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東北農政局

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宮城地域からの便り(令和4年度)


宮城の「農山漁村の季節の風物詩」、「農産物直売所、農漁家民宿等の取組」、「村おこしイベント」、「農山漁村の行事、お祭り」、「郷土料理」など東北各地域の取組や様子などを紹介します。

新たなゴールドの粒「子実用とうもろこし」の取組  -宮城県・涌谷町- (2022年11月21日掲載)

宮城県涌谷町は、日本で初めてゴールド(砂金)が産出された地域であり、天平21年(749年)には、奈良・東大寺の大仏建造に使う金として献上され、昭和の初めまで金が採取されていました。涌谷町では、令和4年度から新たなゴールドの粒となるであろう「子実用とうもろこし」の試験栽培を開始しています。
 
涌谷町は、令和3年度に美里農業改良普及センターや宮城県畜産試験場、東北農政局宮城県拠点とともに、実需者との調整を図りながら、セミナーや講習会を開催するなど、子実用とうもろこし栽培の機運を高めて、畜産生産力・生産体制強化対策事業を活用し、令和4年度の試験栽培に臨みました。
 
試験栽培は、涌谷町全体で約39ヘクタールの取組となり、そのうちの31ヘクタールは「株式会社Agri Front W」が取り組んでいます。この法人の取締役である渡部正敏さんは、平成30年から8年計画で実施している農業競争力強化農地整備事業(約400ヘクタール)の涌谷町における旗振り役でもあります。
 
渡部取締役は、農地整備事業の推進委員会が発足した後、若手生産者が経営感覚を持ちながら農業に従事できるよう平成27年に法人を設立しました。当時から主食用米以外の作物への転換を進め、飼料用米・大豆・小麦を生産してきましたが、これ以上面積が増えると肥培管理が適切にできないことを懸念し、涌谷地域農業再生協議会や関係機関に相談していました。
 
水田転作6割を目指した経営を構想する涌谷町では、町内にある酪農メガファームの堆肥を活用した輪作体系の確立や省力化に有効な「子実用とうもろこし」の栽培に着目していたことから、渡部取締役に試験栽培の話を持ちかけました。
 
子実用とうもろこしの収穫は、令和4年8月29日に大型汎用コンバインで行われ、涌谷町初の「ゴールドの粒」が誕生しました。涌谷町における地域の関係者が一体となった試験栽培は、令和6年度まで続けられる予定です。
 
飼料価格の高騰が続く中、国内産飼料の生産・供給が喫緊の課題となっています。涌谷町の取組が進み、飼料生産のモデルとなることが大いに期待されます。


  • お問合せ先:涌谷地域農業再生協議会(事務局)
  • 住所:宮城県遠田郡涌谷町涌谷字新見龍寺前1
  • 電話:0229-43-6910

(情報収集)宮城県拠点  電話:022-221-6404

新たなゴールドの粒「子実用とうもろこし」の取組

重連運転する大型コンバイン
重連運転で大型コンバインを自在に操る渡部氏

収穫した子実用とうもろこし
収穫した子実用とうもろこし
実に「ゴールド」

子実用とうもろこし の初収穫
晴天での子実用とうもろこしの初収穫に笑みがこぼれます

涌谷地域農業再生協議会 藤崎氏
講習会で栽培方法等を説明する涌谷地域農業再生協議会の藤崎氏

(写真:宮城県拠点職員 撮影)

東北一のいちご産地の復活と継続に向けて  -宮城県・亘理町- (2022年8月22日掲載)

宮城県南部の太平洋沿岸に位置する亘理町は、温暖な気候を活かした「いちごの栽培」が盛んに行われています。いちごは、一株からたくさんの子株を伸ばし、実をつける様子から、「幸福な家庭」という花言葉があります。子どもから大人まで幅広い層の人々に愛されているいちごに、ぴったりな花言葉ではないでしょうか。
 
亘理町は、以前から南隣の山元町とあわせて「東北一のいちご産地」として知られていました。いちご農家は東日本大震災で大きな被害を受けましたが、幸福な家庭を取り戻すため、平成24年9月に104戸の農家が集まり、「亘理町いちご団地管理組合」を結成。震災前は土耕栽培でしたが、大型ハウスでの高設栽培に取り組み、復活を遂げました。
 
結成から10年を迎えた亘理町いちご団地管理組合では、組合員の高齢化が課題となっています。東北一のいちご産地を次世代に引き継ぐため、昨年から生産者へのアンケート調査や関係機関との意見交換を行い、今年の7月には、いちご団地の将来ビジョンを作成するためのワークショップを開催するなど、これから先の10年も、安全・安心で美味しいいちごを提供できるよう、組合員同士の交流を深めながら話し合いを進めています。
 
亘理町で栽培されているいちごの主な品種は、「もういっこ」「とちおとめ」「にこにこベリー」です。収穫されたいちごは、JAみやぎ亘理を通じて、仙台市場をはじめ北海道や京浜地区に「仙台いちご」として出荷され、2年前から輸出している香港でも大変好評です。
 
宮城県で育成された品種の「もういっこ」は、大粒の果実でさわやかな甘さと果汁の多さが特徴です。そのすっきりとした甘さには、ついつい「もう一個」と手を伸ばしてしまう魅力があります。スーパーなどで見かけた際には、是非ご賞味ください。


  • お問合せ先:JAみやぎ亘理中部営農センター(事務局)
  • 住所:宮城県亘理郡亘理町吉田字大谷地72-7
  • 電話:0223-36-2775

(情報収集)宮城県拠点  電話:022-221-6404

東北一のいちご産地の復活と継続に向けて

亘理町いちご団地(浜吉田)の全景
亘理町いちご団地(浜吉田)
の全景

大型ハウスによるいちご高設栽培
大型ハウスによる
いちご高設栽培

とても美味しそうな「仙台いちご」
とても美味しそうな
「仙台いちご」

亘理町いちご団地の未来を考えるワークショップの様子
亘理町いちご団地の未来を考える
ワークショップの様子

(写真(左から)1~3枚目:亘理町役場 提供、4枚目:宮城県拠点職員 撮影)