関西の花き流通を支える大阪鶴見花き地方卸売市場

花博のレガシーを活用した市場施設
大阪市鶴見区にある大阪鶴見花き地方卸売市場は、西日本を代表する花き流通拠点として、全国第2位の取扱規模を誇る花き市場です。
市場は、1990年に開催された「国際花と緑の博覧会」の施設を活用して整備されました。施設全体の愛称は「鶴見はなぽ~とブロッサム」といい、地下1階から地上5階までの複合施設となっています。
開設当時は、土地の有効活用を目的に、卸売市場と商業施設を一体的に整備した全国的にも珍しい施設でした。地下階から3階の一部までが市場施設、上層階が商業施設という構成でしたが、アウトレットの移転に伴い、現在は市場機能の拡充が進められています。完全WEBせり移行によって空いたせり室スペースへの昇降機設置、物流動線の改善、空調設備の整備、駐車場の改修などを進め、取扱量の増加や物流効率化に対応しています。
コロナ禍を契機に進んだWEBせり
従来は約500人の買参人が早朝せり場へ集まり取引を行っていましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に対面せりを廃止し、完全WEBせりへ移行しました。現在は商品画像をオンライン上に掲載し、買参人はパソコンなどから入札を行います。
商品画像は、市場内において商品を自動撮影してWEB上へ掲載する仕組みとなっています。また、同市場のシステムは、複数の卸売業者の商品を一つの画面で購入できる点が大きな特徴です。
1件当たりのせり取引時間は数秒程度です。切り花のせりは午後7時頃から、鉢物のせりは午後6時頃から開始され、通常は1~2時間程度で終了します。
市場には1日当たり約3万5千~4万箱が入荷しており、高い処理能力を実現しています。

利用者の働き方改革にも貢献
完全WEBせりへの移行により、買参人は前日の夜に自宅や店舗から取引に参加できるようになりました。従来は早朝から市場へ来場し、せり終了後に商品の仕分けを待つ必要がありましたが、現在は夜間のうちに取引と分荷が完了するため、翌朝は商品を受け取ってすぐ店舗へ戻ることが可能になりました。その結果、店舗において商品管理に充てる時間が増え、業界全体の働き方改革や物流の時間分散にもつながっています。

高温化・需要減少への対応が課題
近年、葬儀や仏事需要の変化、ライフスタイルの多様化などにより、花き需要は長期的に減少傾向にあります。
1990年の「国際花と緑の博覧会」を契機に整備されたこの地は、30年以上を経た現在も、西日本の花き流通を支える重要な拠点としてその役割を果たしています。2027年3月19日には神奈川県横浜市で「GREEN×EXPO 2027」が開催され、花や緑が持つ価値や可能性に改めて注目が集まることが期待されています。
花の万博のレガシーを受け継ぐ大阪鶴見花き地方卸売市場が、生産者と消費者をつなぎながら、これからも豊かな花と緑のある暮らしに向けて、その役割はますます重要になると考えられます。



お問合せ先
大阪府拠点
TEL番号:06-6941-9062




