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Q1. 両総農業水利事業ってなに?
国が中心となって、昭和18~40年にかけてつくられた千葉県香取市の利根川と九十九里平野を水路で結ぶ農業用施設を新設(新たにつくること)・改修(古い施設を修理すること)する工事のことです。この工事で新設・改修された国営施設(国が中心となってつくった施設のこと)によって、水田約12,960haと畑約4,410haに水を送り、水田約1,510haと畑約70haの余分な水を他の地区に流す予定です。
Q2. 今は水がいっぱいあるけど、昔は困っていたの?
昔、九十九里沿岸では農作物を作る水が足りませんでした。山と海が近いので、雨が降るとすぐ海に流れてしまうからです。また、九十九里平野の土は砂なので、水は地下に染みこんでしまいます。その結果、地域の人々が水を取り合う争いをしていた時代もありました。
Q3. 誰がこんなに大きな計画を考えたの?
そこで、大網白里町の「十枝雄三(とえだゆうぞう)」さんが水のたくさんある利根川から足りない水を持ってこようと考えました。その当時にはあまりに大きな計画で誰もが実現できるとは思っていませんでした。
水問題で困っていたのは九十九里周辺の人だけではなく、栗山川周辺の人たちも、水不足で困っていました。逆に利根川の周辺は、土地が低いために大雨で洪水が起こり、川から水があふれて苦労していました。そこで、十枝さんが諦めることなく、同じように水問題で困っていたいろいろな人の力を借りて、昭和18年、両総用水事業をスタートさせました。
Q4. ポンプ場がいっぱいあるけど、どんな目的でつくられているの?
ポンプは電機の力を使って水を運ぶ機械です。例えば、低いところから高いところに水を流したい、早く広い範囲に水を流したいときに使います。そして、ポンプが設置されているポンプ場は揚水機場と排水機場に分けることができます。
揚水機場は、水を農業で使うためにつくられたポンプ場です。両総地区には代表的なポンプが5台あります。
排水機場は、地域のよぶんな水を素早く利根川に流すためにつくられたポンプ場です。両総地区には代表的なポンプが1台あります。
Q5. ポンプ場から流される水の量はどのくらいなの?
第1揚水機場では5台のポンプを使って23m上まで毎秒500mlのペットボトル29,000本分もの水がくみあげられています。このポンプを使うと学校のプール(25m×12m×1.2m)を25秒で満杯にすることができます。
Q6. パイプライン(管水路)の菅の大きさはどのくらいなの?
パイプラインの大きさは大きいところで直径2.6m程度です。
- 大人でもパイプラインの中を立って歩けます 。
Q7. 水は一年中流れているの?
国営施設の水は田んぼで使われています。そして、国営施設の水を田んぼで使う時期は3~8月となっています。そのため、施設を水が流れるのは3~8月となっています。
ただし、北部幹線用水路には生活用水(家庭や工場で使う水)も流れるので、北部幹線用水路では1年間を通して水が流れています。
Q8. 松潟堰はどんな目的でつくられたの?
一宮川の水は農業にも重要な水ですが、川の水が少なく水位が低いときには水をとることが難しくなります。
そこで、堰といって川の流れを止める堤防のような施設をつくって、堰の上流に水をためて地域の農業で安定して水を使えるようにしています。
Q9. 堰をつくると魚の移動ができなくなるんじゃないの?
一宮町にある一宮川には、農業用の水を川に溜めるための松潟堰がつくられました。この堰は農家の人たちが安定した農業を行うためにはとても重要です。しかし、この堰が川に設置されると魚が川を行き来できなくなります。
そこで、魚の通り道となる魚道を堰の横につくりました。その結果、多くの魚がこの魚道を通って移動しています。このように、両総農業水利事業所では生きものにもやさしい工事を心がけています。
お問合せ先
農村振興部設計課
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