歴史と伝統ある健康食「湯葉」を世界の「YUBA」へ
滋賀県守山市|株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八
琵琶湖のほとり、滋賀県守山市に工場を構える「比叡ゆば本舗ゆば八」(以下「ゆば八」という)は、ただの湯葉メーカーにとどまらない“価値創造型”の食品製造企業です。
滋賀県産の大豆にこだわって、生湯葉や乾燥湯葉を中心に製造・販売を展開。ホテルや料亭、百貨店等への多彩な販路を持ち、家庭からプロの厨房まで幅広く支持されています。
国際規格の食品安全マネジメントシステムによる徹底した衛生管理や、味覚センサーによる品質の可視化など、伝統と科学を融合させたものづくりが特徴です。

2014年にOPENした守山工場
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)

守山工場に併設された直売店舗の守山店
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)
歴史・沿革
ゆば八の創業は1940年(昭和15年)。京都で修行した創業者が滋賀へ移り「ゆば八商店」を立ち上げたのが始まりです。
その後1969年に法人化し、比叡山延暦寺御用達の湯葉として名を広めました。代替わりを経ながらも、品質第一の姿勢は不変。現在は法人化後の三代目が経営を担い、若さと工夫を生かした販路開拓やブランド戦略を推進しています。伝統食である湯葉を、現代の食卓へとアップデートしてきた歴史と挑戦そのものが、ゆば八の強みと言えます。

契約栽培の大豆の圃場
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)

湯葉の原料となる滋賀県産の大豆
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)
湯葉製造へのこだわり
ゆば八は、原料に滋賀県産大豆のみを使用し、素材本来の甘みを最大限引き出した生湯葉づくりにこだわっています。
生湯葉は調理せずそのまま味わうことが多いことから、味覚センサーを活用して特に甘みの強い大豆とたんぱく質が豊富な大豆を選定しています。
また、生湯葉製造で世界初となる国際規格の食品安全マネジメントシステムを取得するなど、徹底した衛生管理を実現し、さらにハラール認証も取得するなど、国内外で安心して食べられる製品づくりに取り組んでいます。
ゆば八の強み
国内最大規模の1日数百キロの生湯葉を生産する高い製造能力と供給体制を有する点が大きな強みです。
また生湯葉だけでなく、切り落とし湯葉を活用した加工品(お菓子やレトルト食品)なども含め、現在約200種類の商品展開を行い、食品ロス削減と付加価値創出を両立しています。
さらに、国内流通に加え海外市場にも展開し、湯葉の魅力を世界へ広げようとしています。

湯葉の製造風景
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)

施設内の見学の様子(豆乳タンク)
食品製造副産物(残渣)の活用
湯葉づくりの裏側では、大豆から豆乳を搾る過程で「おから」が、生湯葉の製造過程では「豆乳残渣」が生まれます。
ゆば八ではこれらの副産物(食品残渣)を単なる廃棄物とせず、県内外の施設(牧場や養豚場等)と連携し、飼料として活用しています。
背景にあるのは、循環型社会の実現という強い意志。栄養価の高い大豆副産物を活かすことで、環境負荷を低減しながら新たな価値を生み出しています。
湯葉の堆肥化にも挑戦
ゆば八の取組の中でも注目は、商品化できなかった湯葉を堆肥化するプロジェクトです。
守山工場では、生湯葉製造の工程で出る商品化できなかった生湯葉を処理装置を使い、有機堆肥として再生しています。
さらに、この堆肥を使って生産された米を利用した商品(湯葉がゆ)づくりにも挑戦し、農業との循環モデルを構築。食品工場と農地がつながる地域内循環は、廃棄物が土に還り、新たな食材へと生まれ変わる、持続可能な食の未来を象徴する取組です。

専用の処理機で堆肥化

様々な商品
(写真提供:株式会社 比叡ゆば本舗ゆば八)
“YUBA”という言葉を世界へ。
湯葉はヘルシーで高たんぱくな日本食として海外でも注目を集めており、ゆば八はそのパイオニア的存在として、伝統食をグローバルブランドへ進化させる挑戦を続けています。 目指すのは湯葉を「世界に通用するヘルシーフード」として定着させること。常に商品開発にも積極的で、ゆばシフォンケーキ等のスイーツ分野へも挑戦し、若年層や海外顧客へのアプローチも強めています。「伝統を守りながら革新を続ける」ゆば八の挑戦は、今も進化し続けています。
お問合せ先
滋賀県拠点 地方参事官室TEL:077-522-4261




