「中国四国地域食育交流会in広島」を開催しました
「中国四国地域食育交流会in広島」開催概要
和食文化の継承 ~基本の「だし」を知る~
- 日時:平成28年8月27日(土曜日)13時30分~16時30分
- 場所:学校法人原田学園 広島酔心調理製菓専門学校
- 参加者:56名
- 主催:中国四国農政局
- 協力:学校法人原田学園 広島酔心調理製菓専門学校
神開明規講師
仲地部長あいさつ
「だし」の授業
講師:神開 明規(じんがい あきのり) 氏
(広島酔心調理製菓専門学校 日本料理実習教員)
アシスタント:加藤芳隆氏、岡田和也氏、藤原可奈氏(同校教員)
講演要旨
- 昆布だしの取り方:昆布だしは、だしのおいしさの決め手になる。「水出し法」は、8~9時間程度浸水する。すっきりとした少し甘みのある味がする。「煮出し法」は、60度が一番良い「だし」がでる。家庭でとる場合、水出ししてから火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出す方法が無難である。昆布の表面についている白い粉は、昆布の甘さであるうまみ成分マン二トールが含まれているので、洗わずに軽く拭いて水に浸す。
- いりこだしを美味しく取る方法:イワシの頭と内臓からは苦味しか出ないので、取り除き、裂いたほうが美味しい。イワシの臭みをとりたい場合は少し炒る。水にイワシと昆布を入れて火にかける。
- かつお節と昆布のだしの取り方:昆布だしにかつお節を入れて軽く沸騰を保ちながら約8分間煮出し、さらしやペーパーで濾す。お吸い物を作るときは残り物はなるべく押えず、煮物の場合は絞ってよい。黄金色の透明な「だし」は濃厚なため、塩分が少なくてすむ。にごった「だし」は臭みもあり美味しくないので、火加減に注意して透明な「だし」を取ってほしい。
- お吸い物の試食:うま味が強い「だし」の場合、塩を入れず、しょう油を入れるだけで十分濃い味になる。お吸い物には、和食の特徴である季節感を出す木の芽やゆずなどの香りが絶対にかかせない。蓋つきのお椀でいただいてほしい。和食文化を継承するためにお椀の作法を知り、伝えていくことが大切である。
体験内容
- 昆布だしの試飲
- いりこと昆布だしの試飲
- かつおと昆布の一番だしの試飲
- 薄口・濃口しょう油の味見
- お吸い物の試食
![]() お吸い物の試食 |
![]() だしの試飲 |
ワークショップ
テーマ:「若い世代に和食文化を継承するために」
参加者は7班に分かれ、奇数班では「毎日の食事」、偶数班では「ハレの日の食事」について課題や問題点、その解決策について意見交換を行った。
班毎にまとめた現状や課題、解決に向けたアイディア等を発表の後、講師の神開先生から講評をいただいた。
![]() ワークショップ |
参加者からの主な感想、意見
「だし」の授業
- 「だし」の飲み比べは、日頃できない貴重な体験だった
- だしの取り方によって微妙に味が違うし、香りも違うことがわかった
- 分量、作り方が詳細に書かれた資料がよかった。さらに試飲・試食まであり、非常に有意義な時間をすごせた。
- だしを取った後の残りの物をふりかけにするというお話がためになった など
ワークショップ
- 年齢や職業の異なる方と意見交換できて勉強になった
- 多様な視点でありながら、共通の認識であることが新鮮だった
- 実際に学校給食、役所等で食について伝える立場の方と意見交換ができ、思ってもみない意見を聞くことができたので、参加して本当に良かった など
参加者アンケート
アンケート結果はこちらからご覧ください。
アンケート結果(PDF : 723KB)
お問合せ先
消費・安全部消費生活課
担当者:食育推進班
代表:086-224-4511
ダイヤルイン:086-224-9428