山梨県内で新規就農した農業者

お名前
保坂香里(ほさかかおり)さん(北の杜FARM)
就農した年
2018年
お住まい
北杜市
栽培作物
さつまいも、なす、自然薯等 15種類
就農したきっかけ
東京の会社で食品に関係する部門に配置されてから、日増しに農産物の生産に関わる仕事をしたいとの思いが強くなり就農を決意した。
就農して良かった点
生まれたときからあまり「薬」に頼らず健康に生活してきたので、野菜も農薬等に頼らずとも健康的に育つのではないか、そしてそれが人の健康に繋がるのではないか、との念いで始めた。
就農して苦労している点
有機農業においての雑草対策は大変だが管理機で除草を徹底している。また、害虫が発生しても有機栽培では農薬が使えないので「手で取る」等の対処か、または、今回の収穫を早い段階で断念し、次回作で収益をカバーする等の方策しかない。「野菜は人の足音で育つ」と言われるように、どれだけほ場に足を運び観察し如何に早期に対応するかがポイントとなる。
技術習得のため学んだ機関や学校等
農業については全く学んだことがなかったため、農業を学べて就農も出来る地域を探していた時、職業訓練形態で有機農業が学べる「山梨県立農林大学校」(当時:山梨県立農業大学校)に入学した。
公的支援制度(国の支援制度や資金制度等)の支援状況
農業次世代人材投資資金・開始型を利用。給付期間中には、申請者1名に対して市の担当者以外に「農地」「経営・技術」「営農資金」面で3名のサポートメンバーがついていただき、相談内容に対して具体的なアドバイスをもらえて大変助かった。
生産、経営、販路等に関する課題
スーパーや通販(ネット販売)を主体に道の駅、レストラン等へ販売している。販路は、基本的には自分で売り込みに行き開拓。量販店には、当FARMの規模では纏まった量を確保することがむずかしいため、取引できていない。
特徴ある経営
品質向上や収益向上を目指し、主力品目である「さつまいも」の生産量を増やし、保管庫と加工場も設置し、1年を通じて収益が出るようにした。
また、品質向上に向けてコンテストに出品。日本野菜ソムリエ協会が主催している「野菜ソムリエサミット」に当FARMの「焼き芋」を出品し、2年連続して金賞を受賞。また「なす」を「ステーキなす」として出品し、銀賞を受賞。日本さつまいもサミットFarmers of the year2022-2023受賞。
将来の目標
規模拡大はしたいとは思うが、拡大するには適切な人材が必要であり、確保出来なければ難しいと考える。また、法人化についても将来的には必要と考えている。
これから就農する方々へ一言!
「有機農業」をやりたいあまりに「有機農業」にとらわれると視野が狭くなる。様々な栽培方法、品目等を見て、学んでいただきたい。
保坂香里(ほさかかおり)さん(北の杜FARM)