東川町の輸出関連施設を視察しました。
北海道農政事務所は、東川町におけるコメ及び日本酒の輸出状況の把握のため、関連施設の視察を行いました(北海道開発局同行)。
施設の視察前に、東川町の区画整備された水田を訪れ、国営緊急農地再編整備事業について北海道開発局から説明を受けました。同町では、農地の大区画化を契機として、作業の効率化と経営の安定化を図るとともに、地域団体商標「東川米」の輸出を年々拡大させています。
三千櫻酒造(※)では、東川町で生産された酒造好適米と、大雪山の豊富な伏流水を使った酒造りが行われています。特にJAひがしかわの委託を受けて製造した日本酒はJAが国内販売と合わせ、海外市場への販路拡大を計画しています。
(※)岐阜県で143年の歴史を歩んできた三千櫻酒造は、2020年11月に東川町公設酒蔵として酒造りを再スタート。
ひがしかわライスターミナルでは、JAひがしかわの担当者から独自の精米方法と輸出の取組について説明を受けました。当施設では、「高度衛生良質米製法ライン」を活用しています。本装置では、玄米に約250℃の過熱蒸気を噴射・攪拌し、表面に付着する細菌類等を殺菌処理します。これにより、輸出の際に課題であった、長期間輸送中の酸化による食味低下や温度変化による品質劣化を防ぎ、高鮮度で安全な東川米の安定供給を実現しています。輸出の促進にあたっては、各国で試食会や商談会を重ね、東川米・コメ加工品の輸出量は年々増加しており、現在では香港、アメリカなど10か国に輸出しています。今後の輸出目標としては、2025年までに、年間輸出1,200トン、輸出先15か国を目指しています。
政府は2025年に2兆円、2030年には5兆円の輸出額目標を掲げています。地域における輸出の取組を紹介することにより、各地での輸出の取組が一層促進されることを期待しています。
撮影データ
◯撮影年月日:令和6年11月14日(木曜日)
◯撮影場所:東川町


区画整備された水田

三千櫻酒造の売り場

ひがしかわライスターミナル機能性精米工場

袋詰めされた米

高度衛生良質米製法ライン
お問合せ先
企画調整室
代表:011-330-8801




