなるの)」をテーマに、近畿農政局企画調整室の髙橋室長補佐及び生産部の水田生産振興課長が講師となり、出張講座を行いました。当日は対面形式で30名が参加されました。
はじめに髙橋室長補佐から、日本の農業は農家人口の減少などさまざまな課題があり、これらの課題に対応するために、令和7年4月に定められた「食料・農業・農村基本計画」を基に生産者、食品事業者、消費者など、関係者・関係団体と共にみんなで施策を進めていく必要があること。
また、食料安全保障の確保や農業の持続的な発展のためには、農地や農業の担い手の確保、農産物の輸出の拡大などに取り組む必要があること等を説明しました。
次に水田課長から、国民の食生活の変化などに伴って日本の食料自給率が低下していること、国は不測の事態に備えて米、食糧用小麦や飼料穀物を備蓄していることなど、日本の食糧の現状と課題について説明しました。
また、お米の流通状況等については、米の販売価格が高騰する中、政府備蓄米の放出によってこれまでより安価なお米を流通するようにしたことや、今年度は昨年度に比べて水稲の作付け数量が増大する見込みであることを説明しました。
質疑応答では、(ア)中山間地の農業対策とは何か。(イ)食料・農業・農村基本法で、消費者の役割として、「食料の消費に際し、環境への負荷の低減に資する物の選択に努める」とされているが、具体的にはどういうことなのか等の質問があり、講師からは、(ア)については、農山漁村に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ取り組みを進めたり、その地域独自の品目を栽培すること、ロボットやAIなどの先端技術の導入による作業の省力化の推進などを紹介し、(イ)については有機農産物やCO₂(温室効果ガス)削減への貢献と生物多様性保全の取組をわかりやすく表示した「見える化」に取り組んだ商品、例えば「みえるらべる」を貼付した商品の購入などについて回答しました。
参加者からは、「農業のおかれている現状についてよく理解できた」、「国の農業政策がよくわかった」などの感想がありました。
主催者からは「消費者が関心をもっていることをわかりやすく説明いただき、意義のある講座となった」との感想をいただきました。
講演を行う髙橋企画調整室長補佐 講演を行う水田生産振興課長
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消費・安全部消費生活課
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