「第12回食育推進全国大会inおかやま」で食育セミナーを開催しました
中国四国農政局主催、「和食の基本「だし」を知る」セミナー開催概要
日時:平成29年6月30日(金曜日)15時00分~16時30分
場所:岡山コンベンションセンター301会議室(岡山市)
参加者:55名
主催:中国四国農政局
「だし」の授業 |
土居幹治先生 |
「だし」の授業 -天然だしを極める-
講師 : 土居幹治氏(マルトモ株式会社常務執行役員開発本部長)
アシスタント:木下義浩氏(同社 開発本部研究開発部課長代理)
〈講演要旨〉
濃い「だし」の使用を推奨する。利点は、以下の4つ。
ア 薄味でも美味しい
イ 減塩につながる
ウ 素材の味が活き、四季折々の旬の味がわかる
エ 正しい味覚が形成される
かつお節の原材料の認識が十分でないため、食育の必要性を強く感じる。
「だし」を取る人が減少し、化学調味料や濃縮だしつゆなど塩分、砂糖、調味料で味付けされたものを購入する人が増えている。
かつおから荒節、削り節になるまでの製造工程を説明。荒節は10日間で作られ、枯節は荒節にかびつけをして作るため長くて4ヶ月の期間がかかる。枯節はすっきりとした上品な味で、煮込み用に向く。
かつお節の栄養は、高タンパク質低脂肪でアミノ酸が豊富である。健康によい食材とされる豆、ごま、わかめ、野菜、椎茸、芋に加え、かつお節も推奨している。「まごわやさしいか?」で覚えてほしい。
だしの取り方は、量で決まる。削り節を3つかみ分(3%)取ることで減塩につながるため、3%以上の「だし」を取ることを推奨する(1リットルの水に削り節30グラム=3%)。
学校給食で大量の「だし」を取る場合は、削り節などの材料を鍋に入れっぱなしにし、沸騰後に材料が踊るくらいに煮込むよう、推奨している。
食育の出前授業では、かつお節を様々な角度から説明し、また体験することによって参加者の意識が高まることを紹介。
〈体験内容〉
様々な節の種類を間近で見た。
荒節の削り節と枯節の削り節を匂いと味で比較しながら体感した。
かつお節を削ってみて、感触、匂い、味を体感した。
天然だしをとる実演を見て、「だし」を試飲した。
かつお節と削り道具 |
だし汁をこす作業 |
かつお節削り体験 |
意見交換
〈テーマ〉 「毎日の食事に和食をとり入れやすくするために」
和食の基本である「だし」を家庭でとり入れやすくするために、日頃疑問に思っていることなどを講師と参加者との質疑応答形式で意見交換をした。
〈主な質疑内容〉
「だし」の保存方法について⇒冷凍保存を推奨
市販のだし商品の表示について
かつお節の保存方法について⇒冷蔵保存を推奨
だしがらの活用について⇒ふりかけ、佃煮に。だしがらの保存は冷凍を推奨
かつお節、昆布などのベストな組み合わせについて
質問に答える土居先生 |
参加者からの主な感想、意見
天然だしの美味しさを再認識した。明日から作りたいと思った。
話が分かりやすく楽しかった。「出し」のとり方が簡単に感じられた。
節の種類の多さと荒節と枯節の違いなど、「だし」の奥深さにびっくりした。
「だし」を効果的に使うことで塩分を抑えたり、素材の味を引き出すことが分かった。
参加者アンケート
アンケート結果はこちらからご覧ください。
アンケート結果(PDF : 623KB)
お問合せ先
消費・安全部消費生活課
食育班
代表:086-224-4511
ダイヤルイン:086-224-9428