このページの本文へ移動

東北農政局

メニュー

岩手地域からの便り(令和4年度)


岩手の「農山漁村の季節の風物詩」、「農産物直売所、農漁家民宿等の取組」、「村おこしイベント」、「農山漁村の行事、お祭り」、「郷土料理」など東北各地域の取組や様子などを紹介します。

桃畑学園サーモンの学園って何?-岩手県・大槌町-(2022年11月7日掲載)

岩手県大槌町桃畑(ももばたけ)地区で銀鮭(ぎんざけ)を淡水で成魚まで養殖する取組が行われています。同地区で養魚場を運営する大槌復光社協同組合が令和3年から出荷を開始した淡水養殖の銀鮭は、その名も「桃畑学園サーモン」。なぜサーモンの名前に「学園」?その謎を追い大槌町にやってきました。
 
海を望む「まごはち商店」で大槌町産業振興課の黒澤主査と大槌町観光交流協会の小國さんからお話しを聞きました。お店は同協会の直営店です。
なぜ「学園」なのか。それは桃畑の養魚場を学園に見立てているから。大槌町観光交流協会が作成した「桃畑学園サーモン物語」によると、4月、稚魚たちは桃畑学園に入学。清らかな大槌川の水ですくすく育ち、11月には進路希望調査の時期となります。ここで、海組と川組に分かれるのです。サーモン達の9割は海の養殖場へ行き翌年の夏に町内外へ就職(出荷)、一方、川組である1割はそのまま桃畑の学園で大きくなり翌年6月以降に「桃畑学園サーモン」として町内へ就職(出荷)していくのです。「この物語は学校の出前授業でも人気なんですよ。」と黒澤主査。
 
桃畑学園サーモンは海面養殖よりあっさりした味が特徴で、刺身で食べることも出来ます。現在は協会が成魚を買い取り、刺身用フィレやフライなどに加工して直営店で販売しています。「サーモンフライはママ達にも好評です。」と小國さん。そのほか、町内の宿泊施設や飲食店でも提供されています。 令和3年の生産量は桃畑学園サーモンが4トン、海組である岩手大槌サーモンが31トンで、今後の目標は川組、海組あわせて55トンを目指しているそうです。
 
三陸沿岸ではサケやサンマの漁獲量の減少が深刻で、各地で養殖事業が盛んになっています。販路拡大のためには独自のブランド色を打ち出すことが重要で、ストーリー仕立てのこのブランド名はサーモン達の生育過程に思いをはせることが出来そうです。
現在、桃畑学園サーモンは新巻鮭に加工する取組が試験的に行われおり、大槌町の特産品になるべく商品価値を高めるための努力が続けられています。


<桃畑学園サーモンの生産振興>
お問合せ先:大槌町役場産業振興課
住所:岩手県上閉伊郡大槌町上町1-3
電話:0193-42-8717

<桃畑学園サーモンの商品について>
お問合せ先:まごはち商店(大槌町観光交流協会直営店)
住所:岩手県上閉伊郡大槌町安渡3-522
電話:0193-27-8393

<大槌町観光交流協会のYouTube動画>
【コラボ動画】アンダーパス!さんと桃畑学園サーモン!
音楽ユニットunderpath!(アンダーパス!)のお二人が桃畑学園サーモン物語の魅力も楽しく紹介しています。
動画リンク: https://m.youtube.com/watch?v=xiQXZikKP-I[外部リンク]



(情報収集)岩手県拠点  電話:019-624-1125



桃畑学園サーモンの学園って何?

桃畑学園サーモンの刺身用フィレ・切り身・フライなど
桃畑学園サーモンの刺身用フィレ・切り身・フライなど

大槌町産業振興課の黒澤主査(左)と大槌町観光交流協会の小國さん(右)
大槌町産業振興課の黒澤主査(左)と大槌町観光交流協会の小國さん(右)

ちょうど桃畑学園サーモンの出荷に立ち合うことができました。迫力あります!
ちょうど桃畑学園サーモンの出荷に立ち合うことができました。迫力あります!


小國さんが稚魚へ餌やり初体験。桃畑養魚場は自然豊かな魚達の学園です
小國さんが稚魚へ餌やり初体験。桃畑養魚場は自然豊かな魚達の学園です。

(ロゴマーク:大槌町観光交流協会 提供   写真:岩手県拠点職員 撮影)

馬たちが主役、地域資源活用でサスティナブルな農場を-岩手県・八幡平市-(2022年8月5日掲載)

馬の寿命は平均25年前後ですが、日本で飼育されている馬種の中でその割合が最も多いサラブレッドは、競走馬として成功しても8歳頃までには引退します。繁殖用等に飼育されるのはごく一部で、乗馬や競技馬などへ活路を見出す場合もありますが、コストの関係からそのほとんどは寿命を全うせず肉用に肥育として用途変更されるのが一般的です。
今回訪問したジオファーム・八幡平は、馬が安全な環境の中でのんびり余生を送りながらも自活できるように、馬と八幡平市にある豊富な地域資源を活かしたサスティナブルな農場をめざし、2015(平成27)年1月に会社が設立されました。
 
ジオファーム・八幡平では、「近隣の牧草地から良質な牧草や敷き藁用の藁や麦稈を確保→毎日、馬房掃除をすることで得られる馬厩肥を確保→馬厩肥が培地の元となるマッシュルームを栽培→マッシュルーム栽培後の培地を堆肥化→牧草地や露地栽培等の肥料として還元→牧草地の景観維持と良質な牧草を馬へ給餌する→堆肥とマッシュルームの販売収入で馬の飼育環境を維持」という馬を中心とした循環型農業に取り組んでいます。
商標登録されている「八幡平マッシュルーム」は、岩手山からの伏流水による良質な水と冷涼な環境により、香りがよく身がしまっており、多くのシェフからも高評価を得ています。また、農薬と化学肥料を一切使用せずに栽培され、地元資源である温泉熱を使用しているため、環境負荷低減にも繋がっています。
マッシュルームは2種類を栽培しており、ホワイトはまろやかで上品な味わい、ブラウンはホワイトより香りが高く旨味も濃いため、ニンニクとオリーブオイルでアヒージョにしたり、丸ごとフライにと手軽においしく食べられます。また、乾燥チップやマッシュルームパウダー、マッシュルーム入りソーセージやカレーなどの商品やペット用のドッグフード等の加工品にもなっており、多くの商品が八幡平市のふるさと納税返礼品にも採用されています。
 
船橋代表は、「家の冷蔵庫を開ければマッシュルームが普通にある状況にしていきたい。馬厩肥をベースに使うことがマッシュルームの伝統的な栽培方法と言われる中で、しっかりと、馬厩肥、馬の堆肥を使って、安全・安心なウマいものをつくって、『馬っていいね』って言ってもらいたい」と語り、マッシュルームの生産強化にも取り組んでいます。
馬が主役のサスティナブルな循環型農場として、100年続く企業を目指しているジオファーム・八幡平は、第2の馬生を送る馬たちの楽園に見えました。


  お問合せ先:企業組合 八幡平地熱活用プロジェクト(ジオファーム・八幡平)
  住所:028-7302 岩手県八幡平市松尾寄木1-1483
  電話:0195-70-2850
  WEBページ:https://geo-farm.com/[外部リンク]


(情報収集)岩手県拠点  電話:019-624-1125



馬たちが主役、地域資源活用でサスティナブルな農場を

ジオファーム・八幡平 船橋代表
船橋代表。馬好きなことが一目でわかりますね

馬房の様子
馬房の敷き藁や汚れた部分が、貴重な馬厩肥となります

生長したマッシュルーム
生長したマッシュルーム


八幡平マッシュルーム
八幡平マッシュルーム(ホワイトマッシュとブラウンマッシュ)

(写真:ジオファーム・八幡平 提供)